〈未来部育成のページ〉 励ましを送る担当者の心掛け2022年8月26日

  • 自分らしく心を通わせよう

 未来部躍進月間も残すところわずか(31日まで)。進路相談や各種コンクールへの挑戦、創価ファミリー大会の開催など、暑さに負けじと、各地で未来部員に真心を届ける担当者の姿が光る。ここでは未来部員にエールを送り続ける2人の担当者を紹介する。

【静岡】遠州創価県・森本部
本部未来本部長(支部未来本部長兼任)
大場明男さん

家族のような存在に

 未来本部長になって約10年になりますが、自分の子どもよりも年齢が若い未来部のメンバーと、何を話し、どうしたら仲良くなれるのか、今も試行錯誤しています。

 会話が続くように地区部長や男子部のリーダーと一緒に会いに行ったりもしましたが、信心のことを話そうと思っても、学校での様子を聞いて「応援してるからね」と伝えるのがやっとだったこともあります。

 そんな私にとって夏は、メンバーと心の距離を近づけられるチャンスです。

 支部内には茶畑が広がる山があります。そこで何度かメンバーたちと一緒に虫捕りをしました。親御さんも一緒に、皆で汗をかきながら夢中でカブトムシやクワガタを探し回りました。

 それ以来、メンバーとの会話が弾むようになり、E―1に挑戦してくれる子もいました。私もメンバーとチームをつくり、一緒に練習。ある時は、セリフにある将来の夢が話題になり、「夢を実現させるための勇気を出すのが信心だよ」と、語ったこともあります。

 体験を共有することが心を通わせるきっかけになり、こちらの思いが、すーっと自然に届いていくのを実感します。

 担当者として“こう言わなければいけない”と思い詰めるのではなく、自分がメンバーにとって家族のような身近な存在になることが大事だと思います。

 うれしいことに、今年から圏の少年少女合唱団の活動が再開しました。合唱はまだできませんが、その代わりに各本部の持ち回りでお楽しみ企画をしています。5月は私の本部で、けん玉をやりました。私はSNSの動画を見て練習を重ね、子どもたちにやり方を教えてあげました。

 また、支部にいる池田華陽会のメンバーがダンスのレッスンをしてくれ、子どもたちを喜ばせてくれました。少女部時代からよく知る彼女が、後輩のために頑張ってくれている姿に胸打たれました。

 私は大学生の時に学会に入会し、未来部時代を経験していません。そんな自分に何ができるのかと自問することもありますが、そうしたメンバーの成長が、関わり続けることの大切さを教えてくれます。

 今週は各地区で「ミライ座談会」を開催します。メンバーが信心の息吹に触れられる場にしていきます。これからも皆が活躍できる場を増やし、信心の確信を伝えていきたいと思います。

【富山】富山大勝県・高岡東本部
本部女性未来本部長
三上博子さん

師の言葉を伝え続ける

 卒業する未来部メンバーに、よく、池田先生の写真紀行「光は詩う」〈雪柳 光の王冠〉と手紙を渡しています。

 「自分で自分を励ませる人は、すてきな人だ。人のつらさも、わかる人だ。自分で自分を喜ばせる言葉を、強さを、賢さを! 落ち込んだ心を、よいしょと自分で持ち上げて!

 自分で自分を好きになれないと、人だって愛せない」

 私の大好きなこの文章を、「私も落ち込む時がある。でも先生のおっしゃる通り、よいしょって、信心で夫の大病など苦難を乗り越えてきたの。だから大変な時、ここを読んでみて。必ず勇気が出るから」と、メンバーに自分の体験と併せて紹介しています。

 どの子にも、このように先生の言葉を教えてあげたいですが、人間関係がないと難しいです。そのために私はメンバーへの訪問・激励の際、三つの心掛けをしています。

 一つは笑顔です。笑顔で話し掛けると場が和み、メンバーといろんな話ができて、人柄をよく知ることができます。

 二つ目は私が子育ての中で知った「アイ(私)メッセージ」というコミュニケーションです。要望や要求を伝える時に「こうしてくれると私はうれしい」と語るのです。こちらの感情のことしか話していないので、それを受けてどう反応するのかは相手にゆだねられており、強制的な印象にはなりません。

 最後は「褒める」です。メンバーの励みになるように、どんな小さな頑張りでも称賛しています。その時は、ありのままの君でいいんだよという思いを込め、「頑張ってね」ではなく「頑張っているね」と伝えています。

 こうしてメンバーとの絆を育む中で、私の体験と共に、学会指導や御書など、難しい内容のものも伝えてきました。

 その積み重ねの結果、ある姉妹は高校卒業後に進学で親元を離れる際、御本尊を受持することを決意してくれました。

 また、ある女子高等部員は、なかなか会合に出られなかったのですが、最後の卒業部員会には、「ずっと三上さんが来てくれていたからお礼が言いたい」と、会場に来てくれました。本当にうれしかったです。

 どんな子でも、関わった分だけ、こちらの思いをくみ取ってくれていると感じます。

 皆が温かな創価家族の励ましの中で成長できるよう、これからも、池田先生の言葉を伝え続けていきます。

 感想はこちら→ikusei@seikyo-np.jp