元気のなさは益々加速し、表情がとても乏しくなった。体がとても重いようで、徐々に遅刻が増えていった。ついにはズル休みも。


それもとても違和感があった。


高校に入った頃は「皆勤賞を目指すんだ!」と張り切って、多少体調不良でも無理して登校するほどだったから。やるべき事はきちんとやりたい、という息子の性格から考えても、熱がある訳でもないのに欠席するなんて、今までなら有り得なかった。



今思えば、この時点でなにか手を打つべきだったんだと思う。でもこの時私は、もうすぐ夏休みになるし、以前から予定していた親知らずの抜歯手術を受ければ何かが変わるのでは無いかと、謎の自信を持っていた。



夏休みに入り、早速入院して抜歯。痛みもあり、元々食欲が落ちていたところに、離乳食のようなものしか食べられない日が続いた。
少しづつ腫れと痛みが引き、食べられるようになってもいい頃になっても相変わらず食欲は戻らなかった。胃が小さくなったのだろう、そのうち戻るだろう、と、ここでも私は何もしなかった。