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創価学会の図書贈呈運動50周年 1300を超える教育施設に56万冊以上の良書を寄贈2024年2月3日

  • 未来を開く子どもたちに「希望の種」「精神の滋養」を

沖縄・西表島の竹富町立大原中学校への図書贈呈式。池田先生から目録が手渡された。以来、半世紀にわたって全国各地の学校などに図書が贈られた(1974年2月3日、石垣島で)

沖縄・西表島の竹富町立大原中学校への図書贈呈式。池田先生から目録が手渡された。以来、半世紀にわたって全国各地の学校などに図書が贈られた(1974年2月3日、石垣島で)

 
 創価学会の図書贈呈運動が始まって、きょうで50周年を迎えた。第1回の贈呈式は1974年(昭和49年)2月3日、池田大作先生が出席し、沖縄・石垣島で行われ、西表島の竹富町立大原中学校に贈書の目録などが手渡された。以来、山間部や離島、災害被災地などの小・中学校や公立図書館に本を寄贈。贈呈した教育施設は延べ1300以上、冊数は56万を超える。今月2日には茨城の高萩市立松岡小学校で贈呈式が行われ、優良図書が贈られた。今後5年間、毎年追加で届けられる。
 

昨年9月の台風で被災した茨城・高萩市立松岡小学校で贈呈式

茨城の高萩市立松岡小学校で行われた図書贈呈式。児童たちが本を手に笑顔で

茨城の高萩市立松岡小学校で行われた図書贈呈式。児童たちが本を手に笑顔で

 
 茨城県の北東部に位置する高萩市の松岡小学校では、図書委員会の児童による読み聞かせや、ビブリオバトル(書評合戦)を実施するなど、読書運動の推進に力を注いでいる。
 
 同市は昨年9月、台風13号による記録的な大雨の影響で、170棟を超える建物が床上浸水に見舞われた。
 
 同小学校でも、付近を流れる竜子川が氾濫。校庭には60センチほどの高さまで水が押し寄せ、校舎も床上10センチの浸水被害にあい、休校を余儀なくされた。
 
 学会はこれまで、こうした自然災害で所蔵図書が被害を受けた学校や施設に、復興支援の一環として、子どもたちの心を育むための良書を届けてきた。
 
 2日に開かれた松岡小学校への図書贈呈式では、市川総茨城長が児童の代表に目録を手渡した後、絵本の読み聞かせを行った。
 
 飯沼幸則校長は、「読書をすると、人の気持ちが分かるようになります。たくさん本を読んで大きく成長しよう」と述べた。
 
 児童からは「読書を通して、いろいろな体験ができるので、本が大好きです」「いただいた本を読むのがとても楽しみです」等の喜びの声が寄せられた。

贈呈式では、市川総茨城長㊨が絵本の読み聞かせを行った

贈呈式では、市川総茨城長㊨が絵本の読み聞かせを行った

 
池田先生が出席した沖縄・八重山の贈呈式から50年
山間部や離島、被災地支援の一環として

 学会の図書贈呈運動の淵源には、師弟のドラマが刻まれている。
 
 1954年(昭和29年)8月、戸田城聖先生が初めて池田先生と共に故郷の北海道・厚田村(当時)を訪れた時のこと。地元の小・中学校の校長から“全般的に図書が不足している”と聞いた戸田先生は語った。
 
 「それでは、さっそく図書を贈らせてもらいましょう。少年時代の良書との出合いは、人格を形成するうえで、最大の精神の養分になりますからね」
 
 後に寄贈された図書の手配を進めたのが、若き池田先生だった。当時の様子は小説『人間革命』第12巻「涼風」の章に描かれている。
 
 未来を担う子どもたちに豊かな心を育む機会を――教育に懸ける師弟の思いは、本格的な運動へとつながっていく。

離島支援の一環として、瀬戸内海に浮かぶ直島(香川県)の直島小学校に優良図書を贈呈(2022年4月)

離島支援の一環として、瀬戸内海に浮かぶ直島(香川県)の直島小学校に優良図書を贈呈(2022年4月)

 
 74年(同49年)2月、池田先生は沖縄の宮古・八重山を初訪問。同月3日には、先生自ら出席し、西表島の竹富町立大原中学校へ、学会として初となる図書贈呈が行われた。
 
 謝辞に立った校長は「感無量、感激のほかはありません」と述べ、終戦から四半世紀もの間、アメリカの統治下に置かれた沖縄の苦節を振り返り、その苦難の中を過ごした青少年に、深い思いやりを寄せる池田先生の慈愛への感謝を語った。
 
 当時の沖縄は本土復帰から2年。さまざまな面で本土との格差があり、厳しい社会状況が続いていた。図書館も書店もない離島にあって、約1000冊の本が贈られたこと自体が、全島の大きな喜びになったのである。
 
 当日の模様を報じる本紙には、生徒からの「池田先生の海のような広い心と励ましを忘れず、次の時代に役立つ人材になります」等の決意の声がしるされている。
 
 以来50星霜。学会による図書贈呈運動は、山間部や離島をはじめ、震災や豪雨災害で甚大な被害を受けた地域を対象に推進されてきた。寄贈した学校や公立図書館などの施設は、国内延べ1300を超え、冊数は56万冊に上る。 

東日本大震災の被災地となった岩手のある小学校には、学会からの寄贈図書が並べられた「創価文庫」コーナーがある

東日本大震災の被災地となった岩手のある小学校には、学会からの寄贈図書が並べられた「創価文庫」コーナーがある

 
 贈られる優良図書は大手書店が選ぶ話題の書籍や図鑑、SDGs関連の本など多種多様。さらに5年間にわたり、毎年追加で最新の図書が届けられることも特徴である。
 
 こうした取り組みに対し、教職員や教育関係者からも評価の声が寄せられ、これまで多くの行政や教育機関から、学会に感謝状が贈られている。
 
 東日本大震災の被災地となった岩手のある小学校には、現在も図書室に「創価文庫」と名付けたコーナーが設けられ、学会から贈られた書籍が並ぶ。
 
 池田先生はかつて、随筆につづった。
 
 「未来を開きゆく子どもたちの心に、『希望の種』を、『精神の滋養』をと、代表校に最初の図書贈呈を行った」と――。
 
 今や国内にとどまらず、海外の各地で展開される学会の図書贈呈運動。子どもたちの幸福を願う先生の心を体現し、未来への希望を届け続ける。

思い思いの本を手に取る児童たち(2021年7月、福岡・大牟田市立みなと小学校で)

思い思いの本を手に取る児童たち(2021年7月、福岡・大牟田市立みなと小学校で)