誓願 225~226ページ 【小説「新・人間革命」】第30巻〈下〉2024年1月15日

 本島等長崎市長は、伸一がこれまで、世界平和と人類の幸福を願って、ソ連のコスイギン首相やアメリカのキッシンジャー博士、中国の周恩来総理など、世界の指導者と対話を重ねてきたことこそ、平和実現のカギになると訴え、こう続けた。
 「三発目の原爆が、地球上のどこにも、永遠に投下されてはならない──長崎こそ世界における原爆の最後の被爆の地であらねばならない、ということを皆さんとともに誓い合いたい」「皆様は、どうか、日本の各地で、平和の運動の先頭に立ってください!」
 また、荒木武広島市長は、「世界で唯一の戦争被爆国である日本は、核廃絶への世界の先駆となっていく使命がある」との、山本伸一の主張を紹介した。そして、それは、まさに「ヒロシマ・ナガサキ」の世界化を説き、「ヒロシマ・ナガサキの平和の心」を心とした実践の哲理を示していると述べた。
 さらに、「人類の悲願である世界の恒久平和の確立は、互いの人間の奥に光る善性を発見し、民衆と民衆との強い連帯のもとに、人間の心と心のふれあいによってはぐくみ、育てるものである」と力説。その意味から、創価学会青年部の、平和活動と文化の発展のための努力に対し、惜しみない賛辞と拍手を送りたいと語った。