【福岡】冬の寒さを知る人こそが、春の暖かさを実感できる2024年4月5日

門出の季節を彩る友の体験

 「冬の寒さを知る人こそが、春の暖かさを実感できる」(池田大作先生)――。試練や苦難を乗り越えて“春花”のような笑顔を咲かせる、あの友この友……。新たな門出の季節を彩るメンバーに体験を語ってもらった。

筑紫野圏・山家支部
海田 由紀江さん(48)

語らいを弾ませる海田さん

語らいを弾ませる海田さん

娘の“世界一の味方”になります

 今春、高校に進む長女(美咲さん)の姿に胸がいっぱいです。3年前の夏、周囲との人間関係に疲れ、彼女は学校に行けなくなりました。
 “なぜ急に……”。現実を受け止め切れず、「一緒に学校に行かない?」と話すと、「お母さんは何も分かってくれない!」と。途方に暮れていた時、訪ねて来てくれたのが女性部の先輩でした。

女性部の友と朗らかに(右から3人目が海田さん)

女性部の友と朗らかに(右から3人目が海田さん)

 先輩は、「親が子どもを信じてあげないでどうするの。娘さんの世界一の味方になってあげてね」と。
 ハッとしました。これまで私は“学校に行くことが正しい”との思いを押しつけてきたのでは……。誰よりも苦しいのは娘のはずなのに。娘の気持ちを何より尊重しよう――そう決めて祈るようになりました。

サクラ

サクラ

 少しずつ娘と心を開いて対話できるように。時には“友達”として一緒にカラオケや買い物にも。単身赴任中の夫は何度も何度も電話で連絡をくれました。
 娘はアニメのイラストを描く楽しみを見つけるなど、徐々に自信をつけ、やがて登校できるように。新しい友人もできたんです。
 私を成長させてくれた娘に感謝感謝です。(副白ゆり長)

筑豊常勝圏・常楽支部
大塚 加代さん(56)

グラウンドで大塚さん㊨と長女・恵美さん

グラウンドで大塚さん㊨と長女・恵美さん

自慢の長女は“なでしこジャパン”

 昨年12月、長女(恵美さん)が知的障がい者サッカー女子日本代表に選ばれ、「なでしこジャパン」のユニホームを着て国際試合に出場しました。
 彼女が小学校に入学した直後のこと。「軽度の知的障がいがある」と医師から告げられました。
 “この子の人生を、どう支えていけばいいのか……”。そんな思いに押しつぶされそうになっていた時、女性部の先輩の言葉が心に浮かびました。
 「強くなること。何があっても動じない強さが幸福を築くのよ」
 “今がその時なんだ。娘がそれを教えてくれているんじゃないか”と心を定めました。

チューリップ

チューリップ

 とはいえ、現実は悩みと葛藤の連続。娘は、自分が置かれた状況を理解するのに時間がかかります。急な声かけや物事の変化でパニックになり、動作が固まってしまう時もあります。
 そんな彼女が小学4年の時、自ら進んでサッカーを始めたんです。
 「ボールは私の友だち!」と、負けても転んでも、また立ち上がって、全力で走り続ける姿を見ると、涙があふれます。

恵美さんは介護施設の仕事と両立してサッカーに全力

恵美さんは介護施設の仕事と両立してサッカーに全力

 “一生懸命に何かに打ち込む姿は人を元気づける”って娘から教わりました。これからも親子で手を取り合って前進!
 (地区副女性部長)

やっと会社の経営が軌道に

和楽の藤本さん(右から2人目)一家

和楽の藤本さん(右から2人目)一家

久留米栄光圏・三潴大勝支部
藤本 公明さん(58)

 土木工事や上下水道等の維持・管理を行う会社で、社長を務めて18年目。売上高は4億円を突破しました。
 思えば、これまで山坂の連続でした。社長に就任した翌年のこと。会社の資金の持ち逃げ事件等があり、一気に経営難に。売り上げが激減し、従業員の半数が社を去りました。
 そのショックで、うつ病を発症し、持病の糖尿病も悪化。自宅での療養を余儀なくされ、悔しさと不安に沈みました。

ラベンダー

ラベンダー

 その時、支えてくれた人たちの真心が、どれほどありがたかったか。
 「会社は任せてください!」と残った社員たち。「私が付いているのよ。大丈夫」と妻(由利子さん)。地域の友は「池田先生は“信心さえあればピンチはチャンスに変わる”と言われてるじゃない。宿命転換の時だよ」と。
 “皆の真心に応えたい”“負けてなるものか”と祈り続けました。

孫を囲み、家族とのだんらんのひととき

孫を囲み、家族とのだんらんのひととき

 すると、カウンセリングや治療が奏功し、半年後には病を乗り越え、会社に復帰することができたのです。ありがたいことに、会社の経営も何とか軌道に乗りました。
 人生の師匠、大切な社員や同志、そして最強の妻……。私には「心の宝」がたくさんあります。だからこれからも、絶対に負けません! (副本部長兼支部長)