総県長会議での原田会長の指導(要旨)2024年4月13日

  • 「下種の拡大」「後継の育成」に全力 対話の範を示し一人の友に光を

 一、世界青年学会の開幕に当たり、青年世代を温かく育む「世界青年学会 開幕キャンペーン」に全力で当たっていただき、本当にありがとうございます。拡大の上げ潮の中で、いよいよ栄光の「5・3」を迎えます。

 本日は、池田先生が手作りで築かれた常勝の師弟城・関西の地に、全国の方面長・方面女性部長、県長・県女性部長が一堂に会しての総県長会議となりました。

 本日は能登半島地震から立ち上がる北陸の同志も元気に参加してくださっています。私たちは、一日も早い復旧・復興をさらに真剣に祈るとともに、大拍手でエールを送りたいと思います。北陸の皆さん、共に頑張りましょう!(拍手)

5月3日は師弟共戦の誓いの日

 一、池田先生は会長辞任の翌年である1980年、「5月3日」当日を関西の地で迎えられました。その時の心情を、こうつづられています。

 「私は心に強く決めていた。“私が頼りとし、心から信頼できる関西の同志と、永遠の祝賀の『五月三日』を痛快に祝うのだ! 去年のあの悔しさを断じて忘れるな。学会は学会らしく、断じて勝利する戦いをするのだ!”」と。

 そして、「5・3」当日には「何があっても、共に戦おう。何があっても、学会は勝ち抜こう。何があっても、創価の使命は、勝ちまくって歴史を残すことだ」と関西の同志を大激励されました。

 5月3日は永遠に、師弟共戦へ、そして師弟の勝利へ立ち上がる、弟子の誓いの日です。

 師弟の魂魄がとどめられた関西で、改めてこの原点を確認するとともに、全ての方面・県が、新たな広布拡大・人材拡大の実証をもって報恩の誠を尽くす。この決意も新たに、「5・3」から「いざや前進」を開始したい。

 関西の皆さまに、うれしいご報告があります。本年の冬にも、南アジアの青年部と、関西青年部との交流が、関西の地で行われることが決定しました。南アジア青年部の代表200人が日本を訪れ、関西全7府県で交流を行う予定です。大変に、おめでとうございます!(拍手)

 永石女性部長をはじめ女性部の友好交流団の諸行事が連日報道されていましたが、南アジアは世界広布をけん引する拡大に奮闘しています。

 その南アジアの青年部と、常勝関西の青年部の連帯こそ、学会創立100周年を開く突破口になると確信します。本年全てに勝利して、広布拡大の模範同士の交流としていきたい。

任用試験こそ対話広げる好機

 一、かつて池田先生は「五月三日の誓願の旗」と題する随筆で、「妙法の令法久住は、未来へ連綿と信心の志が受け継がれる『後継』という縦糸と、わが街、わが郷土に大きく広げゆく『友情』という横糸によって、織り成される」とつづってくださいました。

 栄光の「5・3」から師弟の「7・3」へ、これまで進めてきた「友情・下種の拡大」と「後継・青年の育成」に、さらに力を入れてまいりたい。創立95周年から100周年への広布前進のためにも、この5、6月に、どこまで人材を育成し、弘教を進めて対話を広げることができるか。その土台があってこそ、勝利が開かれていきます。

 そのためにも、まずは現在申し込みを進めている教学部任用試験(仏法入門)に総力を挙げたい。今や任用試験は「新しい活動者の育成」とともに、「下種拡大」の絶好の機会でもあります。

 会友で合格した後に入会した方だけでなく、試験を受けるには至らずとも、受験を促される対話がきっかけになったり、一緒に教学に触れるなかで、入会された方も多くいらっしゃいます。5月12日までの申し込み期間、会員の対象者への励ましはもちろんのこと、友人・会友にも積極的に声をかけ、下種を広げていきたい。

 一、また4月20日は聖教新聞の創刊記念日です。いうまでもなく、下種のための最も身近なツールが聖教新聞です。今後、毎月最終土曜日の掲載となる「セイキョウ ギフト」の紙面や電子版も大いに活用して、拡大に挑戦する人、記事をシェアする人を増やしつつ、聖教拡大にも力を入れてまいりたい。

 5月中旬からは第4回のSOKA連続セミナーも開催されます。創価学会公式サイトやVOD番組も充実しています。各人が、自分に合った、そして相手に合ったツールを活用しながら、「私にしかできない下種拡大」に勇んで挑戦していきたい。

 「世界青年学会 開幕キャンペーン」では多くの青年世代と、つながりができたと思います。これを一過性にするのではなく、継続してこそ世界青年学会の発展があります。

 5月は女性部総会がたけなわです。並行して、壮年部・男子部で座談会を行うところも多いと思います。座談会や各種会合の充実といっても、若い世代に加え、新しく入会した方、新しく把握できた方、久々に参加する方、さらには友人の方と、「新しい顔」が参加しているかが重要です。そして、その方たちが共感できる内容であればこそ、皆が感銘を受ける会合になると思います。

先輩の挑戦が後輩を鼓舞する

 一、小説『新・人間革命』第25巻「福光」の章には、次のようにつづられています。

 「全く弘教をしたことがない青年に、折伏の意義を教え、『頑張ってください』といえば、実践できるかというと、そうではありません」

 「実際に、仏法をどう語っていけばよいのか、教えていかなければならない。それには、先輩である壮年や婦人は、自分はこうして折伏してきたという、ありのままの体験を語っていくことです。また、青年と共に仏法対話し、実践のなかで、具体的にどうすればよいか、手本を示しながら教えていくことも必要です。つまり、青年たちが、“そうか。こうすればいいのか。これならば私にもできる。よし、やってみよう!”と思えるかどうかなんです」とのご指導です。

 青年世代の育成といっても、それは信心の先輩が模範の挑戦をできるかにかかっています。

 壮年部・女性部が、自らの対話の体験を語る。今、挑戦中の下種を知ってもらう。それが青年世代も含めて、皆を鼓舞します。

 若者の心理に詳しい金沢大学の金間大介教授は「若者は『現役選手』しか尊敬しない」と語りました。今こそ、壮年部・女性部が「弘教拡大の現役選手」として、後輩の模範となってまいりたい。

 池田先生が5月5日を「創価学会後継者の日」と定められたのは、1976年の関西での未来部勤行会の際でした。

 そして6月7日は高等部結成60周年。この日を記念し、史上初の高等部のみの広宣流布大誓堂の誓願勤行会を、首都圏の代表が集って行います。さらに昨年に続き、夏には未来座談会も開催します。未来部の育成、各家庭での信心の継承にも、しっかり取り組みたい。

 そして、6月の「青年部幹部会・池田華陽会大会・学生部大会」(本部幹部会)に、男子部・池田華陽会・男女学生部のメンバーを各部の協力のもと大結集し、次代を担う後継の人材群を大きく育んでいきたいと思います。

一対一の信頼が勝利と発展の力

 一、本年は可能な限り「会合・打ち合わせを減らそう」と確認していますが、それはいうまでもなく、「励まし」と「友好」の時間を確保するためです。その行動が増え、何人の人が立ち上がったか、何人の人に共感を広げられたか。その実証があってこその改革です。

 小説『新・人間革命』第27巻「求道」の章には「組織が多くの人びとを擁している限り、どうしても、合理的に運営していかざるを得ない面もある。そこで大事になるのが、一人ひとりに光を当て、各人を大切にしていく実践である。つまり、個別的な一対一の信頼関係を、組織のなかにつくり上げていくのだ」「常に、その原点に立ち返り、励ましと信頼によって、人と人とが結ばれていくならば、組織の形式化や官僚化という弊害を打破していくことができよう」とあります。

 リーダーの使命は、組織の最前線で、友のために根気強く足を運ぶことにあります。「大阪の戦い」をはじめ、池田先生が一人を大切にする行動を貫かれたからこそ、学会の勝利と発展があったことを決して忘れず、私たちも師の心をわが心として、「かけがえのない一人」のために誠心誠意、励ましを送ってまいりたい。

 「御義口伝」には、「『師』とは師匠授くるところの妙法、『子』とは弟子受くるところの妙法、『吼』とは師弟共に唱うるところの音声なり」(新1043・全748)と仰せです。

 師弟有縁の常勝関西の天地で、新たなる師弟共戦を誓い、勇躍の前進を開始しようではありませんか!(拍手)