単身、東京から千歳空港に降りた瞬間に、気温の差が10度あった。
 ひどく寒く、5月だというのにみぞれが降ってきた・・・
 札幌のYさんと、フィールドにご一緒させていただけることになり、直前まで場所を悩んだ末に、極東のoyster riverに行くことになった。
 初日の夜の12時に札幌を出発することになり、それまでの間に市内のショップ「テムズ」でマテリアルを調達して、ネットカフェでタイイングをした。ものぐさで、忙しさにかまけて直前にならなければフライタイイングができなかったせいだ。ホテルのチェックインのあともタイイングを続けオリーブ、黒、ベージュのビーズヘッドのウーリーバガーを30本ほど巻いたが、ひどい出来だった。
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 臨床心理士のYBさんも同行することとなり、精神科医のYさんと3人で、5時間のロングドライブになった。
 道中は高速道路が一部凍結していたが、支障なく目的地にたどりついた・・・・
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 ファーストフード店で朝食を済ませ、コンビニでごく軽い昼食と水を調達し、早々に釣り場に移動した。
 釣り場は、湿原で渡渉できるルートが限られているため、途中まで徒歩で線路上を渡る。
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 途中、汽車が来たため、路肩に姿勢を低くして隠れたが、汽笛をなんども・・・・
 危険はまったく感じなかったが、ちょっと、おもしろい体験だった。
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 Yさんのおすすめのポイントは、下流域の岬になった箇所だった。
 そこまで、ひどくぬかるんだ湿原を渡渉するが、ウェイディングスタッフを頼りに、胸まで浸かって手さぐりで釣り場まで移動する。
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 ポイントにはすでに約10人ほどのチームが楽しそうに釣りをしていた。
 岬になったポイントの特定の場所のみ、よく釣れている・・・・
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 岬の突端に行きたかったが、入れず下流で投げていたが3時間近くなんの反応もなかった。
 満潮になり潮が止まっていたようだ・・・・
 そこで、上流に少し移動してキャストを繰り返していたら、少し流れがでてきてスウィングの釣りになったところ、ふいに、重みが加わり63センチのアメマスが釣れた。
 ランディングネットが、背中のリングにひっかかり取れずに岸まで寄せてランディングした。幸い、しっかり、フライを加えていたのでよかったが、手元でジャンプをして暴れてひやひやとさせた。
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 5月のいまの時期は、鮭の稚魚が出てくるためそれを捕食するためアメマスが海から川に寄ってくる。
 鮭の稚魚を模した、薄いベージュのウーリーバガーが有効だった。
 手袋はYさんからいただいた手術用ビニール手袋の上に量販店のゴム引きの手袋を二重にしている。この手袋なら、防寒を維持しながら、はめたままでフライの交換やラインを交換する細かい作業ができる。
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 昼過ぎに、岬を占領していたアメマスチームが帰ったので、釣り座を移動したところ、次々と釣れるようになった。岬の先に少し深みがあり、アメマスの通り道があるようだ。
 おおよそ、型は40センチ程度のアメマスが、おもしろいように釣れる・・・10匹ほど釣っただろうか・・・・
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 途中、ミスキャストして沈めてしまったところ、45センチ近くある大きなウグイが釣れた。カレイも釣れるようだ。
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 釣りはおもしろいが、ひどく冷え込んでくる。
 一度、歩行中に泥の穴に足をとられて転び、ウェイダーに水が入った・・・・あまり快適ではない。
 沼地なので腰を下す場所は、一本の丸太のみ・・・・
 パンをかじったあと、座ったまま寝てしまった・・・・
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 広大な湿原は、ときどきハッとするような雲を見せる。
 カモメ、鴨、水鳥、さまざまな鳥が行き交う・・・物悲しいような寂しげな風景だが、とても美しい。
 この風景のなかで釣りができることが、北の釣りの最大の魅力だ。
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 夕方の6時前に納竿した。手先はしもやけでしびれ、身体も硬くなってひどく疲れたが、とても充実した気分だった。宿では、牡蠣を食べた・・・・・
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 夜9時過ぎに就寝したが、ほとんど記憶なく目が覚めると4時だった。
 5時に、釣り場に移動した。
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 昨日と同じ釣り場に入ったが、2名のルアーマンがすで入っていた。
 昨日と違い、天気もよく、空が青い。
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 なかなか、いいポイントに入れず、8時前に1匹アメマスが釣れたが、その後は、なかなか反応がなかった。
 Yさんにヒットフライをいただいた。オレンジとオリーブのマラブーを巻いた美しいフライだ。
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 その後、追加してまた50センチ程度のアメマスが釣れた。YさんとYBさんは、順調に10匹以上釣っていた・・・・
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 全体的に浅目の河川で、アメマスは表層より少し下にいるようだ。
 ラインはスカジットコンパクトのインターミディエイト、ポリリーダーのインターミディエイトをつないで、ティペットは3Xを結んだ。ラインシステムはこれでいいようだ。
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 翌日、支笏湖をのぞいてみたが、透明度の高い湖で、魚の気配がなかった・・・・ラインシステムはS1/S2、3Xリーダーで、黒のビーズヘッドマラブーがいいようだが、釣れる気がしない・・・
 ウェイダーを洗うつもりで、少し、立ちこんでみたが、すぐにあきらめて札幌に戻った。
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 今回は、Yさんのご配慮とプランニングのおかげで、夢のような素晴らしい釣りができた・・・・
 本当に感謝しなければと思う・・・
 
 北海道の釣りに魅せられてしまい、何度も、通っているが、知床に次いで面白い釣りができた。
 しばらく、釣れていなかったので、挽回できたかな・・・
 
<覚え>
● スカジットはウォーターボーンが基本で、スカンジとスペイはエアボーンが基本となる。
● スカジットは100グレイン程度のティップをつける計算が前提として適合グレイン数が記載されている。
● S1/S2、S3/S4はスカンジ
● ロッドスペックはリオの公開PDF参照(spyrecs.pdf)
● 釣り具の手入れ(リール、ウェーディングスタッフ、ラインクリッパー留め具、テープ交換)
● ライン、シンクティップ、ポリリーダーの整理(マジックテープで記載)
● 荷物を最小限にするためには、フライボックスは最小にして、ラインシステムはあらかじめ決めておき2種類以下としてラインワレットは置いていく。(ティップは持参する。)長距離移動が考えられない場合はベストは不要(知床はまず不要、天塩はウェイトを減らしても必要)
● 上半身を鍛え直すこと