創価インターナショナルスクール・マレーシア 世界市民の揺籃で学ぶ喜びと期待の声2024年3月13日

SISMの8年生の数学の授業では、グループごとにカフェのメニューづくりに挑戦。適正な販売価格になるよう、原材料価格やサービス料等の計算を行った(2月21日)

SISMの8年生の数学の授業では、グループごとにカフェのメニューづくりに挑戦。適正な販売価格になるよう、原材料価格やサービス料等の計算を行った(2月21日)

 日本の中高一貫校に当たる創価インターナショナルスクール・マレーシア(SISM)の開校式が2月22日に行われ、1期生138人の対面の授業が始まった。“世界市民の揺籃”で学ぶ生徒の喜びと、開校式に来賓として出席したインド・創価池田女子大学のセトゥ・クマナン議長、アメリカ創価大学(SUA)のエド・フィーゼル学長の期待の声を紹介する。

キム・ソユンさん(9年生 韓国)

 以前、日本の創価大学を訪問した際、学生の自由な雰囲気、教職員の温かな振る舞いに感動し、いつか池田先生が創立された学校で学びたいとの思いを持ちました。しばらくして、創価教育の機関として初のインターナショナルスクールであるSISMの創設を知り、「私の行く学校だ!」と直感しました。

 昨年8月に入学してからオンラインで授業を受けてきました。最初はスマホ等で分からない英単語を調べながらの受講でしたが、徐々に検索は必要なくなり、自信がつきました。

 この1月、SISMで学ぶ2人の妹と母と共に、マレーシアに引っ越してきました。最初は緊張していましたが、教職員の誰もが思いやりにあふれていて、夢である教育の道に進む思いが、一層、強くなりました。

 友情を大切にしながら、自身の限界を破る挑戦を重ねていきたいです。

羅立峯さん(8年生 マレーシア)

 毎週金曜日にクアラルンプールの自宅に戻り、日曜日に友好寮に帰寮するというリズムで生活しています。入学前は寮生活に対して不安がありましたが、今は仲間と共に暮らす毎日が楽しいです。

 9カ国・地域から集った寮生の共通言語は英語しかありません。

 話さなければ友だちにもなれないし、人を励ますこともできません。授業や寮で対話を繰り返し、着実に英語力が向上していることを実感します。

 また、食事の場などを含め、教職員がいつも寄り添ってくれる点に、SISMの特色があると思います。

 開校式で歌った愛唱歌「共生の輝き」に、「英知を磨くのは 皆の希望と喜びの光となるため」とあります。

 夢は、創立者の理念を体現できる教育者になることです。力をつけ、他者に希望の光を送れる人に成長していきます。

岡明子さん(8年生 日本)

 SISMを目指したきっかけの一つは、創価教育を受けた先輩たちとの触れ合いです。温かな人柄はもちろん、創立者・池田先生のことや充実した学生生活の様子を語ってくれ、創価の学びやに憧れを抱きました。

 入学して以来、オンラインの授業を受けてきましたが、いよいよキャンパスに来ることができ、喜びと期待で胸がいっぱいです。話を聞くだけの“一方通行”ではなく、気軽に話せる雰囲気の中で、自分の考えを伝える授業が多く、短期間ですが英語力の向上を実感しています。

 昨年8月の入学式に創立者が寄せたメッセージの中にあった「道を開く不屈の挑戦者」になるとの強い決意で、1期生として大切な仲間と前進していきます。SISMをサポートしてくださる全ての方々、両親に感謝を込めて、日々の勉学に挑戦していきます。

林光希さん(7年生 マレーシア)

 マレーシア・ペナンの公立校を経て入学しました。SISMでは、教職員が、忍耐強く一人一人に寄り添ってくれることを実感しています。理由もなく叱られるようなこともありません(笑い)。

 決して得意ではないですが、数学の授業が好きです。十数人という少人数の授業で、先生は、生徒たちが完全に理解できるよう導いてくれます。

 寮の仲間とはすぐに仲良くなりましたが、苦労もあります。自宅にいた時より早い、午後10時には就寝の準備をします。夜中に電気をつけないと寝られない人もいる。

 けれど、皆で話し合い、ルールを決めていくことが大切だと思います。

 SISMの「校風」に「Grit(やり抜く力)」とあります。私は勉強をやり抜き、将来、日本かアメリカで学びたいと夢を描いています。

開校式での来賓あいさつ(要旨)

共に学ぶ喜びと決意にあふれたSISMの開校式。9カ国・地域から集った生徒は、国籍や文化を超えて友情を結びゆく(2月22日)

共に学ぶ喜びと決意にあふれたSISMの開校式。9カ国・地域から集った生徒は、国籍や文化を超えて友情を結びゆく(2月22日)

インド・創価池田女子大学 セトゥ・クマナン議長

池田先生の理想を貫き 偉業成す人に成長を

 南アフリカの指導者ネルソン・マンデラ氏の言葉に「教育こそ、世界を変革しゆく、最も強力な武器である」とあります。

 人生の新たな門出を迎える1期生の皆さん、どうか、学問に限りなく挑戦してください。

 あなたたちは、“世界”という庭で咲き誇る芳しい花のような一人一人です。

 池田先生の理念を胸に刻み、幸福、平和、繁栄の薫りを広げ、世界を幸せな場所にしていきましょう。皆さんが創立者の理想を広げ、社会の発展に尽力していくことを確信しています。

 今の私があるのは、師匠・池田先生のおかげです。先生の指導と励ましによって、インドに女子大学を立ち上げることができ、まもなく、開学から栄光の25年を迎えようとしています。

 インドの元大統領であるアブドル・カラム氏は、古代タミル語の詩の一節を引用して述べました。“花の成長は水の量に左右されるように、人間の成長はその思考の量に左右される”と。

 私は、SISMと、そこで学び抜く生徒たちが、あらゆる分野で多くの栄誉と称賛を獲得し、社会に栄光をもたらすことを心から祈っています。

 そして、池田先生の理想を貫き、偉業を成し遂げる偉大な人材が、このキャンパスから数多く輩出されることを願っています。

 これからも、インド・創価池田女子大学とSISMは、互いに手を取り合い、歩んでいきましょう。

アメリカ創価大学 エド・フィーゼル学長

大いなる夢が“人生の指針”“エネルギーの源”に

 SISMとSUAは、約100年前に日本の教育者である牧口常三郎先生から始まった、創価教育の伝統と遺産を共有しています。また、創立者は両校とも池田先生であり、平和を推進する勇者となる世界市民を育成する学校です。

 創立者の教育ビジョンに基づき、学校建設にまい進する教職員に敬意を表するとともに、1期生としてSISMを選んだ皆さんに感謝と祝福をお伝えします。

 私が中学生の時、一人の教師が人生を変えてくれました。世界的な大学へ進学し、思う存分学ぶという夢を与えてくれたのです。この夢を抱き、懸命に勉学に励み、アメリカの名門エール大学に全額奨学金を得て入学することができました。不可能に思えた夢を実現できたのは、恩師の支えのおかげでした。

 SUA開学前の2000年、この体験を、池田先生との懇談で紹介する機会がありました。先生は、青年にとっての夢の大切さを強調し、“夢は人生の指針、エネルギーの源になる”といった内容を語られました。

 先生がSISMを創立された理由の一つは、大切な皆さん全員に、大きな将来の夢を与えるためだったと信じます。また先生は、皆さんの夢の一つとして、日本とアメリカに創価大学を創立してくださったのだと思います。

 SISMでの学園生活を大切に、智慧と勇気と慈悲を培い、創立者が構想した平和な新時代を切り開く偉大な世界市民に成長してください。