名字の言 出雲駅伝(10月9日)――創価大学の力走に期待2023年10月5日

 ファン待望の駅伝シーズンが今年もやって来た。大学三大駅伝の開幕戦となる出雲駅伝まであと4日。6区間45・1キロのスピードレースを制し、今季の大学駅伝をリードするのはどのチームか。群雄割拠の“戦国駅伝”から目が離せない▼毎年、メンバーの一定数が入れ替わる学生スポーツで好成績を続けるのは至難の業といわれる。必要なのは、選手たちの努力はもちろん、個々の可能性を引き出す育成力だろう▼それらが組み合わさった時、新戦力が台頭し、現有戦力は底上げされ、選手層に厚みが生まれる。大舞台で勝負できるチームが築かれる。新しい人が新しい風を起こし、新しい団結と挑戦で新しい勝利を開く。あらゆる組織・団体に通じる発展の法則だ▼3度目の出雲路に挑む創価大学にも注目したい。歴史をつくった“最強世代”が卒業し、戦力が落ちたように見られるが、「上が抜ければ下が必ず育ってくる」と榎木監督。その言葉通り、チームは今、5000メートル13分台の日本人選手が過去最高の12人に。スピードを磨き、例年に劣らぬ選手層で目標の3位以上を目指す▼出雲駅伝は大学三大駅伝で最も距離が短く、激しい順位変動が魅力の一つ。創大生をはじめ全選手の力走が楽しみだ。(酉)