大阪市立桜宮高校の体育科の入試が中止となりました。
「やむを得ない」という声が多いようですが、その言葉で片付けるのは、大人はあまりにも無責任だと思います。

そもそも、教育行政は児童・生徒の健やかな育成のためにあるのではないでしょうか。
言い替えれば、児童・生徒を第一に考えるべし、ということだと思います。

今回の決定は、それに沿っているのでしょうか。
生徒に不利益が出ない方法は充分に考えられたのでしょうか。

以前、他の部での体罰の通報を受けて、先生のみの聞き取りで済ませた教育委員会。
別の件で体罰が明るみになった先生に対し、懲戒になるのは気の毒だから、と教育委員会に報告しなかった学校。

生徒の方を向いているとは到底思えません。

そして、市長。
「受験生にはちょっと一年入試を我慢してもらって」と、受験生にとっては納得しかねる考えで、自分を正当化しています。
この台詞は、考えられる手段を全て打った上でのことなら、まだ納得できるかもしれませんが、万策尽きたわけではないですよね。

難しい問題に直面した時、正しい道を選ぶためには、「この問題はそもそも何を一番大切にすべきか」と考えることが必要なのではないでしょうか。

この一件は、大人の醜い姿をさらしてしまいました。
悔しいです。