〈座談会〉 民衆に勇気と希望を送る芸術部 使命の舞台で師弟凱歌の舞を2024年3月7日

  • 世界中に「桜梅桃李」の人華の連帯
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  • 〈出席者〉原田会長、永石女性部長、内田芸術部長、久本芸術部女性部長、彦摩呂副芸術部長

 永石 躍動の春3月――皆が対話に、青年世代への激励にと前進しています。とりわけ、「桜梅桃李」の多彩な輝きを放ちながら、使命の舞台で「広布即平和」の道を歩まれているのが、「芸術部」の皆さんです。

 内田 私は先月、芸術部長の任命をいただきました。あす8日は、「芸術部の日」です。1962年のこの日、池田先生の手づくりで発足した部です。民衆の大地に、平和と文化の大輪を咲かせようと、翌年11月には、東京で初の芸術祭を開催。以降、全国の各都市で盛大に行いました。

 久本 当時の模様は、小説『新・人間革命』第13巻「光城」の章に記されています。池田先生は、芸術祭の準備に奔走する同志を、「私の念願は、皆さんが幸福になるとともに、最高に充実した、意義ある人生を歩んでいってほしいということです」「自分自身の生きる喜びを、そのまま表現していけばいいんです」とねぎらい、指導されました。

 彦摩呂 思えば、先生はいつも、芸術部の友に寄り添い、励まし続けてくださいました。昨年11月、芸術部結成60周年記念の指導集(改訂版)を刊行した際も、「発刊の辞」で、「不二の誓友よ、『世界青年学会』の誉れの旗手として、私と共々に生涯青春の生命で、福徳溢れる『所願満足』の凱歌の人生を飾りゆけ!」と呼びかけてくださいました。

 久本 私は、自身が将来進む道に悩んでいたさなかの1992年、杉並・中野合同総会の折に、先生から“悲嘆も、悲観もいらない。楽観主義でいくんだよ”と慈愛の励ましをいただいたことが、信心の原点です。

 原田 芸術部の皆さんは、どんな試練や困難にも、強盛な信心と異体同心のスクラムで立ち向かい、人々の心に希望と勇気を送りながら、活躍してこられました。まさしく、それぞれが御聖訓の「まいをもまいぬべし」「立っておどりぬべし」(新2145・全1300)の生命讃歌の尊きドラマです。

文化建設を担う多彩な人華の連帯は、今や世界中へ広がっている(写真はアメリカ芸術部の友)

文化建設を担う多彩な人華の連帯は、今や世界中へ広がっている(写真はアメリカ芸術部の友)

青年世代も陸続と

 内田 芸術部は今、青年世代の人材が、続々と躍り出ています。東京・豊島区の男子部本部長は、ドラマ・アニメ・映画等の音楽制作で大活躍。学会活動で皆に尽くしつつ、仕事でも大きく飛躍しました。彼は「信心で自分を磨き、自分の音楽で人を幸せにしたい」と決意を語っています。

 永石 コロナ禍にあって、芸術部の方々も大変なご苦労をされたと思います。

 久本 エンタメ業界は、軒並み深刻でした。私も複数の舞台公演が中止になる中、「今、何ができるのか」と悩み、真剣に祈り、進む日々でした。この数年間で、仕事ができる喜び、ありがたさを改めて実感しています。以前にも増して感謝を忘れず、より力強く進むための大切な機会としていきます。

 彦摩呂 私も当初、グルメリポーターの仕事が全て白紙になり、“もう彦摩呂は終わった”と、やゆもされました。しかし、苦境の時に、必ず思い起こすのが、「小心は、青年の最大の欠点である。青年よ、いかなる人生劇場においても、出演者たれ」との池田先生の言葉です。

 内田 20歳で上京される際に、心に刻んだ指導だと伺いました。

 彦摩呂 そうです。“何があろうと恐れるな! 臆するな! 前へ進みなさい”と、先生が語りかけてくださっているようで、不安が吹き飛びます。人生劇場の主役は、自分です。だから「絶対に負けへん!」と立ち上がることができました。

 永石 「無冠の友」としても、信心の原点を築かれたそうですね。

 彦摩呂 コロナ禍で、何か新たな行動を起こそうと、地区協議会で「聖教の配達を」と申し出ました。初めて配達した新聞の1面には、創価大学の箱根駅伝往路優勝の記事が躍っていました。決意と歓喜の配達は、生涯忘れません。苦境を支えてくれた事務所のスタッフや、同志への報恩感謝に徹する中で、仕事も次々と舞い込んでくるようになったのです。

 久本 フランスの文豪ロマン・ロランは、芸術は「生命を百倍にし、強化し、より大きく、よりよくすることである」と、つづっています。池田先生は、この言葉に触れて、「芸術部は文化の『先駆者』であり、『旗手』である」と、最大にたたえてくださいました。私自身、満々たる生命力で、人間革命、境涯革命に挑んでいます。そこに、自他共に人生勝利の大道を開く鍵があるのだと確信するからです。

胸中の師匠と共に

 原田 世界広宣流布の時を迎え、芸術の“人華の園”も、今や海外へと大きく広がっています。

 永石 聖教新聞でも、各国で新たな人材が陸続と躍動している姿が報じられています。たとえばアルゼンチンの、信心で病を乗り越え、全国公演を成功させて注目されている歌手の女子部員や、経済苦を題目根本に克服し、国内外で舞台に立つ俳優の男子部員など、素晴らしい体験が掲載された時も、感動しました。

 内田 不透明な時代にあって、人々の心を豊かにする芸術・文化の使命は、ますます大きいと感じます。世界的ジャズピアニストでSGI芸術部長のハービー・ハンコックさんは、昨年12月に米・タイム誌で、「池田先生の教えと、温かく人間味溢れる人々への接し方は、あらゆる個人の本質的な価値を引き出しました。先生は、まさに仏教と慈悲の体現者でした」と、率直な思いを語られていました。

 原田 先生は、広宣流布とは「妙法の大地に展開する大文化運動」と宣言されました。どこまでも胸中の師と共に――私たちは一層、先生の指導を学び、実践し、新たな師弟凱歌の舞を舞っていきましょう。