大型のメジナが釣りたくて単身で鹿児島の甑島に冬メジナ(九州ではクロという。)を釣りにいった。
 割と大きな島だが、Drコトーというコミック(私はよくわからないが有名なようだ。)のモデルになった島とのことで、かなり過疎化している島のようだ・・・
 
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 昼過ぎに熊本空港につき、バス、路面電車を乗り継いでレンタカーを借り出し、4時間ほどかけて鹿児島の串木野漁港に出かけた。
 途中で、3号線沿いの高田釣具店に立ち寄り、状況を確認のうえ餌や仕掛けを準備した。
 この時期は、口太のクロは数が釣れると聞いた。
 
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 串木野漁港から蝶栄丸という渡船に朝3時過ぎの暗いうちに乗り込み、4時に出港した。
 なれた釣り人たちが無言で乗り込む・・・・・渡船には独特の暗黙のルールがあるようでどうもなじみにくい。
 不安なまま、近くの人に確認しながら乗り込んだ。
 
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 船に乗り込むと釣り人たちはすぐに横になり、眠りだした・・・
 渡してもらうはずの、甑島「里」の近くの離れ磯には、1時間半ほどの移動時間だが、体力を温存するためにみんな、黙って寝込むようだ・・・
 
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 航海中はそれほど揺れなかったが、やはり磯に渡渉するときはかなり揺れる・・・
 真っ暗な中、どこに渡されるのかもよくわからず・・・・
 
 そのうち、船頭より名前が呼ばれて、単身で磯に上がった。
 
 渡された場所は、里港の近くの地磯の離れのようだった。黒髪というところかも知れないが結局よくわからなかった・・・
 
  「魚は浮いてるので、棚は「フタひろ(約3m)」でいいよー!」と船頭から案内があった・・・・
 
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 まだ、真っ暗でヘッドランプがなければなにもできない状態だったが、たどたどしく準備をしているうちに空が白んできた。
 この瞬間は、つらい思いをしても来てよかったと思う瞬間だ・・・
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 九州のクロ釣りは、アミコマセ、集魚剤、パン粉を混ぜてコマセにする。
 パン粉をつかうのは初めてだったが、かなり膨らむので確かにコマセのボリュームを増やすにはよいように思う・・・
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 釣具屋で、刺牙(サスガ)というメジナ用の針を薦められたが、三宅島や八丈島のタックルにくらべてかなり小ぶりだ・・・オキアミの付エサもMサイズを使う。
 
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 7時にようやく日の出が見れた。
 潮が動かず、まったく、魚信がない・・・・・
 ディセターの釣りを試し、棒ウキの棚を替えながら試し・・・・針の大きさを替え、ハリスの号数を替え、餌のつけ方を替え・・・・あの手この手を使えどもなんの反応もない。
 
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 ときどき、きびなごがひっかかってくる。
 たくさんのきびなごが水中で、蚊柱のように煙をなしてコマセに反応してくる・・・・
 しかし、肝心の大型の魚の姿は見えない。
 
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 誰が捨てたのか、こんなところまで焼酎の一升瓶が流れてきた・・・・
 
 食事もカロリーメイトと紅茶ですませる。
 
 そのうち、アラレが降ってきた・・・・ 風も強く、竿のさばきが難しくなってきた。
 かなりの寒さに手がかじかんだ・・・・・体感気温は2℃~4℃くらいだろうか・・・・・
 かなり快適ではない状況が続く・・・・・
 
 風が強く、午後12時50分に迎えにくると船頭からスピーカーで連絡があった。
 通常であれば、串木野漁港の往復なら午後2時上がり、帰路を甑島の里港にする場合は午後4時上がりで釣りができるようだが・・・・
 
 あきらめかけていたころ、12時30分に急に潮が動き出して、強いあたりがあった。
 
 船頭がいうように、浅い棚で喰った。
 ディセターの3番にハリスはひとひろ、ジンタン6をハリスにかませて少し浅目で流していた・・・
 
 かなり大型の口太クロだった。
 
 2.5号のハリスに小型の6号の針だったのでばらさないように慎重に魚を弱らせ、長いファイトの末にタモアミを出してタモ入れした。
 しかし、最後にタモを引き上げるときに、アミ元がひっくり返りばらしてしまった・・・・
 
 50センチオーバーは言い過ぎだが、確実に、45センチはあったと思う・・・・逃がした魚は大きい・・・・
 
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 今回は潮が動かなかったのが大きな敗因で、魚の気配がなかったように感じた・・
 たしかに、渡船で同乗した釣り人も「潮が動かず、12時30分ころにやっと潮が動いた・・」と言っていた。
 満潮が07:40 干潮が13:39だったので、いわゆる釣り人のいう「上げ三分、下げ七分」の、潮が動く時間の下げ七分がその12時半過ぎに重なったことが解る。
 しかし、27日は、満月 大潮で潮位差は大きく、一般にはよい潮だったはずだ。大潮にもかかわらずそれ以外の時間にまったく魚信がなかったことはよく解らない。
 潮の動きと魚の関係は、「①潮がうごくとベイトが動く ②水中の酸素量が増えて魚が活発になる ③気圧が下がるので魚が浮きやすくる」というような原因がいわれているようだが、実際のところはわからないようだ。
 
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 里では、石原荘という民宿に泊った。
 午後、まるまる空いているので、桟橋に行って釣りをしようと思ったが、風が強くて釣りにならず早々に引き上げた。
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 ウィキペディアで甑島の甑州という珍しい焼酎があるとのことだったので、近くの酒屋で買い求めて飲んでみた。あまり、焼酎は飲まないが湯で割るとうまいものだった。
 
 
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 翌朝、9時半(一日2便しかない)の甑島商船フェリーで串木野港にもどり、車を運転して熊本に戻った。
 なんだか、のんびりとした島だった・・・・
 
 最近の海釣りは同僚たちが一緒に行ってくれるのだが、一人だと釣りも寂しい・・
 まあ、釣れなかったが、久しぶりに風情のある一人旅だった。