【レッツ電子版】 思いよ届け 創価グロリア吹奏楽団の挑戦2021年12月20日

第69回「全日本吹奏楽コンクール」で勇壮な演奏を響かせる創価グロリア吹奏楽団。「職場・一般前半の部」で晴れの金賞を受賞した(10月31日、香川県高松市のレクザムホール)

第69回「全日本吹奏楽コンクール」で勇壮な演奏を響かせる創価グロリア吹奏楽団。「職場・一般前半の部」で晴れの金賞を受賞した(10月31日、香川県高松市のレクザムホール)

 届けたい音がある。
 届けたい人がいる。
 届けたい思いがある。
 勇気のメロディーを奏でる音楽隊・創価グロリア吹奏楽団。演奏を聴いたある女性は語った。「一音一音が心に響いてきました。生きる希望が湧きました」
 同楽団は明年、命名25周年を迎える。
  
 2020年2月、新型コロナウイルスの感染拡大によって活動が休止に。演奏ができない事態を前に、「今できることはないか」と話し合いを重ねた。
 そこで試みたのは、「誓いの青年よ」、「今日も元気で」、「旧友」(タイケ作曲)などのリモート演奏。また東日本大震災以降に開催してきた「希望の絆」コンサートのオンライン演奏会。さらにステイホーム期間中には自宅でできるレッスン動画を作成し、全国の音楽隊にも配信した。
  
 そして臨んだ今秋の第69回「全日本吹奏楽コンクール」(主催=全日本吹奏楽連盟、朝日新聞社)。
 創価グロリア吹奏楽団は「職場・一般前半の部」で「金賞」に輝いた(10月31日、香川県高松市のレクザムホール)。
 同じく「職場・一般後半の部」で「金賞」を受賞した関西吹奏楽団と共に勝ち得た“日本一”の栄誉となった。
  
 ここでは、コロナ禍というかつてない試練の中、励ましの調べを広げてきた創価グロリア吹奏楽団の挑戦を紹介する。
  
  
 ◆メンバーの挑戦を描いた動画はこちら!
 

6:58

 
◆シーン1 全国大会当日の朝 

 10月31日の夜明け前。外はまだ真っ暗。冷たい雨が降りしきる。

10月31日、全国大会当日――夜明け前の四国池田文化会館でメンバーの練習が行われていた

10月31日、全国大会当日――夜明け前の四国池田文化会館でメンバーの練習が行われていた

 聖教新聞の取材陣が、四国池田文化会館を訪れた。すでに館内は明るく、会場に入ると練習が始まっていた。皆、真剣な表情だ。
 次々と指揮者や指導者の方が到着する。合奏練習に入った。
 指揮者が途中、演奏を区切っては、一音一音、丁寧に確認する。こまやかな指導が続く。

全国大会当日の早朝、会場にほど近い四国池田文化会館では、ぎりぎりまで最終調整が続く

全国大会当日の早朝、会場にほど近い四国池田文化会館では、ぎりぎりまで最終調整が続く

全国大会直前の練習。本番さながらの緊張感で、楽譜を徹底的にチェック。最後の最後まで一音一音の精度を高めていく

全国大会直前の練習。本番さながらの緊張感で、楽譜を徹底的にチェック。最後の最後まで一音一音の精度を高めていく

研さんした演奏表現がびっしりと書き込まれたコンクールの課題曲譜

研さんした演奏表現がびっしりと書き込まれたコンクールの課題曲譜

 本番当日だが「もう、これでいい」がない。最後まで、さらなる高みへ、修正が加えられる。
 リハーサルを終え、録音した演奏を皆で聴く。今度は各パートで集まり、課題を洗い出す。注意すべきポイントを、楽譜に書き加えていく。

 出発直前の指導会。竹内博史楽団長がメンバーに語った。「審査される側ではなく、励ます側の一念に立ち、聴いてくださる全ての方々の生命を揺さぶり、鼓舞する、強気の演奏をお届けしよう」
 

楽器を積み込み、いざ、コンクール会場へ

楽器を積み込み、いざ、コンクール会場へ

 皆がバスに乗り込もうとする、まさにその時。ふと見上げた空に、大きな虹がかかった。
 雨のち虹! 大変だった日々を噛み締め会場に向かう、決意みなぎる皆の表情がまぶしかった。

 
◆シーン2 コロナ禍を越えて。限界突破の練習 

 グロリアは10~40代の学生部と男子部メンバーで構成されている。
 練習は基本、夜に行われ、学業や仕事、学会活動もやり切って集う。
 

仕事や学会活動をやり切って練習へ。妙音会館(東京・新宿区)でコンクール直前の練習に励むメンバー。あらゆる課題に一歩も引かなかった

仕事や学会活動をやり切って練習へ。妙音会館(東京・新宿区)でコンクール直前の練習に励むメンバー。あらゆる課題に一歩も引かなかった

バンド全体を力強く支える金管楽器・チューバのピストン

バンド全体を力強く支える金管楽器・チューバのピストン

 コロナ禍の中、なかなか演奏する機会が持てなくなった。その中でも、リモート演奏など新しいチャレンジを始めた。技術が落ちないよう、自分でレッスンに取り組んでもきた。

アルトサックスに消音器を取り付け、自宅で練習に励む

アルトサックスに消音器を取り付け、自宅で練習に励む

 全国大会を前に、限界突破の練習に打ち込む原動力は何か。メンバーに聞いた。
 「池田先生が作った音楽隊という誇りの一点です。悩みと向き合いながら、仕事や学会活動など全てに挑戦していく。その戦いを続ける僕たちにしか出せない音がある。そう思って挑んでいます」

代表が、皆の前で池田先生から贈られた「音楽隊訓」を読み上げる

代表が、皆の前で池田先生から贈られた「音楽隊訓」を読み上げる

全日本吹奏楽コンクールに挑んだ友と音楽隊旗(10月31日、四国池田文化会館で)。英語で「希望」「勇気」「情熱」「使命」の文字が刻まれている。誇り高き音楽隊旗の前で、代表者が「音楽隊訓」を朗読。師の心をわが胸に燃やして

全日本吹奏楽コンクールに挑んだ友と音楽隊旗(10月31日、四国池田文化会館で)。英語で「希望」「勇気」「情熱」「使命」の文字が刻まれている。誇り高き音楽隊旗の前で、代表者が「音楽隊訓」を朗読。師の心をわが胸に燃やして

 
◆シーン3 竹内楽団長に聞く

 この秋の全日本吹奏楽コンクールは、2年ぶりの大会でした。
 振り返れば、2020年1月26日、東京戸田記念講堂での東京・江東総区の総会への出動以降、聴衆の前で演奏する機会がありませんでした。ホールでの演奏は、2019年11月10日、宮城・大崎市民会館での「希望の絆」コンサート以来でした。

 コロナ禍で移動制限があるメンバーもいました。仕事の関係でコンクールに挑戦できないメンバーもいました。練習やコンクールに「人が集まりづらい」状況もありました。
 

希望のファンファーレ。勇気のリズム。情熱のメロディー。気高き使命に燃える創価グロリア吹奏楽団(四国池田文化会館)

希望のファンファーレ。勇気のリズム。情熱のメロディー。気高き使命に燃える創価グロリア吹奏楽団(四国池田文化会館)

東京都吹奏楽コンクールの当日。指導者、スタッフが見守る中、細部にわたって調整が続く(府中文化会館)

東京都吹奏楽コンクールの当日。指導者、スタッフが見守る中、細部にわたって調整が続く(府中文化会館)

コロナ禍により一時、練習も中止に。メンバーは公園や車中などで練習に励んだ。オンラインによる練習動画の配信など、苦境の中で知恵を出し合い技術向上に努めた(2020年9月)

コロナ禍により一時、練習も中止に。メンバーは公園や車中などで練習に励んだ。オンラインによる練習動画の配信など、苦境の中で知恵を出し合い技術向上に努めた(2020年9月)

“同志のため、何かできることはないか?” コロナ禍で生まれたオンラインによる「旧友」(タイケ作曲)のリモート演奏。この曲は、かつて池田先生から音楽隊に与えられた課題曲の一つ。先生は音楽隊に呼び掛けた。「君たちこそ、永久に信仰と音楽で結ばれた『旧友』である意義を訴えたかったのだ。そして創価の同志を、世界の国と国、人と人とを、音楽の力で『旧友』のごとく永遠に結んでくれ給え!」

“同志のため、何かできることはないか?” コロナ禍で生まれたオンラインによる「旧友」(タイケ作曲)のリモート演奏。この曲は、かつて池田先生から音楽隊に与えられた課題曲の一つ。先生は音楽隊に呼び掛けた。「君たちこそ、永久に信仰と音楽で結ばれた『旧友』である意義を訴えたかったのだ。そして創価の同志を、世界の国と国、人と人とを、音楽の力で『旧友』のごとく永遠に結んでくれ給え!」

 これまで以上に丁寧に連携を取り、コンクールメンバーを決めました。
 皆、仕事もある。勉強もある。その中で「どうやったらグロリアと両立していけるか」。相談されることもあります。
 私はいつも「『やらせていただいている』気持ちを忘れてはいけないよ」と話しています。「広宣流布のために、音楽隊をやらせていただいている。だから両立に関しても、広宣流布のために両立に挑戦させていただこう」と。
 

 今回、本番を目指し、オンラインでパート別の座談会、そして「ワンボイス闘争」を展開しました。
 ワンボイス闘争は、音楽隊指導集や聖教新聞で自分が感動したところを、1人が1日一つ、パート別のLINEで、近況を交えて共有するのです。そうやって、皆で祈り、励まし合う取り組みを、新たに開始できた。コロナ禍ならではの良かった点ではないでしょうか。
 

トロンボーンのパート練習。笑顔を交わし、心を合わせる

トロンボーンのパート練習。笑顔を交わし、心を合わせる

幅広い音域のコントロールが難しいホルンの練習(妙音会館)

幅広い音域のコントロールが難しいホルンの練習(妙音会館)

 全日本吹奏楽コンクールが行われる香川の、四国池田文化会館では「感謝の思いを忘れずに大成功を勝ち取ろう」と約し合いました。
 全国大会に初出動するメンバーもいます。いやがうえにも緊張が高まりますが、私たちは池田先生の音楽隊であり、グロリアは師弟不二の楽団です。

緊張感が高まる瞬間。本番用の特装に着替える

緊張感が高まる瞬間。本番用の特装に着替える

ロビーに響く足音。全国の舞台に歩みを進める(香川県高松市のレクザムホール)

ロビーに響く足音。全国の舞台に歩みを進める(香川県高松市のレクザムホール)

「音楽隊の皆さん、いつも素晴らしい演奏をありがとう!」。本部幹部会の席上、広布の楽雄を讃えて池田先生からトランペットが(2005年12月、東京牧口記念会館で)

「音楽隊の皆さん、いつも素晴らしい演奏をありがとう!」。本部幹部会の席上、広布の楽雄を讃えて池田先生からトランペットが(2005年12月、東京牧口記念会館で)

 原点を生命に刻み、最後まで団結し挑戦する気概で臨みました。大会の舞台袖でも、「本番は練習以上の力は出せないから、指揮を見て周りとよくアンサンブルして、練習通り演奏しよう」「やっぱり全国大会は緊張するな。けれど、審査される側ではなく励ます側の演奏をしよう」と皆で口々に確認し合いました。

 
◆シーン4 全国大会、結果発表 

 「グロリア、ゴールド金賞!」「オオー!」
 楽団長が全国大会の結果発表を伝えた。その瞬間、大きな歓声が広がった。
 

「ゴールド金賞!」。“日本一”発表の瞬間、皆の歓喜が爆発(四国池田文化会館)

「ゴールド金賞!」。“日本一”発表の瞬間、皆の歓喜が爆発(四国池田文化会館)

 ガッツポーズをする人。お互いの健闘をたたえ合い、握手をする人も。
 ただ、この時のために――。来る日も来る日も、仕事や学会活動を終えては駆け付け、厳しい練習を重ねてきた。磨き上げた鍛錬の成果だ。

渾身の演奏を終えた、晴れやかな笑顔(レクザムホール)

渾身の演奏を終えた、晴れやかな笑顔(レクザムホール)

 審査員の講評。
 「音楽に説得力があった」
 「楽譜の細部まで的確に読み込み、完成度の高い演奏」
 「明るく輝きのあるサウンドと、積極的な熱い音楽性のステージ」等々。
 グロリアの演奏に高い評価が寄せられた。
 かつてないコロナ禍の中、全日本吹奏楽コンクールでの金賞は、3大会連続、14度目の栄誉となった。
 竹内楽団長は語る。「命名より25周年を迎える明年は、史上初の4大会連続の金賞を池田先生にお届けしようと決意しています。何より会員さんの前で、また演奏をさせていただきたい。これが皆の思いです」

明年の飛躍と勝利を誓い、グロリアの友が記念のカメラに(妙音会館)

明年の飛躍と勝利を誓い、グロリアの友が記念のカメラに(妙音会館)

 
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