総県長会議での原田会長の指導(要旨)2024年1月7日

  • 10人の下種拡大、青年世代の励ましに総力

 一、はじめに、石川県能登半島地震で被災された皆さまに、心からのお見舞いを申し上げます。
 
 いまだ被害の全容が見えず、ライフラインにも深刻な影響が続く中、北陸の同志は被災した方々への激励と支援を進めてくださっております。本日も、石川・富山の北陸方面のリーダーは現地で対応に走っています。私たちは無事安穏と一日も早い復旧を祈っていきたいと思います。
 
 一、昨年末の財務を、皆さまの強き祈りと温かくこまやかな励まし、多くの同志の「今こそ報恩感謝を」との真心によって、一切無事故で終了することができました。本当にありがとうございました。
 
 物価高が長引き、厳しい経済状況が続く中で、仏意仏勅の創価学会を守り、世界広布の伸展を支える真心の財務に取り組んでくださった広布部員の皆さまに、いやましての福徳が輝きわたることは必定です。
 
 今後、受領証が配布されます。お一人お一人に最大の感謝と御礼をお伝えしながら、丁寧にお渡しいただきますよう、くれぐれもよろしくお願いいたします。
 
 一、「世界青年学会 開幕の年」がスタートしました。各県では、4年ぶりの新年勤行会に多くの方が意気軒高に参加されました。また箱根駅伝では、創価大学駅伝部が力走し、総合8位で5年連続のシード権を獲得しました。大変に、おめでとうございます!(拍手)
 
 一方で新年から、地震や航空事故、海外の紛争と、心痛むニュースが相次いでいます。2030年に向け、池田先生が「人類の『宿命転換』を、断固として成し遂げていくべき勝負の時」と示された創価の使命を、改めて強く実感します。
 
 かつて池田先生は「桜花の『4・2』に恩師を想う」と題する随筆で、万感の思いをつづられました。
 
 「『この世から悲惨の二字をなくしたい』と、戸田先生は念願なされた。その通りに、私たちは、『一閻浮提広宣流布』という人類の平和と幸福の夜明けを勝ち開いていくのだ」「師と、運命を共に! 師と、苦楽を共に! 師と、目的を共に! そして永遠に 師と、勝利を共に!」
 
 今こそ、世界広布へ「池田門下が総立ち」になる時です。永遠に師と共に、弟子が新たな勝利の歴史を開く――この深き決意で出発を切りたい。

幸福の種を蒔く

 一、世界青年学会の新出発に当たり、改めて、広宣流布の「横」と「縦」の広がりについて確認します。まず「横」の広がり、「弘教拡大」についてです。
 
 かつて池田先生は、「創価学会は、永遠に『折伏』の団体である」と宣言された随筆の中で、次のように記されました。
 
 「日蓮仏法は『下種仏法』であり、仏法対話をして、自他共の“心の田”に仏の種を蒔く『下種』が一切の出発点である。この広宣流布の大道を、我らはたゆみなく進む」
 
 広布推進の第一歩は、誠実に、友人・知人に幸福の種を「蒔く」こと。そして、粘り強く「蒔き続ける」ことです。相手がすぐに理解せずとも、また発心せずとも、その種は必ず花開く時が来る。
 
 これまで私たちは、「10人の本当の友人づくり」を合言葉に友好対話を進めてきました。本年は、それをさらに推し進め、各人が「10人の下種拡大」に挑戦したい。「下種」といっても、難しく考える必要はありません。学会員としての生活、活動や考え方をありのままに語る。学会に縁させていく。その全てが下種です。
 
 『ワールド セイキョウ VOL.4』が、間もなく発刊されます(今月18日)。何より今、聖教新聞には共感を広げる記事が多彩にあります。友人への購読推進が実れば素晴らしいことですが、そこに至らなくても、「セイキョウ ギフト」などを活用し、友人に記事を送ることができる。電子版であれば簡単にシェアできます。また電子版では、小説『新・人間革命』第30巻「誓願」の章の再録も始まりました。
 
 友人を座談会やSOKA連続セミナーなど学会行事に誘うだけでなく、学会のYouTube公式チャンネルには、その場で友人と一緒に視聴できるものやURLを送って見てもらえる動画が多くあります。まさに「下種のツール」は多種多様になっています。
 
 ともあれ、「拡大こそ真の報恩」です。今こそ、皆で弘教拡大に打って出たい。各組織で模範の活動を共有し、また若い世代や新入会の方から新たな友好対話の方法も学びながら、皆で「10人の下種拡大」を心軽やかに進めていきたい。

青年座談会へ

 一、次に、広宣流布の「縦」の広がり、「後継の育成」について確認したい。
 
 小説『新・人間革命』第14巻「使命」の章には「次代の建設とは、『人』をつくることであり、若い世代を育むということです」「いつの時代でも、学会のリーダーは、後継の育成に全精魂を傾けなければならない」との指針がつづられています。
 
 「後継の育成に全力」こそ学会の伝統です。2030年に向け、毎年「地区で青年世代を拡大」していく。つまり男子部・学生部・池田華陽会・ヤング白ゆり世代、それに未来部も加え、青年世代の「新しい会員」「新しい活動者」を着実に増やしていきたい。
 
 3月までの「世界青年学会 開幕キャンペーン」では、各部一体となって、青年世代の励ましに注力していきます。中でも、2月の世界青年座談会では多くの青年世代が参加できるよう推進していきたい。3月の若者・市民団体の協働による平和イベント「未来アクションフェス」の参加や、青年意識調査も、積極的に青年世代に声をかけたい。
 
 「座談会に多くの青年を」といっても、単なる会合連絡だけでは、参加者は増えません。まずは、相手のことをよく知る。相手の気持ちをよく聞く。その事前の対話が重要です。特に「コスパ」「タイパ」を重視する若い世代には、会合の意義や目的を明確にすることも大事になります。
 
 また座談会の内容も工夫したい。座談会で大切なのは、懇談的・双方向で、皆が「語りやすい」こと。そして世代を超えて、多くの人が「共感できる言葉」「共感できる内容」で行うことでしょう。
 
 3月までの「世界青年学会 開幕キャンペーン」で、わが組織、またわが家庭で、どれだけ青年世代と語らえるか。若き人材を増やせるか。その前進があってこそ、創立100周年の勝利の扉が開かれるとの決意で、総力を挙げたい。
 
 一、本年の活動大綱には、「SDGs(持続可能な開発目標)の観点から、紙の書類は可能な限り削減し、印刷・配布の負荷を軽減して、ペーパーレス化を推進しよう」と掲げられています。SDGsに向けた取り組みの一環として、また組織活動における印刷・配布の負担軽減の点から、紙の書類については今後、可能な限り削減していきます。
 
 今後、必要な組織連絡については、スマートフォンやタブレット、パソコンでのデータでの配信・閲覧を推奨し、データで閲覧できる方には原則、書面を配布しないようにしたい。
 
 その際、データの扱いは配信範囲を明確にし、配信範囲以外への転送やSNSでの公開は絶対にしないよう十分、注意したい。
 
 書面を配布する際も、両面印刷にするなど、心がけていきたいと思います。
 
 ともあれ、「伝達」と「連絡」以上に大事なのが、「激励」と「共感」です。「配る」「伝える」以上に、「相手の話を聞く」そして「励ます」ことです。この“信心の血液”が隅々に流れてこそ、組織は活性化し、強くなる。
 
 リーダーの最重要活動は訪問・激励であることを肝に銘じ、「この一年は自分史上、最高の『一対一』『少人数』の激励ができた」と胸を張れる戦いを起こしていきたいと思います。
 
 一、本年3月は、池田先生が青年部の室長に就任されて70周年。先生はその就任以来の戦いを「私は学会の発展と全同志の幸福のため、青年の心意気のまま、まっしぐらに戦い、『連戦連勝』の歴史を勝ち築いてまいりました」とつづられました。この後を継ぎ、池田門下の弟子が連戦連勝の歴史を開いてこそ、世界青年学会です。「願わくは、我が弟子等、大願をおこせ」(新1895・全1561)の御聖訓を今こそ生命に刻み、皆が青年の心意気で、新たなる師弟共戦を開始しようではありませんか!(拍手)