「仏法対話」と「教学研さん」の大切さ 連載〈Kayo Station〉2024年1月20日

 「世界青年学会 開幕の年」がスタートしました! 連載「Kayo Station」第5回は、折伏に挑戦するメンバーのエピソードと、工夫が光る「華陽カレッジ」の取り組みを紹介。仏法対話、教学研さんの大切さを学びたいと思います。

東京・北総区 榎本美紀さん
周囲に励ましを送れる存在に

 区池田華陽会キャップを務める榎本美紀さん。思いやりのある性格と誠実な人柄で周りからの信頼は厚い。
  
 そんな彼女の信心の原点は未来部時代にある。幼い頃から病気がちな母を支えながらの生活。不安や緊張、孤独感のある子ども時代を過ごした。
  
 そんな榎本さんの心の支えになったのは、創価学会の信仰だった。家族一丸となって題目を唱えた。池田先生の『希望対話』には、何度も励まされた。
  
 女子部(当時)の先輩や地元の学会家族が温かい励ましを送り続けてくれた。先輩たちが自身の悩みに信心根本で挑戦する姿に接して、“私も誰かを幸せにしたい”と仏法対話に挑戦した。
  
 昨年6月、「SOKA連続セミナー」に高校時代の同級生である廣田さんと一緒に参加できることに。初めは不安な気持ちが強かった。しかし、時間を見つけては御本尊に向き合い、友の幸せを祈り続けた。その内、「過去の悩みも含めて、ありのままの自分で語ろう」と心が定まっていった。
  
 迎えたセミナー当日。「美紀ちゃん、いつもと違うね。表情が明るいね!」――合流した時の廣田さんの一言がうれしかった。
  
 その後、人間関係に悩んでいた廣田さんは、信心で成長できた榎本さんの話に深く共感し、その場で入会を決意。昨年の夏、晴れて御本尊を受持した。
  
 「昔は自分の悩みを話すのが苦手でした。でも、この信心のおかげで前向きに捉えることができました。何より折伏の挑戦で、人の悩みに寄り添える自分に成長できたと実感します」――今回の折伏を通して、信心の深さを実感した。
  
 現在、廣田さんは、榎本さんと一緒に学会活動に積極的に参加している。昨年秋のカレッジでは、仏法対話に挑戦しようか悩むメンバーに、自身の経験を通して、「誠実な思いは必ず伝わるよ」と背中を押す場面が。その言葉に、多くの参加者が勇気をもらった。
  
 励ましの大切さを肌で感じた榎本さん。これからも縁する人に勇気と希望を送れるよう、さらなる成長を誓う。

励ましと笑顔の花が咲く「華陽カレッジ」

励ましと笑顔の花が咲く「華陽カレッジ」

三重・中勢本陣圏 松原友恵さん
悩みに負けない自分になれた

 地道に学会活動に取り組む両親の元で育ち、幼い頃から信心に励んできた松原友恵さん。現在、圏池田華陽会キャップとして活動する。
  
 認定こども園で保育教諭として勤務。責任感が強く、懸命に働く姿は周囲の模範と光る。その半面、悩むことも多かった。「トラブルが起きるたびに、自分で自分を追い込み、落ち込んでいました」
  
 逃げ出したい気持ちに襲われ、退職を考えたこともあった。しかし、保育教諭は努力の末に勝ち取った仕事。“悩みを乗り越えたい”と対話拡大に挑戦した。そんな中、一昨年に開催された「SOKAユースフェスタ」に、当時交際していた夫と参加することができた。夫は、学会の会合と聞いて、堅苦しい集まりをイメージしていたが、明るい雰囲気を感じ、学会への印象が変わったという。
  
 以来、会合に一緒に参加するように。夫は、学会への理解を深めたものの「信心はしない」ときっぱり。松原さんも、人間関係が崩れることを恐れ、踏み込んだ対話をすることができなかった。
  
 自身の臆病な命と向き合い、懸命に唱題に励んだ。その中で「大切な相手だからこそ、信心をして幸せになってほしい」との思いが強くなり、折伏をする決意が固まった。
  
 「一緒に信心がしたい」――勇気を振り絞って自身の思いを伝えた。松原さんの真剣さに触れた夫は入会を決意。昨年11月、御本尊を受持した。
  
 その後、二人は結婚。現在、共に勤行・唱題に励みながら、充実した日々を送っている。
  
 悩みから逃げず、勇気を出す大切さを学んだ松原さん。少しずつではあるが、仕事でトラブルに直面しても冷静に対応できるように。落ち込むことも減り、今まで以上にやりがいをもって仕事に臨んでいる。
  
 「家庭においても、職場においてもさらに成長するため、これからも信心に励んでいきたい」。松原さんの決意は固い。

中勢本陣圏の池田華陽会の友と。仲良く活動に励んでいる

中勢本陣圏の池田華陽会の友と。仲良く活動に励んでいる

福島正義県・牧口圏
皆で学び、語り合う。その中に信心の成長が

 福島正義県牧口圏では、2021年11月の池田華陽会の新出発以来、大切にしてきたことがある。「華陽カレッジ」での教学研さんだ。
  
 圏キャップとして奔走してきた折笠優美さん。コロナ禍の中でのスタートは不安が募ったが、菅野幸恵圏女性部長とも相談して、「学び」を大切にしていこうと決めた。地道な訪問・激励が実を結び、参加するメンバーが着実に増えていった。
  
 毎回のテキストは、聖教新聞で連載されている「華陽*GOSHO TIME」。皆で読み合わせをした後、一人一人が感想や質問を共有する。そのことが、一人一人の信心を深める機会となっている。
  
 福祉系の大学に通う菊地彩芽さん。小学校からダンス一筋の青春を送り、現在は、保育士を目指して勉強中だ。
  
 大学に入り、人間関係や進路などで悩んだこともあり、人として成長できる信心の重要性を感じている。
  
 そんな菊地さんにとって、毎回の「華陽カレッジ」は、御書に触れる大切な場だ。
  
 「御書って古文だし、取っ付きづらい部分もあるけど(笑)、実際に学んでみると、自分の人生にプラスなことがたくさんあります」
  
 研さんを通して、悩みや決意を話すメンバーから勇気をもらうことも。最近、悩みを相談できる先輩にも出会え、華陽会の温かさを実感している。
  
 薬剤師として働く濱崎美喜さんにとっても、毎回のカレッジが心の支えとなっている。
  
 ある日、友人から学会をからかうような言葉を言われた。
  
 「私が学会員ということを知らなかったので悪気はないと思いますが、良い気分ではなかったです」
  
 もやもやする思いを抱えて参加した「華陽カレッジ」。教学研さんやVODの視聴を通して、学会員としての自信を再確認できた。
  
 「御書を学ぶと、“私たちの信仰はなぜすごいのか”が分かります。一人だとなかなか勉強できないので、カレッジでの学びはありがたいです」
  

聖教新聞連載「華陽*GOSHO TIME」を毎回のカレッジで活用

 今月8日、「世界青年学会 開幕の年」初めての「華陽カレッジ」が開催された。今回の「華陽*GOSHO TIME」の研さん御書は、「上野殿御返事(竜門御書)」だった。
  
 「願わくは、我が弟子等、大願をおこせ」(新1895・全1561)――世界平和という「大願」を果たすために戦い抜いた池田先生。その思いを受け継いでいこうと皆で約束し合った。
  
 今回のカレッジに初めて参加したメンバーも。渡邉広美さんは、職場での悩みを乗り越えるため、3人の友人に題目の素晴らしさを伝え、「下種チャレンジャー」に。勇気のエピソードに喜びが広がった。
  
 毎回のカレッジを起点にしながら、1月からの「世界青年学会 開幕キャンペーン」を対話と友好拡大に率先する牧口圏の華陽姉妹。キャップの折笠さんは決意する。
  
 「先生の弟子としての誇りを胸に、この一年、師匠に続く挑戦をしていきます!」

「華陽カレッジ」での研さんの一幕(今月8日、二本松会館で)。「折笠さんはじめ、華陽会の皆さんが挑戦する姿に、私たちも新鮮な思いになります」(渡辺真千子福島正義県女性部主事)

「華陽カレッジ」での研さんの一幕(今月8日、二本松会館で)。「折笠さんはじめ、華陽会の皆さんが挑戦する姿に、私たちも新鮮な思いになります」(渡辺真千子福島正義県女性部主事)

◎池田先生の指針

 〈1974年(昭和49年)1月、九州で行われた青年部総会に出席した山本伸一は、登壇した女子部長の話に耳を傾けながら、女子部の拡大と育成のために全力を注ごうと深く心に誓います〉
  
 折伏は、すぐには実らないかもしれない。しかし、仏法を語り、下種をし、末永く友情を育んでいくならば、いつか、その人も信心に目覚める日が来るものだ。決して結果を焦る必要はない。
  
 大事なことは、友の幸福を願う心だ。仏法を語る勇気だ。勇気が慈悲にかわるのである。
 (小説『新・人間革命』第18巻「飛躍」の章)
  
 ◇ 
  
 〈1961年(昭和36年)4月、山本伸一は、広島の福山支部の結成大会へ向かう列車の中で、折伏が実らず、悩むメンバーを励まします〉
  
 仏法の力を教えるというのは、たとえば、千年も前に、原子力のことを教えたり、ラジオやテレビのことを説明するようなものなんです。だから、一生懸命に話をしても、なかなかわからないかもしれない。しかし、実際に信心をしてみれば、そのすばらしさがわかる。なぜ、もっと早く信心をしなかったのかと思うようになります。皆さん方も、そうだったでしょう。
  
 ですから、友情を大切にしながら、諦めずに、粘り強い対話を重ねていくことです。
 (小説『新・人間革命』第4巻「凱旋」の章)
  
 ◇ 
  
 〈1963年(昭和38年)1月、パリを訪れていた山本伸一は、同行したメンバーに対して、真の国際人の要件について訴えます〉
  
 学会員は、本来、本当の意味での国際人であると思う。国際人として最も大事なポイントは、利己主義に陥ることなく、人びとを幸福にする哲学をもち、実践し、人間として尊敬されているかどうかである。
  
 仏法を持ち、日々、世界の平和と友の幸福を祈り、行動し、自らの人間革命に挑む学会員は、まさに、その条件を満たしている。語学ができる、できないということより、まず、これが根本条件だ。
  
 ともかく、友を幸福にしようというメンバーの心が友情を織り成し、世界に広がっていくならば、それは人類を結ぶ、草の根の力となることは間違いない。
 (小説『新・人間革命』第7巻「早春」の章)
  
 ◇ 
  
 〈1978年(昭和53年)1月、香川県を訪れていた山本伸一は、四国のリーダーとの語らいで、幹部の使命は一同志のために尽くし抜くことであると力を込めます〉
  
 リーダーにとって大事なことは、普段、なかなか会えない人のことを考え、励ましの手を差し伸べていく努力である。リーダーが会合中心の考え方に陥ってしまうと、会合の参加対象者だけを見て物事を考え、活動を推進していくようになってしまう。すると、その組織は、全同志の、また、万人の幸せを実現しようとする学会の在り方から、次第に離れ、結果的に組織そのものを弱体化させてしまうことになりかねない。
  
 光の当たる人より当たらぬ人に、湖面よりも水面下に眼を凝らして、皆を人材に育て上げていくことこそ、リーダーの使命である。
 (小説『新・人間革命』第26巻「勇将」の章)