正月にひどく暇になったので、かねてよりためていた本を何冊か読み直した。
 
経営の失敗学
イメージ 1
 ビジネスには必勝法は存在しないが、失敗には一定の法則があり回避可能なものも多いということに気づきがあった。また、その逆に地雷排除をやりすぎると「×」の側面しか見えなくなるとも・・・
 
①アプローチ
  ・ビジネスをめぐる二つのジレンマ(他社(同質化)と同じだと成功しない。違うことをしても成功しない。)
  ・教科書の理論を(SWOT分析、3C,ポーターの五つの力など)何も考えずに使ってしまう。
      (SWOTに当てはめても妥当しないことが多い)
   需要曲線にハーゲンダッツカップはあてはまらない。
  ・意思決定の質とスピードのバランスを欠いている
  ・そもそもの出発点としての論点がずれている

②立案
  ・そもそも戦略の筋が通っていない
  ・定量的な詰めを怠らない(悲観論の変数を的確に考慮する必要)
  ・不確実性・リスクに対処していない
  ・リスク排除をやりすぎた結果、戦略が「尖っていない」

③実行
  ・徹底度が足りない
  ・実行者の意識・行動を変えていない意識・行動を正しくマネージする(スピードが遅すぎる)
 セクションごとに、もう少し関連書籍に照らして読み解きたい。
 
なぜかミスをしない人の思考法
イメージ 4
 失敗学会の設立時の副会長である中尾教授の著書
 他の著書で紹介されている事例分析やポイントの要約本で、平易に書かれている。
 1章 ミスをしない人の「基本ルール」――失敗の発生源を知っておく
 2章 致命的なミスを先回りして防ぐ方法――この〝サイン〟を見逃すな!
 3章 ピンチで力を発揮する人の条件――起きてしまったミスへの最善策
 4章 ミスを将来の財産にする考え方――できる人は、転んでもただで起きない
 5章 ミスの起こらない「仕組み」をつくる――失敗の芽を元から絶つ!
 失敗を予測・回避し、成功をつかむ人の共通法則 とある。
 QCの基本かもしれないが、実務に応用できる部分があるように思う。
 
=======================================
 
 仕事・経営に関する書籍とは少し異なるが、「失敗」の分析に参考になる書籍について覚えを書いておきたい・・・・
 
失敗の本質 
 
イメージ 2
 
 経営とは異なるが、ノモンハン事件や太平洋戦史の歴史研究と組織論を組み合わせた1984年の名著だ。
 戦略的には、あいまいな戦略や短期決戦に編重した作戦志向、「帰納的」な作戦立案の失敗、また、組織論としても陸軍や海軍の人的ネットーワークに編重した組織、結果ではなくプロセスを重視する組織づくりなど的確な指摘があり組織論としても参考になる。
 
検証 失敗の本質
 
イメージ 6
 名所の失敗の本質に続くレビューで、著者は、野中郁次郎教授をはじめ、そうそうたる方のレビューが連なるが、基本は、戦時における歴史考証の範囲を超えない。
 私の毛嫌いする辻政信の側面について、一部、肯定的にふれられているところが新鮮だったがいずれにせよ、リーダーシップ論として抽象論と結果の考察だと感じた。
 学術的な考証としては、いまひとつだが、読み物としては面白いと思った・・・
 
「戦国大名」失敗の研究
イメージ 3
 
 この本は、あまり参考にはならなかった・・・・
 「武田勝頼、足利義昭、織田家家臣団など・・」戦国大名をテーマにしているので、やはり、実学として研究できるような客観的な事実や分析材料がないと思う・・・
 柴田勝頼が実はよい武将だったり、石田光成の身長が153センチだったり・・・・読み物としては面白いが、いわゆる主観が伴うリーダー論であまり仕事には応用できない。
 
=============================================
 
 失敗学に直接は関連しないが、「生き残る会社と消える会社(実例)」が、失敗学の考察に参考になるように感じた・・・ただ、参考になるのかどうか・・・・
 
IGPI流 経営分析のリアル・ノウハウ
イメージ 5
 著者は富山和彦氏で、ボスコンの代表、ネットで検索してもずいぶん人気のある方のようだ。
チェックポイント13 
 経営分析の目的はまず勝つためのルール(儲けの仕組み)を理解すること。経済原則、特にコストを支配する法則が何かは必ず押さえる。
チェックポイント15
 単純に規模を拡大しても、その効果が得られる業種は、実は驚くほど少ない。共有コストが薄い場合、むしろ規模の不経済が働き、勝敗を決めるポイントは拡散する。(素材産業は規模が効く、レストランは個々の店の競争力)
チェックポイント16
 優勝劣敗の構図が本当に変わるのは、経済構造が変わったとき。(駄菓子屋→コンビニ)
チェックポイント17
 経済の本質のひとつは、人間心理である。人間音痴では、正しい経営分析はできない。(カネボウの販売員)
チェックポイント18
 世の中の多くのビジネスを支配しているのは、実は「密度の経済性」。単純な規模ではなく、密度の持つ意味にも着目せよ。(セブンイレブンは四国に出店しない)
チェックポイント19
 同じ事業のように見えても購買行動、立地、業態などにより経済構造は異なり重要な経済指標も違ってくる。
 (ビックカメラとケーズデンキの出店形態の違い)
チェックポイント20
 普及するほど利用価値が高まるネットワーク型の商品・サービスの場合、リスクをとって全速力でシェアを撮りに行くことが正しい。(SNS他)
チェックポイント21
 イノベーションによって、市場の創造~成長~成熟は繰り返される。分岐点における競争ポジションによって個別企業のとる戦略も変わる。(生保業界の競争の流動化(ライフネット生命による軽い事業構造 低価格+ブルマーケティング))