学生部・電子版オリジナル連載「WISDOM――若きリーダーたちの知恵に迫る」2022年11月8日

  • 第4回「師弟に生き抜く人生の喜びを伝えるには」
  • 奈良総県

 「人材育成をどうすればいいか」「折伏が進まない」など、現場の学生部メンバーが抱える悩みは多い。
 
 その悩みにフォーカスし、本紙所属のスチューデントリポーター(学生記者)が工夫しながら活動を進める組織を訪ね、メンバーにインタビューする電子版オリジナルの連載「WISDOM――若きリーダーたちの知恵に迫る」。
 
 今回のテーマは「師弟に生き抜く人生の喜びを伝えるには」。
 
 今夏、「池田先生との原点を築こう」と訴えながら、訪問・激励に取り組み、総県学生部勇将研修会に目標の30人を超える34人が参加した奈良総県。奮闘した社会人リーダーや現役学生に話を聞いてみた。
 

まずは社会人リーダーに聞いてみた

【取材に協力してくれた社会人リーダー】左から廣橋翔人さん(社会人、総県学生部長)、小薗駿平さん(同、分県学生部副書記長)

【取材に協力してくれた社会人リーダー】左から廣橋翔人さん(社会人、総県学生部長)、小薗駿平さん(同、分県学生部副書記長)

 ――大結集を勝ち取った総県学生部勇将研修会に向けての1カ月で、皆で手分けして121軒の訪問・激励に奔走したとお聞きしました。まさに“激闘”ですね!
 
 廣橋 めっちゃ、きつかったですよ(笑)。私だけでなく、皆、そうだったみたいですが、何度も“もうこれ以上は無理!”と思いました。でも、その度に、池田先生が励ましてくださっているように感じ、最後まで頑張り切ることができたんです。総県学生部のみんなで勝ち取った結果であり、先生に勝利のご報告ができた時、これまでの苦労が一気に大歓喜に変わりました。
 
 ――廣橋さん自身の師弟の原点は何ですか。
 
 廣橋 僕の原点は、2018年6月の全国学生部代表者大会です。それまでは「師弟」と言われても、よく分からなかったのですが、学生部の先輩から「池田先生に勝利のご報告をしよう」と声をかけられ、自ら立てた目標に対し、「師弟の原点を築きたい」との思いで挑戦の日々を送りました。そして迎えた当日。先生から温かな励ましのメッセージをいただきました。その時、「一介の大学生のことも見守ってくださっているのか」と感動したんです。この喜びを、もっとメンバーに伝えていこうと決意しました。
 
 ――心の中で大きな変化があったのですね。小薗さんは、どうでしょうか。
 
 小薗 僕は、小学校から野球に打ち込んできました。聖教新聞や先生のご著作を通し、「先生が創立された創価大学では、どんな野球をするんだろう」ということが気になるようになり、実際に創大準硬式野球部に入部しました。そこでは「何のために野球をするのか」を常に考え、価値創造の重要性を学ぶ「人間野球」が徹底されており、人間としても成長することができたと実感しています。そこから先生のことをもっと求め、創価の哲学を伝えていこうと思うようになりました。
 

今夏行われた奈良総県学生部勇将研修会。参加した友が記念のカメラに

今夏行われた奈良総県学生部勇将研修会。参加した友が記念のカメラに

 ――師弟の原点をメンバーに伝える時に心がけていることはありますか。
 
 小薗 「師弟って何だと思う?」と、メンバーと一緒に考えることを心がけています。また、何より自分自身が先生を求め、全力で挑戦する姿をメンバーに見せていくようにしています。
 
 ――口だけではなく、リーダーの率先垂範が重要なんですね。
 
 廣橋 「師弟」って言葉で理解するものではなくて、心で感じるものだと思います。そして、「先生は弟子の勝利を待ってくださっている」と捉えていくことが大切ではないでしょうか。そして、その勝利とは何かを、みんなで一緒に考え、全力で挑戦する。そんな中で、信心の確信をつかんだり、成長したりしていくことが、師弟の原点を築くことにつながっていくのだと思います。
 
 ――先生から直接、激励を受けたことがないメンバーも多いです。
 
 廣橋 たとえ、先生にお会いしたことがなくても師弟の原点は築けるはずです。奈良総県のメンバーたちも、聖教新聞や先生のご著作を学び、学会活動に励んでいく中で、師弟の原点を築けました。みんなで師弟のロマンを分かち合うことも大切なのではないでしょうか。
 
 ――最後に、今後の抱負をお願いします。
 
 廣橋 今年は、先生が1972年(昭和47年)11月8日に、橿原市内で6500人の会員と記念撮影をしてくださった「奈良の日」50周年になります。
 
 10月30日には、100周年に向け、池田先生と共にスタートするような思いで、総県学生部勇将研修会を開催し、54人の目標を超える58人を結集することができました!
 
 また、皆が師弟に生き抜く人生の喜びを胸に対話拡大に挑む中、先日は、総県として3日連続で御本尊流布を果たすことができました。これからも先生と同じ心で挑戦の日々を送ります!
 

現役学生たちにも聞いてみた

【取材に協力してくれた現役学生】左から延命心磨さん(大学3年、学生部部長)、浅浦尚城さん(大学4年、同)、山田直暉さん(大学3年、学生部グループ長)、堀川誠司さん(同)

【取材に協力してくれた現役学生】左から延命心磨さん(大学3年、学生部部長)、浅浦尚城さん(大学4年、同)、山田直暉さん(大学3年、学生部グループ長)、堀川誠司さん(同)

 ――学生部の先輩の第一印象は?
 
 延命 初めて廣橋さんとお会いした時は「すごい目力の人が来たな! 生命力ってこれか!」って思いました(笑)。
 
 ――強烈な印象ですね(笑)。師弟について語りかけられた時、最初はどう思いました?
 
 延命 「池田先生と“心の語らい”をしよう」と言われ、ピンときませんでした。ですが、先輩たちと一緒に学会活動に挑戦していく中で、先生の指導が自分に言われていることだと感じられるようになりました。今では、先生に喜んでいただけるような弟子に成長していきたいと思っています。
 
 ――訪問・激励の時、メンバーとは、どのように対話するのでしょうか。
 
 山田 最初、僕は何を話していいか分からず、先輩に相談したら「『先生ならば、どうされるか』って考えることが大事だよ」とアドバイスをしてくれました。その時は、全く想像もできませんでしたが、小説『新・人間革命』を研さんして臨んだら自然と言葉が出てきて、「自分にもできるんだ」と驚きました。
 
 ――そんな貴重な経験ができたんですね! でも、勉強やバイトもある中で学会活動をするのは大変じゃないですか。
 
 浅浦 しんどいからこそ感じられる歓喜というものがあるのかなって思います。今夏、訪問・激励に走る中、先生がそばにいてくださるような気がしてやり切ることができました。この経験が、僕を強くしてくれたようにも感じます。
 
 ――これからの決意を教えてください。
 
 堀川 素晴らしい同志と環境に巡り合えたのは、この創価の励ましの世界を広げた池田先生のおかげだと思っています。みんなも言っていますが、感謝の思いを胸に、先生を求めて学会活動に励み、自ら感じたことをありのままに後輩に伝えていきたいです。
 

11・8「奈良の日」を記念して行われた総県学生部勇将研修会には、215軒の訪問・激励に奔走した結果、54人の目標を超える58人を結集することができた

11・8「奈良の日」を記念して行われた総県学生部勇将研修会には、215軒の訪問・激励に奔走した結果、54人の目標を超える58人を結集することができた

〈学生記者の私が取材して分かったWISDOM〉

 社会人リーダーである廣橋さんや小薗さんは、自らの振る舞いで、師匠を求める弟子の姿をメンバーに見せてきました。小説『人間革命』第10巻「脈動」の章には、「師の考えるところと、弟子が懸命に考えることとが合一する時、信仰の奔流は偉大なる脈動となってほとばしる」とあります。私も奈良総県の皆さんと同じように、勉強にも学会活動にも一生懸命に挑戦し、師弟の原点を築いていきます。(インゲン)