
仕事で上司の立場になることがあってがらにもなく、教育的見地からの助言が必要となる場合がある。
もとより、人の上に立つような性格ではないし儀礼的なことは避けてきた。
最近は、そんなコメントが求められるような場合は、江戸時代の岩村藩の佐藤一斉の言葉を引用している。
佐藤一斉は、江戸幕府の学問所、昌平黌の儒官で、いまでいえば東京大学総長のような立場にあった文化人だ。幕末の思想家の佐久間象山、横井小楠を門下生とし、ひいては吉田松陰、西郷隆盛や河井継之助などに影響を与えたとのこと…
例えば西郷隆盛は座右の書として佐藤一斉の書を引用することも多かったそうだ…(西郷南州は、年をとったせいか、ようやくその偉大さが解るようになってきた気がする。)
佐藤一斉の著作の代表的なものは「言志四録」の全四巻にまとめられており、現代語訳も多く出版されている。これを紐解くと、難解な解釈のものも多いが、ほとんど現代にも通用する言葉が多い。
感銘を受けた言葉としては、たとえば「一燈を提げて暗夜を行く。暗夜を憂うること勿れ。只だ一燈を頼め。」……
いわゆる普遍的な賢人の言葉だと思う。
まあ、いいのか悪いのか引用しやすい名言集のように使ってしまっている…