そう言えば、
（鬱陵島から）晴れた日には独島（竹島）が見えると言っていたな…
と、頭に浮かんだ。
「世宗実録」地理誌（1545年）
江原道蔚珍懸に関する記述の一部
于山武陵二島在県正東海中 二島相去不遠 風日清明則可望見 新羅時称于山国一云欝陵島 地方百里 恃険不服 智證王十二年 異斯夫為何琵羅州軍主 謂于山人愚悍 難以威来 可以計服 及多以木造猛獣 分載戦船 抵其国 誑之曰 汝若不服 則即放此獣 国人懼来降 高麗太祖十三年 其島人 使白吉 土豆 献方物 毅宗十三年 審察使金柔立等 回来告 島中有泰山 従山頂向東行至海 一万余歩 向西行 一万三千余歩 向南行 一万五千余歩 向北行 八千余歩 有村落基址七所 或有石仏像 鉄鐘 石塔 多生柴胡蒿本 石南草 我太祖時 聞流民迯人其島者甚多 再命三陟人金麟雨 為安撫使 刷出空其地 麟雨言 土地沃饒 竹大如柱 鼠大如猫 桃核大於升 風物称是
Korea側は、鬱陵島から独島が見えるという状況が、古い史料の記述に符合するから、昔から独島がKoreaの領土だと主張しているのだが…
いや、しかし、エッ何やねん!?
それ、いきなり間違っている。と最初の文章を見て笑い転げた。
于山武陵2島は（蔚珍）県の東の海に在り、2島間は遠くない、良く晴れた日にはこの島を（蔚珍県から）見ることが出来る。と書いてあるではないか！
于山武陵2島間でお互いが見える。とは書いていないのである。
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ではあるが、鬱陵島から竹島って見えるのか？ ということを実感したくなった。
ということで、神戸在住なので、神戸から90㎞先に竹島があるとすれば、どうなるのかを地図上に再現してみた。
神戸の六甲アイランド付近から90㎞先の海上は、淡路島を越えて徳島県小松島市の東方向、和歌山県由良町を結ぶ線上にあった。やはり、遠い。
ここに、竹島があると想定する。
竹島は男島（西島）と女島（東島）の2島とその周辺の岩礁群で構成され、総面積が約0.21㎢。最高標高は男島が168mである。形状は底辺の最長が約400m弱の△に近い山型と言って良い。
で、神戸から実際に見てみた。
どうも、見えにくい。
何故か？
紀淡海峡には、友ヶ島がある。
友ヶ島は、4つの島（地ノ島、虎島、神島、沖ノ島）の総称である。
総面積は、1.31㎢。最高標高は119.7ｍ。
この島々が、紀淡海峡を横たわるように並んでいる。
神戸から友ヶ島までの距離は約50㎞である。
竹島の方が高さはあるものの、友ヶ島が圧倒的に大きく、かまぼこ型に近いのでデーンと存在感があるはずだが、この友ヶ島でギリギリ見えているのかな、という感じなのである。
友ヶ島よりも40㎞も向こうに竹島があるとしても、肉眼では見えないのではないかと思える。
実際に、鬱陵島から竹島が見えるのは年に何回も無い。
と色々なネット上に書かれていたが、本当にそうだろう。が、その見えるというのも、望遠レンズを用いて見える。ということでは無いだろうか。
「世宗実録」地理誌の1545年に、Koreaに望遠レンズが有ったとは、到底思えないのだが…。
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古い史料は、漢字が使われている。
Koreaが、戦後漢字を捨てたのは、対内的に利権を集中させる為の愚民化政策であったのだろうが、正しく文書を読み解けない国民が増えて、それが、より直情的な国民性を煽り、今となっては、外交上の問題にまで影響を与えているのかもしれない。
そう言えば、3・1の時だったか、文在寅大統領が独立門の前で、日本からの独立を指して演説していたが、大間違いも甚だしい。独立門は、日清戦争の後、清国からの独立を祝って迎恩門を壊して建てられた歴史がある。
彼もまた古い歴史を伝える貴重な資料を正しく読めない世代なのだろう。
大統領にして、その程度なのだから…。
それが、何とも言えぬ憐憫の情を抱かせる。
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念のために、付け加える。
朝鮮半島から約140km離れた鬱陵島が、半島から見えるのか？ という点についてだが、これは、良く晴れた日には、見えると思える。
それは、鬱陵島の大きさだ。
面積72.82平方㎞。
長い所で約10㎞の直線距離がある。
日本の島々との比較なら31位相当（北方4島を含む。本土4島及び沖縄本島は除外）である。
例えば、広島県倉橋島や東京都八丈島より広い。
最高標高は、984mである。
天気の良い日には静岡県御前崎から約130㎞離れた伊豆七島の三宅島が見えるそうだ。
三宅島は、面積約55平方㎞、最高標高775m。鬱陵島より少し小ぶりだ。
八十玄八