男女群島への遠征
 仕事納めの日に、とれなかった季節休暇を利用して長崎の男女群島に遠征に行くことにした。
 男女群島は、長崎県五島市に所属する岩礁帯であり磯釣りではかなり有名な場所である。
 遠方であるため、昔はかなり移動に時間を要したそうだが、現在は、平戸から高速艇で3時間半で到着することができる。長崎港からも渡船が出ている・・・
 
 男女群島の南方176km、水深345mの地点には戦艦大和が沈没しているそうだ。
 
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 男女群島の岩礁帯は、男島と女島に大きく分れ、細かい磯が点在するが、かなり個性的な名前が付けられており、チョンボ、SOSという少々奇怪な名前の磯もある・・・今回は、初日は河野瀬に渡り、翌日は八女のタンポに渡った。
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 ネットや釣り雑誌に掲載されている情報を探しても、男女群島の情報は少なく、いろいろ探したのだが、肝心の状況は正確につかめなかった・・・・もちろん、ネットで情報公開をしてくれているブロガーや篤志家のみなさんにはとても感謝しているが、いかんせん、渡船の細かいルールや餌の準備、必要となる身の回りのものなどは解りにくい・・・
 
 不案内な準備のまま、ウイスキーだけは、きちんとマルスウイスキーを準備した。国産のウイスキーで少し珍しかったので用意してアルミボトルに移し替えた。結局、磯場ではあまり飲まなかったが、香りのよいウイスキーだった。
 
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釣りの準備
 平戸港に行くには長崎よりも福岡からの移動のほうが、勝手がよいため福岡空港で待ち合わせをし、前入りした同僚がレンタカーで迎えに来てくれた。 平戸まで3時間半ほど移動にかかるが、途中で釣具屋などに立ち寄り夕方に平戸のビジネスホテルに到着した。チェックインのあと、渡船を依頼している「あじか磯釣りセンター」に立ち寄り、オキアミ、粉をオーダーした。
 あらかじめ、4セット(①初日の夜釣り、②翌日の午前・午後、③翌日の夜釣り ④最終日の午前中) に分割してナイロン土嚢に格納し、①のみ解凍しておいてくれる。
 
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  翌日は、コンクリート釘(野営用に調達)と食材を調達するため平戸港に八時半に来たが、食料品店の場所とあく時間が確認できず難儀した・・・ようやく10時頃に平戸の「エレナ」という聞いたことのない大型スーパーで食料品を調達した。
 「あじか磯釣りセンター」で確認すると、出船時間は1400とのことだったが、実際の積み込みは1300から始まる。それまで、ゆっくり準備をした。 
  ブラックサムソン、ブラックカイザー、ブラック〇〇・・・・あじか磯釣りセンターの渡船は、5隻あるそうだが、壮観な船だ・・・速度も早く、さながら北朝鮮の工作船のような速度がでる・・・ 
 
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  前日に依頼した、釣り餌は、フォークリフトで船に積み込んでくれる。オーダーした各人の名前が書いてある。
 
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 なぜか、犬がうろうろしている・・・・・・ 人になついている・・・・
 
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出船
  ようやく、1400になり出船する、3時間半なので到着は1730頃だろうと思っていた。
  渡船には、35名が乗り込むこととなった。荷物も満載しており、磯上げする荷物と、船においたままにしておく荷物を分けて収納していくが、相当な荷物の量を狭い船に積み込むので混乱する・・・荷物に名前を書いていなければ、まず、確実に行方不明になるだろう・・・
 
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   船に乗り込み、早々に寝る場所を確保する。高さ80センチほどの寝台にフローティングジャケットを着たまま乗り込む。揺れを覚悟して、普段飲まない酔い止めを服用したら、出船後にすぐに寝てしまった・・・・実際は、ほとんど揺れは気にならず、酔うことはまったくなかった。気が付くと1700になっておりすぐ磯に到着するとのこと・・・・大慌てで舳に向かった・・・・ 
 
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河野瀬
 代表者の名前を呼ばれて、磯に降りたが、「河野瀬」という場所だった。もう、日が落ちかけている・・・・・バタバタと、下船の準備をして、ポーターから「荷物を確認して!!!」、「忘れてない!!」と着岸寸前に確認をせかされたが、緊張のせいか、必要な荷物が十分に確認できなかった・・・
 
 下船後に、ホッとして自分のポケットを探ったら、所定の貴重品を入れるポケットのファスナーが空いており貴重品とスマホを落としていることに気が付き、相当に焦ってしまった・・・・(翌朝、二枚のオーバーパンツの下の予備ポケットに貴重品とスマホを収納していたことに気が付き事なきを得た。我ながら情けない・・・ほんとにへこんだ・・・) 
 
 併せて、私の予備バッカンに収納していた同僚の一人分の食料品、付けエサV9と水を入れたタンクを船においてきてしまったことに気が付き、いろいろダメダメだった・・・・釣りの気力も萎え、沈んだ気持ちで夜釣りの準備をした・・・・
 
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  すぐに日が暮れていく・・・幸い、気温はそれほど低くなかった。
 
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 早々に夜釣りの準備をする。竿は遠投用の中通し5号竿を準備して、道糸は8号、ハリスは10号のかなり大型魚でも上げられる準備をしている。
 釣座は、海に向かって左端にしたが、ベースのチャカ場(船着き場)から8mほど左岸で、何か所か石を飛んで移動しなければならない場所であった。そのため、夜中にいろいろと用を足すのにはっていくことになり、ほんとうに不便だった。夜釣りの場合はベースに近い方が便利だ・・・・
 磯場から見える位置に渡船が係留して大型の漁船用灯光器でこちらを照らしてくれている、遠い対岸の磯には、いくつか釣人のヘッドランプの明かりがうっすらと蛍のように見える。仮に海に落ちたら助けを呼ぶ手段がないため助からないだろう・・・・船はかなり遠方にあり暗闇で船から落水者が出たことを判別しようがなく、こちらからサインを送る手段もない・・・
 
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 ようやく1730頃に釣りを始めたら、時合いだったようで、釣座の真下を狙って落とし込むと、30センチほどの口太メジナ、アカメ(ホウセンキントキ)、カサゴが入れ食いになる・・・・ただ、メジナの型がでない・・・・40センチまでいくことはない・・・・付エサを忘れたので、同僚からもらったV9を大事に使ったが、サイズがLだと針よりも小さく難儀した。
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 その後、21時頃をすぎると、まったくあたりがなくなって、餌もついたままだった・・・・・そのうち、寒くなってきたので、ベースに戻り、高台の岩のへこみに体を入れてブルーシートで上半身と頭をくるんで寝た・・・・朝方、急に冷え込んだので、ブーツに使い捨てカイロをねじ込んで寝たが、おおむね2時間は睡眠を確保することができた・・・・風や雨がなければなんとかなるものだ・・・・
  時折、降りて行って釣りを再開してみるが、餌がついたままでほとんど釣れない・・・・・同僚の一人はひたすら釣りを続けており、もう一人は、早くから寝袋に入って寝入っていた・・・・
 
 朝方、同僚が50センチ近くのヒラマサ、45センチを超えるクロダイを釣っていた。快調のようだったが、こちらは、30センチほどの外道しか釣れない・・・・
 
 食事もほとんどとらず(前日は、船酔いを恐れてほとんど食事を摂らなかった)、朝方にカロリーメイトをかじっただけだったので、空腹のまま、随分、疲れがたまったが、磯替えをすることにした。
 
八女のタンポ(宴会場)
 迎えの船は、初日の渡船とは異なりブラックカイザーという船だったが、あらかじめ名前が書いていて船に残していた荷物を区分して積み替えていてくれていた。
 磯替えは、すぐ近くの八女のタンポという一帯の宴会場と呼ばれる場所だった。(ほかの磯にも宴会場と呼ばれる釣り座がある。)
 
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 9時過ぎに新しい釣座に入った。同僚の食糧品もきちんと回収できた。
 心機一転してチャカ場(船着き場)を釣り座にして釣りをすることにした。今回の磯場は広いしベースの荷物置き場との移動も容易だった・・・・ 
 
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 海に向かって、左側に大きなワンドがあり、いかにも口太が溜まっていそうだった・・・同僚の一人はそこに根を張った。すぐに釣りをするが、すでに時合いではないことから、あまり釣れない・・・・・まれにメジナが釣れるが型は30センチほどだった・・・・・・なんとなく、こちらのメジナは三宅島や八丈島のメジナよりも引きが甘く、すぐに上がってくるように感じた・・・・同じ、口太でもちがうように感じる・・・
 
 チャカ場の私は、餌取りのハタンポに餌が撮られて、メジナまでとどかず釣りにならなかった・・・・・・ときどきオジサン(キメジ)が釣れるが、これを釣りに来たのではない・・・・
 
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 1400頃に、遅い昼食にした。少々、奮発して佐賀牛のすき焼きにした。白菜、ネギ、しらたき、牛肉をすき焼きのたれで煮込むだけ・・・まともな食事はこれだけだったが、やっと落ち着いた・・・・・
 酒もあまり飲まずに、釣りを再開した・・・・
 
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男女群島には幽霊が出るそうだが

  雨が予想されていたので、日が出ているうちに寝る場所を確保した。コンクリート釘を使ってビニールシートを張り、ランタンを中にいれていた。かなり、強く貼っていたので、シートが飛ばされることはないが海側に張ってしまったことと、身体全体を覆えないため下半身がはみ出る。残念ながら、この場所は最低の場所だった・・・・
 午前2時頃から風がかなり強くなり、雨が降り出したところ、ビニールがバタバタとうるさく眠れたものではなかった・・・・・体にビニールシートを巻いても風が強すぎてめくられてしまい体制も維持できない・・・・・結局、この場所から移動して風裏の穴を探してもぐりこんで寝ることとなった。磯のキャンプはかなり慎重に場所を選ばなければ寝ることはかなわない・・・・
 これまで、いろいろと野宿や冬のキャンプをしてきたつもりだったので対策は一応大丈夫だったが、磯での海からの風を計算することまで気が回らなかった・・・
 
 男女群島には幽霊がでると、ネットでうわさされている・・・・落水者の霊が海から手を出して呼ぶとか、「ひとだま」が出る、などなど・・・・が、そのようなものは出るはずはない。深夜に強風のなかでうつらうつらしていると、幻覚のように波の間から声が聞こえたり、風でビニールシートがはためいて光が動く・・・・なんとなくそんな風に見えるのだろう。
 でも、深夜の磯はそんな話を思い出して気味が悪かった・・・
  
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 同僚の一人は、海側でベースを確保しており、かなり風が強かっただろうと思うが、日が暮れてからずっと、寝ていた・・・エマージェンシーシートでかなり助かっていたようだ・・・本人曰く快適だったそうだ・・・・
 
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スーパーサイズのサンノジ
 深夜の0200頃だろうか・・・同僚の一人が大きな声で「タモをお願いします!」と呼んでいた・・・・それまで、抜くことを前提としていたのでタモを用意していなかったが、あわてて組み立てて、向かうと、巨大なメジナのように見えた・・・・あげてみると、70センチを超えるサンノジだった(タモ網のサイズは70)・・・・三本岳で同様のサイズを見たことがあるが、これだけ大きいサンノジはまれだ・・・・メジナでなくて残念だったが、夜釣りの場合は見分けが付かない・・・・・ その後も、同僚は、超大型のサンノジを上げたが、肝心のメジナの大型は上がらなかった。
 
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  朝、0400に船が、磯替えの要否の確認と、朝食を配りに来る。みんな、疲れて(あるいは寝ていて)船の着岸にも関心が向かないようで、私一人で朝食と、預けていたオキアミ3袋を受け取った。
 
 雨が降りつける・・・・・・風がひどく強く、ロールマットが飛ばされていった・・・・どうしようもない・・・・・
 釣りをしようとするが、風で竿がのされてしまい、釣りどころではない・・・・・・・ 
 
 朝食は、白米のみ・・・・・・あらかじめカレーの缶詰をかける準備をしてたが、億劫になり、そのまま食べて朝食を済ませた・・・・・夜中に疲れると活動力が低下して、荷物を探して出すことだけでも億劫になる。 
 
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 風と雨のひどい状態は約4時間ほど続いたが、その後、日が出たらうそのように止んでしまった。
 0730から時合いが始まった。
 ワンドにいる同僚が、「こちらで釣りましょう」と誘ってくれたので、ワンドに入り、足元に落とし込むとメジナとイスズミが入れ食いになる・・・・・ただ、やはりサイズは30センチくらいだった・・・・・・大型はやはり夜釣りなのだろう・・・・
 
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  その後、0900に船が迎えにきた。
 一瞬の時合いの楽しい感じに、心残りだったが、酔い止めを飲んで船に乗り込んだ。
 コマセについては、かなり使ったつもりだが夜釣りで活性が上がっていないときにコマセを打つ気力がなく、相当に余ってしまった。無駄なコマセをずいぶん投げたような気がする。同僚の一人に至っては、土嚢一袋分はまるまる余ってしまった。
 
 帰りの渡船は、寝台は確保できずに船外で座って、うつらうつらして帰ったが酔うことはなかった。
 
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下船して

 下船すると、みんな、大型のクーラーボックスに魚を満載している。自慢げに巨大な「アラ」の写真を撮る人たちもいる・・・・
 
 私たちは念願の50オーバーのメジナは釣れなかったし、魚も持って帰らなかった。目標にしている50オーバーのメジナは達成できなかったが、過酷な磯場での二連泊は、いい経験になった。釣りの上達した同僚は、メジナで40匹以上、、巨大サンノジ数枚、ヒラマサ、クロダイ、そのほか外道無数、私は、メジナは30センチ未満を10匹程度、オジサン3匹、カサゴ3匹、アカメ無数・・・・・期待しているサイズの魚は全く出ず、大型釣りを目指していた割にはかなり悪い釣果だった・・・いろいろ、今一つ・・・・
 
 渡船代金は4万円、餌代は1万2千円ほどが実費で必要となり、旅費と合わせるとなかなか金額が張る。渡船のサービスは思ったよりもよいサービスだったし、不満はないが、冬場にはハードすぎる・・・・・そんな風に思っていて、ふと、廻りを見渡すと、同じ船に乗っていた人たちのなかでは私たちのチームの年齢層が一番若いように見えた・・・・彼らは常連で、単身のジーンズの爺さんもいる・・・・・磯釣りの常連者たちのパワーには頭が下がる・・・・あらかじめ、解かっていたが、やはり、ずいぶん疲れる釣りだった。魚への執着が強くなけれは、あの環境では楽しくはない・・・・・
 
 1200に下船して、片づけをして荷物を送り、1500には平戸を出て1730頃に福岡に到着した。軽く、みなで飯を喰って、その夜に解散した。翌日、同僚の一人は東京に戻り、もう一人は、沖縄に船旅に出かけ、それぞれの年末を迎えるようだ・・・・
 
 <覚え>
☆ 電気うきは10個以上準備が必要、4個では話にならない・・・ナショナルの電気ウキは明るすぎて×
   ケミホタルと対応のウキも準備のこと
☆ ビニールシートは4畳半では体を包むには大きさが足りず、できるだけ大型(8畳以上がベスト)に
☆ ロールマットが風で飛ばされたので再調達
☆ ヘッドランプをぶつけて壊したので予備の再調達
☆ ダイワの防寒スーツと高機能下着の組み合わせがよいとのこと
☆ 沈めるための潮の読み方(潮の切れ目)を覚える必要がある。
☆ 足元に沈める釣りでは、ウキの紛失を恐れずに攻める・・・・・(ディセターでも沈める番手で)
☆ 防寒フリース上下は廃棄したので再調達
☆ 口太は細仕掛けで針を小さく、オナガは太仕掛けでZeek7号
☆ ハリスを短かくすると小型の口太、長くすると大型になるがあたりは短い方が取りやすい
☆ 手元を照らす蛍光バー(ケミホタル)を胸元につるすと餌付が便利
☆ ベストの胸に付けエサバッカンを忘れずにつけておくこと(手返しが便利)
★ 貴重品は身につける場所をきちんと準備・管理のこと