〈投稿〉 あなたにとっての親孝行㊦2024年4月30日

 前回(4月23日付)に引き続き、テーマは「あなたにとっての親孝行」です。感謝を伝える、プレゼントを渡すなど、読者の皆さまから寄せられた、心温まる“親孝行”のエピソードを紹介します。
  
  

“衝撃”の授業参観

 茨城県取手市
   河田静香 (看護師 39歳)
 
 次女に“絶対に来てほしい”と懇願され、参加した授業参観。本人は、その日に向けて、幼少期の写真などを見ながら頑張って資料を作成していました。
 10歳になったこともあり、“ここまで育ててくれて、ありがとう”といった内容を発表するのかなと想像していました。
 他の子たちの発表を聞いていると、テーマは“10年後の20歳になった自分への手紙”でした。娘は普段から、「医者になりたい」「看護師になりたい」と言っていたので、どちらかなあと考えていたところ、なんと「プロサーファーになりたい!」と。まさかの発表に驚きました。お父さんがサーフィンが好きなので、自分がプロサーファーになったら少しだけど親孝行になると思ったとのこと。親孝行という言葉を聞いて“衝撃”が、“感動”に変わりました。
 思いやりがあって、周りをよく見ていて、わが家のムードメーカーである次女。家族が大好きで、姉や弟、祖父母も大切にしてくれています。
 そんな彼女は、私にとって誇りで、“もう親孝行してくれているんだよ”と、感謝の気持ちに包まれました。
  

「迷惑かげで申し訳ねえ」

 秋田県北秋田市
   松橋エミ子(72歳)
 
 愛知の春日井市から、秋田に住む97歳の母のもとへ行き、一緒に暮らし始めて1年半。同居のきっかけは、母と暮らしていた兄の入院でした。
 私が幼い頃から、父は病に伏してずっと入院していたため、一家の大黒柱は母でした。祖父、祖母、子ども3人の生活全てが母の肩にかかり、20年以上、静岡へ出稼ぎに行き、仕送りを続けてくれました。
 そんな、苦労が絶えなかった母の口癖は「おめさばり(あんたにばかり)迷惑かげで申し訳ねえ。感謝してるよ」と。私もすかさず、「私の方こそ迷惑ばかりかけてきたし、支えてもらってきたから今があるのよ」とよく話しています。
 昔から働き者だった母は、自分の身の回りのことをしたり、シルバーカーを押して犬の散歩をしたりするなど、体は元気ですが、物忘れなどの老いは感じます。
 そばにいてあげることが、最後の親孝行であり、今までの恩返しと思って過ごしています。
  

励ますつもりで行ったら

 東京都大田区
   三浦陽子(会社員 55歳)
  
 2020年の「母の日」のことです。当時、新型コロナウイルスが猛威を振るっており、横浜に住む80代の両親に感染させてはいけないと、実家へ行くのを控えていました。
 私は母に毎年、新茶を贈っていて、母はそれを楽しみにしてくれています。この時も、新茶のプレゼントを直接会って渡したいと考えていました。そこで、実家の最寄り駅で会うことを提案。母はとても喜んでくれました。
 迎えた「母の日」。駅のホームで久しぶりに再会し、ベンチに座り、近況報告をしながらプレゼントの新茶を渡しました。すると母から手作りのお総菜を手渡されたのです。励ますつもりで会いに行ったのに、こちらが母に励まされ、その優しさに胸がいっぱいになりました。
 数十分くらいの出来事でしたが、“会う、会いに行く”ことが大切と感じた思い出です。
  

私の姿を通して

 兵庫県芦屋市
   田中理恵(会社員 47歳)
 
 私のモットーは“毎日が親孝行!”です。近所に住んでいる70歳の母の代わりに、買い出しや掃除はもちろん、「はい! お誕生日第4弾!」とイベントに関係なくプレゼントを渡しています。
 その中でも一番の親孝行と思っているのは、私の振る舞いを通して、母を知らない人にも母の良さを感じてもらうことです。
 子どもや動物が好きな母は、情に厚く、困っている人がいたら、すぐ温かい声をかけるような人です。その母の良さが、私を通して周囲の人に伝わればいいなと思い、普段から自分の行動に気を付けています。
 幼い頃からよく母に言われていたのは「勉強しなさい」ではなく、「きちんとあいさつをすること」です。あいさつは、今でも自分から大きな声でするのが身に付いています。
 あいさつ一つで職場での信頼を深められたり、友好関係を広げられたりと、これまで役に立ったことは山ほどあります。母のおかげで心がけていることが、自分に返ってきます。「お母さん、ありがとう!」
  

〈原稿募集〉

 「みんなの投稿」では、皆さまからの原稿を募集しています。どしどしご応募ください! 下記の2テーマの締め切りは、5月20日(月)必着です。掲載は6月以降を予定しています。
  

小・中学生のスマホルール

 スマホは便利な半面、つい時間を忘れて没頭しがちです。小・中学生のお子さんがいる家庭では、どのようなルールを決めてスマホを使っているか教えてください。
  

私のサステナブルな取り組み

 最近よく聞く「サステナブル」とは“持続可能な”という意味です。環境への負荷を考えて、食品や衣服のリメーク、捨てずに再利用しているものなど、工夫していることを募集します。
  

双子、三つ子の子育て

 双子や三つ子など多胎児は、妊娠中や出産も大変です。産後も、おむつ替えや寝かしつけ、外出なども一苦労。大変だったことや負担を軽くする工夫、うれしかった出来事を教えてください。
 ※このテーマは、応募の締め切りがなく、随時掲載します。
  
  

○●投稿の決まり●○

 ▼応募するテーマ、氏名、郵便番号、住所、年齢、職業、電話(ファクス)番号(※任意で携帯電話の番号)を、明記してください。
 ▼字数の目安は400字程度。採用分には図書カードを進呈します。
 ▼趣旨を変えない範囲で添削させていただく場合があります。
 ▼掲載された原稿が当社のウェブサイトに掲載されることもご了承ください。
 ▼原稿は返却しません。同内容のものを他紙誌へ送ることは、ご遠慮ください。
  

○●宛先●○

[郵送]
 〒160-8070 聖教新聞
 「みんなの投稿」係
 [ファクス]
 03(5360)9610
 [メール]
 dokusha@seikyo-np.jp