ナポリには私は大きなご縁がある。普段オペラをレパートリーとする自分だが、幼少より父母に聴かされて馴染んだカンツォーネ・ナポレターナにも挑戦してきた。最近はイタリアでオペレッタの舞台「ナポリ路地の娘」の主役を何度か務めさせていただいている。
今回のナポリ祭、カンツォーネ・ナポレターナの正統派を現在貫いているベテラン歌手のミンモ・アングリザーノが名曲を聴かせてくれる。
音楽的にサポートするのははアネッリ・ディ・サトゥルノ、クラッシック・ギター、マンドリン奏者、作曲家であるアントニオ・サトゥルノ率いるナポリ音楽の合奏団である。ナポリ祭にはフルート奏者アニエッロ・ロッシとデュオの編成で参加する。ミンモ・アングリサーノの信頼するユニットである。」
カンツォーネ・ナポレターナは13世紀から現代に至るまでナポリ語(方言)と独特の音楽形式によって表現されてきた歌のジャンルである。なかでもその黄金時代(1850年代から第二次大戦直後まで)に産み出された作品たちはクラッシカ(クラシック)ナポレターナと呼ばれ、世界中に知れ渡った名曲が多い。オーソレミオ、フニクリフニクラ、マレキアーレ、帰れソレントへなどがいい例である。
戦後はエンターテイメント性や踊りの様子が強いアメリカ音楽や商業的なナポリ音楽祭・サンレモ音楽祭の影響を受けて、それまでの叙情的な特性が次第に薄れていった。
その特性をまた復活させたい、と1970年代にカンツォーネ・クラッシカ・ナポレターナの復興を計ったのがセルジョ・ブルー二であった。既に歌手として名声を博していたが、ナポリ詩人の鬼才サルヴァトーレ・パロンバと組んで「カルメラ」など数々の名曲を発表した。ブルー二のために歌詞も提供したイタリアを代表する劇作家エドゥアルド・ディ・フィリッポはブルーニのことを「ナポリの声」と称賛した。ブルーニの死後は愛弟子ミンモ・アングリサーノが厳格だった師匠のこだわりを受け継ぎ、カンツォーネ・ナポレターナの第一人者として格のある演唱を披露し続けている。
主催:かごしまの風と光とナポリ祭実行委員会
共催:イタリア文化会館大阪
この度鹿児島中央駅前から伸びるナポリ通りのステージにて30分のコンサートが4回が予定されており、黄金時代から現代に至るまでの重要な曲をお届けする。
是非この機会に歌い継がれたナポリ触れていただきたい。




