たった一つだけ出願していた私大。

そもそも受験を決めた時に息子は、自分は年齢的には立派な成人で、まだ下に兄弟が二人いる。これ以上、親である私たちに大きな負担はかけられないと言い、国公立以外は受けないと言っていた。


しかし、共通テストから2次試験までかなり長く間が空くので、試験の感覚を失わないためにも、地元で受けられる所に一つだけ出願したらどうか、と私から提案した受験だった。


試験2日前に状態が急降下し、急遽精神科を受診。試験前日には少し上向いて、食事も取ったし、軽く勉強をしているようにも見えた。


ここまで来たらもう、受けるも受けないも本人次第と腹を括り、黙って見守ることにした。


すると「あのさぁ、明日って何時からだっけ。準備は模試と同じかなぁ。」と、翌日の試験の準備をし始めた。


一安心だ。夫もホッとしていた。


試験当日は、私は仕事に出かけてしまったけれど、いつも通りに早起きをし、準備も済ませて出かけたようだった。


帰宅した息子は「ワンチャン、受かっちゃうんじゃない?」なんて冗談を言うほど回復していた。


このまま本命の国立試験まで走り抜けて欲しいと心から願った。。