〈幸齢社会〉 知らないと損する「シニア割引」2023年4月26日
節約アドバイザー 和田由貴さん
買い物や外食、交通機関やレジャー施設の利用など、さまざまな場面で使える「シニア割引」。節約アドバイザーの和田由貴さんに、利用したい主なサービスや、損をしないための上手な活用方法を聞きました。
日常の買い物では積極的に利用
日常的に利用するスーパーマーケットや薬局では、シニア割引を実施している店舗が多く、公的年金の支給日である15日を中心にサービスが展開されています。割引日に買い物する習慣をつくると節約になるので、積極的に利用しましょう。
●スーパーマーケット編●
イオングループ
毎月15日 5％割引
55歳以上
事前にチャージ（入金）して使う電子マネーカード「G.G WAON」、「ゆうゆうワオン」（65歳以上限定）などでの支払いが対象。イオングループの各店などでカードが発行できる。身分証明書を提示し、300円で購入可能（300ポイントが付与されるので実質無料）。実施店舗は全国の総合スーパーイオンスタイル、イオンなど。
イトーヨーカドー
毎月15、25日 5％割引
60歳以上
事前にチャージ（入金）して使う電子マネーカード「シニアナナコ」等での支払いが対象。「シニアナナコ」の発行は最寄りのイトーヨーカドーで。身分証明書を提示し、300円で購入可能（既にナナコカードをお持ちの方は発行手数料無料）。
※8、18、28日のハッピーデーも同様の割引。
●薬局編●
スギ薬局
毎月15、16、17日 5％割引
60歳以上
レジでGoハッピーマークの付いたポイントカードを提示（アプリ会員は事前に配信されるクーポンを提示）。カード発行は各店で申込書を記入し、身分証明書を提示。無料。
ココカラファイングループ
毎月15日 5％割引
60歳以上
レジで身分証明書を提示。実施店舗は、ココカラファイン、薬セイジョー、segami、ジップドラッグ、LIFORT、クスリのコダマ。
ツルハグループ
毎月15、16、17日 5％割引
60歳以上
レジでシニアマークの付いたポイントカードを提示。カード発行は各店で申込書を記入し、身分証明書を提示。無料。実施店舗は、ツルハドラッグ、くすりの福太郎など。
ウエルシア薬局
毎月15、16日 Tポイント通常の3倍
60歳以上
レジでシニアパスポートとTポイントカードの提示。シニアパスポートは各店で身分証明書を提示して発行。無料。
お出かけの際に活用できるもの
日常的な交通手段の一つであるバスや電車のシニア割引は自治体によってさまざま。例えば「東京都シルバーパス」は、年間2万510円（70歳以上の都民）で、都内の民営バス、都営バス、都営地下鉄や都電、日暮里・舎人ライナーなどが乗り放題。年間費が高額なので、定期的な通院などで出かける機会が多い方にはおすすめです（住民税非課税の方などは年間1000円で利用可能）。
また、大阪市「敬老パス」（70歳以上の大阪市民）は、オオサカメトロの地下鉄・ニュートラムと大阪シティバスが1乗車50円。このような年間費がかからないものもあります。お住まいの自治体に問い合わせてみてください。
旅行好きの方や、遠出する機会がある方におすすめなのが、JRの各サービス。JR6社共通の「ジパング倶楽部」では、例えば、1人で東京～仙台を新幹線（はやぶさ）の指定席（普通車、通常期）で往復する場合、通常料金の2万2820円が20％割引で1万8240円になり、4580円もお得（初年度は3回目の利用まで20％割引。それ以降は30％割引）。こうして1回の利用だけで元が取れることもあります。
また外食では、「すかいらーくグループ」の「プラチナパスポート」がおすすめです。本人だけでなく同伴者（最大6人）まで支払額の5％が割引（有効期限あり）。
●鉄道編●
ジパング倶楽部
JR全線の運賃が最大30％割引
男性65歳以上、女性60歳以上
（夫婦の場合、どちらかが65歳以上なら2人そろって申し込める）
JR北海道・東日本・東海・西日本・四国・九州共通のサービス。
各社統一で年会費3840円（個人会員）、6410円（夫婦会員）。
共通の特典は、JR全線を201キロ以上（片道、連続、往復のいずれか）の利用で最大3割引（初年度は3回分まで2割引）。20回まで割引が適用される（新幹線のぞみ、みずほの特急券など一部の列車で適用外あり）。4/27～5/6、8/10～19、12/28～翌1/6に乗車した場合、割引は対象外。
●外食編●
すかいらーくグループ 5％割引
60歳以上
本人と同伴者。6人まで適用。レジでプラチナパスポートを提示。パスポートの発行は来店時やスマートフォンから。無料。バーミヤン、ジョナサン、夢庵、ガスト、藍屋などのすかいらーくグループの各店で利用可能。