〈社説〉 2024・4・22 きょう「アースデー」2024年4月22日

環境問題解決へ行動を共に

 「地球の未来のために、自分から具体的な行動を起こすことが大切だと分かり、節電とゴミの削減に取り組み始めました!」。先日の地区座談会で、先月24日に東京・国立競技場で行われた「未来アクションフェス」に参加したメンバーが語っていた。
  
 同イベントで発表された約12万人の「青年意識調査」の結果を見ると、「気候変動を解決するための行動をしている または意識していますか?」との問いに対して、「行動している」と答えたのは18・6%、「行動はしていないが意識はしている」は52・9%だった。回答者の半数が気候変動に関心を持っているものの、具体的な行動までは起こしていない現状が分かる。今回のイベントが多くの人にとって行動を起こすきっかけになったことを願う。
  
 昨今、気候変動問題を身近に感じる機会が増えた。猛暑や豪雨が頻発し、どこか遠くで起こっている問題という意識から、日々の生活の中で感じる問題へと変化。「何か行動を起こさなくては」と考える人も多いのではないか。
  
 未来アクションフェスの共同声明では、「気候変動の影響を感じる人は多いが、取り組みの速度を上げない限り、地球を救うことができない、極めて重要な時を迎えている」として、若者・市民の行動の連帯拡大を訴えている。
  
 気候変動・地球温暖化への意識と関心を高めるため、創価学会青年部では、2020年から「マイ・チャレンジ10」をウェブサイトで展開。CO2削減の行動として「冷暖房の効果的な使用」や「マイバッグを使用」など18個の具体案を提示し、“10個以上のチャレンジ”を呼びかけてきた。
  
 池田先生は2012年の国連持続可能な開発会議に寄せた提言で、ケニアの環境運動家ワンガリ・マータイ博士のグリーンベルト運動について触れ、“皆で力を合わせて小さな前進を一つ一つ積み重ねることが、持続可能性を追求する裾野を地球大に広げていく基盤になる”と述べている。一人の行動は小さいかもしれないが、行動の連帯を広げていけば、大きな力となっていくに違いない。
  
 きょう22日は「アースデー」。地球環境のことを一人一人が考え、行動を起こすために設けられた日だ。地球環境の課題について学び、まずは自分ができることから行動を起こしたい。