〈紙上教学研さん〉 蘇生の義2024年2月17日
勇気の指標
「蘇生の義」は、いかなる衆生をも蘇生させ、成仏させることができるという妙法の無量無辺の功力を説いたものです。
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法華経は、他のあらゆる経典に説かれなかった、一切衆生の成仏の法理を明らかにしました。どの経典も救わない悪人や女人の成仏を明かし、万人成仏の道を開いたのです。
いわばすべての人が見捨てても、絶対に見捨てないのが法華経ともいえるでしょう。妙法を信受することで、いかなる人も成仏の境涯を開くことができるようになった――これは、人類の宿命を一大転換する光源です。苦悩のどん底から、創造の歓喜の生命へと変革させるエネルギーが、妙法の蘇生の力です。
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戸田先生は「御本尊の力は、ただただ“妙”（不可思議）と申し上げる以外にない。絶対の功徳のある御本尊だ。絶対に勝つための御本尊だ。祈りの叶わぬわけがない。寸暇を惜しんで題目をあげるのだ！」と語られていました。
三年前（二〇一一年）、あの東日本大震災の直後、アメリカのデューイ協会のガリソン元会長は、すぐさま真心の励ましを寄せてくださいました。
その中で、博士は「私が直ちに想起するのは、創価学会が（第二次世界）大戦の廃墟から、たくましく立ち上がった団体である、という事実です。まさに『妙とは蘇生の義なり』を、現実のうえで実証した団体なのであります」と語られていた。
博士は、「妙の三義」を挙げて、「自身の可能性を開き、蘇生させ、新たな創造へと向かう」学会員の存在に、復興への希望を見出されていました。
絶望の淵から、活力みなぎる生活への転換を果たす――まさしく一人ひとりの学会員の人間革命の姿に他なりません。創価学会は、また、わが同志は、「妙とは蘇生」の御聖訓を、全世界で証明してきました。この歓喜と躍動の民衆の潮流は、もはや誰人も止めることはできません。一人ひとりが「幸福の主人公」との逆転劇が、世界中で演じられているのです。
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戸田先生は言われました。
「信心は宇宙の究極の法則」
「信心は智慧の宝蔵」
「信心は無上の幸福学」
「信心は勝利の軌道の法則」
題目を唱える我らに恐れはありません。さあ、きょうも、朗々たる題目を唱えながら、はつらつと生命力を湧き立たせ、勇んで、「幸福の対話」を繰り広げていこう！
池田先生が、北陸広布の未来を担う学生部・未来部の友と記念のカメラに（1984年8月、石川文化会館で）。これに先立って行われた勤行会では「皆さんのことを信頼しております」と万感の思いを語った。「この写真は、必ず、歴史的な写真になるよ」――先生がそう語った通り、友は、あの日、あの時の誓いを胸に使命の人生を力強く歩んでいる
片桐昭夫 北陸青年部長
誓願の“人材連峰”を築く
片桐北陸青年部長
能登半島地震の発生から、1カ月半がたちました。
今日まで、被災した同志のもとを訪ね、話に耳を傾けてきました。厳しい現実に、言葉も出ない。そんなことの連続でした。
しかし、自ら被災しながらも、地域のため、被災者のためにと行動する同志を、幾度も目の当たりにしました。そのたびに、どんな災害も壊すことのできない信心の力、心に師を抱く人の気高さを教えていただく思いでした。まさに“仏を見る”思いでした。
今、改めて拝したい御書は「法華経題目抄」の一節です。
池田先生はこの一節を講義され、断言されています。「妙法を唱え抜く人生には、絶対に行き詰まりがない」「朗々と題目を唱える時、わが胸中に太陽が赫々と昇る。力があふれる。慈愛がわく。歓喜が燃える。智慧が輝く。諸天・諸仏が一斉に動き始める」
どんな苦難も乗り越えることができる。その蘇生への原動力こそ、「誓い」です。
先生はかつて、石川で「誓」、富山で「師弟不二」と揮毫してくださいました。
広宣流布こそ、師匠の誓願です。この師と不二の誓願に生き抜く時、何ものにも負けない無限の力を湧きいだせることを、先生は北陸の同志に教えてくださいました。
輪島市で被災した男子部員と話した時、「片桐さん、あの時、一緒に戦いましたね」と言われました。「あの時」とは、9年前に富山で行われた全国男子部幹部会のことです。当時、能登と富山の男子部で太鼓団を結成し、共に折伏に、練習に金の汗を流しました。
“師匠に断じて応えよう”と共に広布に戦った誓願の炎は、今も皆の胸に燃えている。そう確信しました。彼は発災当初、介護の仕事に携わる経験を生かし、避難所で高齢者のサポートに尽力しました。
思えば、わが家の信心のルーツである祖母も、蘇生の人生を歩むことができました。祖母は息子の不慮の死に絶望し、全てを諦めていた時、折伏され入会。唱題で生命が変わっていくのを実感し、その歓喜のままに大勢の方を入会に導きました。地域の青年たちに囲まれ、祖母は使命の人生を全うすることができました。
後に「北陸青年部の日」となった1984年（昭和59年）の8月24日、先生は指導されました。“現在、どれほどの苦難に直面していても、絶対に挫けてはならない。諦めてはならない。断じて、断じて負けてはならない！”と。
日々、胸中の先生と語らい、そして目の前の一人また一人と語らいながら、“蘇生への種子”ともいうべき「誓い」を力強く広げ、広布の“人材連峰”を築きます。
法華経題目抄
妙とは蘇生の義なり。蘇生と申すは、よみがえる義なり。（新541・全947）
メモ
文永3年（1266年）1月、念仏への執着を捨て切れない女性門下に送られたと考えられる。法華経の題目を唱える功徳を問答形式で示されている。
今回の御書講義は、『勝利の経典「御書」に学ぶ』第20巻からの引用です。