〈座談会〉 世界を照らす生命尊厳の哲理 「御書根本」こそ人生勝利の軌道2024年4月8日

  • 学会 仏法の人間主義の系譜を継承
  •  
  • 〈出席者〉長谷川理事長、原田教学部長、木下副教学部長、梁島男子部長、清水池田華陽会書記長

 長谷川 はじめに、台湾東部沖地震に際し、心からお見舞い申し上げます。一日も早い復旧・復興をお祈りしております。

 原田 今、世界中で、教学研さんの潮流が巻き起こっています。1月には欧州広布会議でのオンライン講義の担当をさせていただきました。人種、国籍、文化など、あらゆる差異を超え約3000人が聴講。人類普遍の生命尊厳の理念をもとに連帯する多様性、協調性が光っていました。

 梁島 御書を学び、世界教団として飛躍する学会の使命を強く自覚し、青年を先頭に対話拡大に前進する姿は、各国共通です。

 原田 3月には、発展著しいインド、タイの研修会に行きました。インドでは、「生死一大事血脈抄」などの池田先生の御書講義を学び、異体同心の信心や師弟誓願の祈りと実践の重要性を確認。場内は“皆が青年の心で進もう”との熱気にあふれていました。

 木下 両国とも、学会創立100周年を目指し、いよいよ平和と幸福のスクラム拡大が進んでいますね。

 原田 タイも、地域社会に信頼の輪が一段と広がっています。先生の「敬愛する新会員の宝友へ」などの講義を通し、「信心即生活」の実践こそ、広布を開く鍵であることを学び合いました。

 清水 学会は、釈尊、法華経、そして日蓮大聖人へと至る「仏法の人間主義の系譜」に連なり、民衆の幸福と平和建設に貢献する仏意仏勅の和合僧団です。

 長谷川 どの大陸、国、地域も、仏法に根差した人間主義の光彩が燦然と輝いています。御聖訓に「行学の二道をはげみ候べし」(新1793・全1361)と仰せです。池田先生は、「『御書根本』こそ、生活と人生においても、広宣流布の戦いにおいても、『勝利への正しい軌道』」と示されました。学会は、その通りの実践を貫き、世界宗教の大道を勝ち開いてきたのです。

喜々として仏法を学び深める世界の友(写真はインドの教学研修会)

10年の確かな歩み

 梁島 振り返ると、「広宣流布大誓堂」が完成した2013年からの歩みは、学会が、日蓮大聖人の仏法の精神を正しく継承してきた世界宗教であることを、内外に、広く明確に示してきた10年間でした。

 木下 14年に、大聖人の仏法の本義に基づき、会則の教義条項を改正。17年に、「御書根本」「大聖人直結」を貫きながら、時代や社会に即し、「生きた宗教」として大聖人の仏法を展開する学会の根本精神を示すために、全世界の創価学会の団体と会員の根本規範である「創価学会会憲」が施行されました。

 清水 「日蓮大聖人御聖誕800年」の節目である21年には、「11・18」学会創立の日を記念して、『日蓮大聖人御書全集 新版』が発刊されました。

 長谷川 御書新版は、池田先生にご監修をいただきました。序文の冒頭で先生は、「我ら創価学会は、永遠に『御書根本』の大道を歩む。末法の御本仏・日蓮大聖人が一切衆生のために留め置いてくださった、この不滅の宝典を拝し、『慈折広宣流布』の大願を貫き果たしていくのである」と、私たちの使命を宣言されました。

 木下 今や御書の翻訳も、10言語を超えていますね。

 長谷川 今日の世界広布の発展は、初代・牧口常三郎先生、第2代・戸田城聖先生、そして第3代・池田大作先生という創価三代の会長の不惜身命死身弘法により成し遂げられました。とりわけ池田先生は、世界広布の扉を開き、数え切れない人々を宿命転換、幸福勝利へと導いてくださったのです。

 原田 そして、広宣流布大誓堂完成10周年を迎えた23年の「11・18」には、先生が監修してくださった『創価学会教学要綱』が発刊されました。「御書根本」「大聖人直結」を貫く学会こそ、日蓮仏法を現代に正しく展開し、実践することを示したのが「教学要綱」であり、この10年間の集大成ともいえる一書です。

皆で学ぶ任用試験

 梁島 日本でも教学の取り組みが活発です。今日(8日)から4月度「御書講義」が配信されます。座談会でも拝読する「生死一大事血脈抄」を通して、異体同心で題目を唱え抜くことが、広布の大願成就の要諦であることを学びます。

 清水 今月の「華陽カレッジ」では、「曽谷殿御返事」を通して“下種の対話の意義”について研さんします。私と林委員長による解説動画も公開していますので、ご活用ください(本紙3月19日付5面に2次元コードを掲載)。

 木下 ヤング白ゆり世代からは、「大白蓮華」2月号の「創春カフェ~御書を刻むひととき~」で、「冬は必ず春となる」(新1696・全1253)の一節に触れ、「前向きになれた」「勇気が湧いた」等の声が寄せられています。次は5月号で掲載予定です。

 原田 任用試験の申し込みが始まり、受験者と共に学ぶ機会も増えてきます。教材の「大白蓮華」4月号は、従来より文字が大きく、ページ数も減っています。つまり内容はそのままに、より分かりやすくコンパクトにまとめています。また、日顕宗の存在を知らない世代も多くなっていることから、「日顕宗を破す」の内容を刷新しています。

 梁島 御聖訓に「僧も俗も、尼も女も、一句をも人にかたらん人は如来の使いと見えたり」(新1720・全1448)と仰せです。これに違背して「僧俗差別」の思想に染まり、「法主信仰」ともいうべき邪義を構えているのが宗門です。「創価学会の宗教改革」という観点で、「宗教のための宗教」に堕した宗門から“魂の独立”を果たし、「人間のための宗教」を世界に展開する学会の宗教改革の意義を学びます。

 長谷川 その意味で今回は、受験者に限らず、多くの方が学べる内容です。大聖人の「生命尊厳」「万人に開かれた」仏法の脈流を厳然と継承するのが、私たち学会です。自覚も新たに、世界の同志と共に、わが地域の広布へ走り抜いていこうではありませんか。