こんにちわ。
私は今の会社は2社目ですが、前職でも人事をしていましたので、転職といっても職種を変えた訳ではありません。転社 ですね。会社によって風土や仕事のやり方が違いますし、一から人間関係を作らなくてはなりませんのでその意味ではもちろんリスクはありますが、そうはいっても同じ職種。仕事の本質は変わりません。次の日からは当たり前のように仕事をしていましたかお

会社によっては、社内ローテーションで職種を超えて社員を異動させ育成していく会社もあれば、各ジョブ(job)をスペシャリスト化して職種を超えた異動は殆ど存在しない会社もあります。私は今は外資企業に勤めていますが、外資は殆どが後者ですね。

当社は社員の6.5割が営業部隊で構成されています。当然営業社員のキャリア開発は大きな経営課題の一つです。現場の営業社員から毎日のように「我が社も社内ローテーションで色々な職種を経験出来るようにすべきだ!」という意見や陳情が寄せられます。

但し、現実は「転職」は簡単じゃない。そんなときは決まって「ドラゴンクエスト」の話をしますべーっだ!確か「Ⅲ」だったかなぁ。

必死にレベルをためて、レベル20。パーティは「ローマ神殿」にたどり着きます。するとそこで他の職種に「転職」が出来る。但し、レベルは1に戻ります。それまでに覚えた特技や呪文は使えるものの、あまり役に立たなかったりする。。いきなり戦いに繰り出します。敵は結構強いので、あっさり一撃で死んでしまったりします。残念ながら、「仲間を守る」「仲間の陰に隠れる」というオプションがありません(確か)。

数十回試しましたが、意外に(飲み会での?)受けはよかった・・・叫び

企業でも一緒です。運良く本人の希望がかない営業以外の職種(ほとんどが本社スタッフですか)に異動が出来ても、多くの場合レベル1からのスタート。しかし誰も待ってくれません。当たり前のように成果を期待します。百歩譲って、成果は期待しませんが寝ないで勉強して死ぬ気で追いついてもらいます。

実際には、このマインドに会社側と社員側で大きなギャップがあります。社員側の7、8割(真のトップ層を除く)は、「会社がローテーション制度を作るべきだ」とセットで「ローテーションして、新しい異動先で会社が社員をもっと重点的に育成すべきだ」というニーズを持っているケースが殆どです。
外資系企業では中途採用が当たり前(日系も増えて来ました)ですので、外部マーケットの優秀なタレントとのポジション獲得争いになります。甘えたマインドを持つこれらの7、8割の社員が社内で異動を獲得出来る確率は殆ど無いと言っていい位低い・・・。
そうなると、彼らが不満分子になり、悪い雰囲気がボディーブローのように蔓延するリスクがあります。これは良くない。

この、7、8割の中堅社員のモチベーションマネジメントはトップ人材のマネジメント同様非常に重要です。トップ人材だけでは企業は成り立ちません。
では実務上どう対応するか。
「キャリア開発」施策を上手く活用して彼らをボトプアップするのがbetter solutionです。
彼らには、「キャリア開発上次にどういうポジションを取るか(what)」というテーマを全面には押し出しません。「どうすれば、自分で自分自身をパワーアップさせるか。キャリア目標を叶えるために自分自身で何をコミットして取り組むか(how)」に着目するよう促します。
例えば、英語を日常的に使うある本社のポジションを狙うのであれば、当然英語の勉強を始めているのは当たり前。それすらやっていないということは本当に異動したいと思っていないということです。

みんなが気持ちよく自分の目標に向かって努力する。結果では無く、過程に着目して自分自身をパワーアップする。結果は会社に属している以上自分の一存ではどうにもなりませんから・・・
会社を支える社員一人ひとりがこのマインドで歯車を前に前にまわしたら、その会社はかなり強いと思います。


Yassy