【愛知】スタジオジブリ鈴木敏夫プロデューサーに聞く! 「魔女の谷」の魅力 2024年3月21日

 スタジオジブリ作品の世界を表現した「ジブリパーク」(愛知県長久手市)。新エリア「魔女の谷」のオープン(16日)を前にした15日、スタジオジブリの鈴木敏夫代表取締役プロデューサーが囲み取材に応じ、新エリアの魅力などを語った。ここでは、取材の一部を紹介する。

スタジオジブリの鈴木敏夫代表取締役プロデューサー

スタジオジブリの鈴木敏夫代表取締役プロデューサー

■新エリアで最も感動したところは何ですか?

 ジブリパーク内にある物は、すべて“本物”だということです。木も、すべて本物なんです。制作現場を指揮した吾朗君(宮崎吾朗ジブリパーク監督)の“本気”を見た思いがしましたね。

■最も魅力に感じている建物は何ですか?

 映画「アーヤと魔女」の主人公アーヤが引き取られた「魔女の家」ですね。吾朗君が作った映画だからこそ、建物の内部が一層凝っているんです。特に、魔女の「ベラ・ヤーガの作業部屋」には、魔法に使う材料が置いてありますが、細部に至るまで表現されています。

映画「アーヤと魔女」の「魔女の家」内にある「ベラ・ヤーガの作業部屋」© Studio Ghibli

映画「アーヤと魔女」の「魔女の家」内にある「ベラ・ヤーガの作業部屋」© Studio Ghibli

■さらに新エリアを制作する可能性はありますか?

 僕からはまだ言えません(笑い)。ただ、これまで宮﨑駿は数多くの長編映画を製作してきましたが、ジブリパークには、映画になった建物がすべてあるわけではありません。そこを、今後どう表現していくかが楽しみですね。

ジブリパークの魅力を語る鈴木プロデューサー

ジブリパークの魅力を語る鈴木プロデューサー

■アカデミー賞を受賞後、宮﨑駿監督と何か語り合いましたか?

 受賞後、電話をしました。「お疲れさまでした」と僕が言うと「それはお互いさまでしょ」と(笑い)。年齢的なこともあるので、映画「君たちはどう生きるか」の完成までたどり着けたことが良かったと思っています。

 
 囲み取材では、聖教新聞社の質問にも答えてもらった。その模様は、下の動画で視聴できます。
 
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プロフィール

スタジオジブリ 鈴木敏夫代表取締役プロデューサー
1948年、名古屋市生まれ。
慶応義塾大学文学部卒業後、徳間書店入社。
「週刊アサヒ芸能」を経て、「アニメージュ」の創刊に参加。副編集長、編集長を務めるかたわら、「風の谷のナウシカ」「火垂るの墓」「となりのトトロ」などの高畑勲・宮﨑駿作品の製作に関わる。1985年にスタジオジブリの設立に参加、1989年からスタジオジブリ専従。以後ほぼすべての劇場作品をプロデュース。
現在、株式会社スタジオジブリ代表取締役プロデューサー。