ジブリ | 決して彼等のようではなく

ジブリ

ゲド戦記が不調らしい。

俺は見ていないが、一説によると、映画作り自体に稚拙な部分があると聞く。

息子さんの第1回監督作品だから、無理もないことかもしれないが。

いきなり最初から、偉大な親父を追い越そうなんてどだい無理な話かもしれない。

男おばさんがこの作品に対して微妙な評価をしていたのがわかる気がする。


俺的にはもう宮崎アニメ、というかジブリの作品には辟易している。

絵的な美しさ、ストーリーのメッセージ性など見事だと思うけど、

それがどうしたって言う感じ。


ジブリ作品において、美しくリアルな動きはもう当たり前になった。

現在のべた塗り的な表現方法のアニメーションでは、もうこれは限界にきているんじゃないか?

と最近の何作かを見ると、そう思えるのだ。

それは、以前は絵から受けていた刺激が、刺激でなくなってきている事を示す。

一度経験した刺激は、もう一度同じ経験を受けても、もう刺激ではないのだ。

刺激とは、常にさらなる刺激を与えないと、刺激でなくなるのだ。

その辺の限界を、宮崎アニメから感じてしまうのだ。

それともう一つ、(これが一番大事な点だが)

ストーリーのメッセージ性という意味でも、テーマが枯渇している、とまでは言わないが、

何かこう、伝えたいテーマというのが、作品から非常にわかりすらいものばかりだ。

要は、「難しい」ということ。

何回か見なければわからない、というか、何回見てもわからない人にはわからないだろう。

アニメーションという手法を用いた、多くの人を視聴対象とした作品で、これはいかがなものか?

メッセージ性が強い作品を否定する訳じゃないけど、

映画って、本来は娯楽であり、ある種のエンターテインメントなのだ。

楽しめるものじゃないとね。

そう、最近のジブリ作品には、見る人を楽しませる要素が欠けているような気がする。

上から目線を感じなくもないのだ。


次回作は、メッセージ性を少し抑えて、

気楽に、子供から大人まで誰もが純粋に楽しめるようなエンターテインメントを、

ジブリ的手法で見せて欲しい、というか、そういう作品を見てみたいと強く思うのだ。