USでは渡米前の想像通りオフィスでは一切「生産性向上」という言葉を聞きません・・・当たり前すぎて何を今更?って感じなんでしょうね。最近取り組んでいるOrganizational Capability Development(別途ブログで紹介します)も生産性という言葉は一言も出て来ません。全く別の、しかも具体的な施策に落とし込まれています。この点USは日本の数倍も先を行っています。でもなんか「生産性」ってどこかしっくり来る、不思議な言葉なんだよな~にひひ

今日はプロジェクト(やや失敗に近い)のLesson Learnedを紹介します。2008年に、スマートワークプロジェクトというHigh-performance workforce building initiativeのLeadをしました。目的は、①(ホワイトカラーの)生産性向上 ②ワークライフバランスの向上 +隠れアイテムの残業代削減 です。「また生産性向上?こんなに頑張ってんのにうんざりだ」という社員が圧倒的に多い当時の社風で、②を入れざるを得ませんでした。
プロジェクトの中身はというと、ABC手法に乗っ取ってラインマネージャーにWorkforce planningツールを提供し、HRが支援するという結構王道的な施策。脇でノー残業デーキャンペーンやスマートワーク委員の設置、社内報戦術などの広報活動もやりました。でも結局うまく行かなかった。なぜか?

①目的は必ず1つに:
目的(若しくはプロジェクトの定義)を2つにしたのは明らかに失敗でした。当時はこれで上手くいくと思っていました。今やり直せるなら、目的は「生産性向上」。この1点のみ。
尚、どうしても2つ以上書きたい場合は「目的」と「波及効果」を分けて書くと便利です。

②What's in it for me?を決して侮らない:
社員へのbenefit(何故俺がやる意味あんの?)へのロジック詰めが不充分だった。これはその後の仕事にかなり活きた。ワークライフバランスでは全く乗り切れず...今なら、もう少し厳し目に正面突破したな。例えば「R&Dは今後グローバルで一体となった研究開発体制が更に加速される。R&Dスタッフに対する要求水準は今後も格段にあがり続ける事は間違いない。甘ったれた事を言わずに良い危機感を持って取り組んで欲しい」とでも言ったかな。

この2つは割と初期に、失敗から学んだイロハです。それ以外のプロジェクトマネジメントについては別ブログで書きたいと思いますアップ

ちなみに、当時の主戦略は「毎日グアムへGo」でした。「毎日通夜」はやめました。

社員:そんなにいつもいつも徹底的に時間を意識して働いて意味があるんですか?自分の好きなように時間を使うのが知的労働のあるべき姿じゃないですか。
Y(私):限りある時間を有効に使って、より少ないインプットでより高付加価値な働き方が出来たらメリットがあると思いませんか?その1例として、時間を意識する必要はありませんか?
社員:大きなお世話です。
Y(私):じゃあ、2泊3日グアム旅行、18時発羽田、16:00退社だったらその日は死ぬ気で仕事しませんか?まさか乗り遅れないし、仕事も死ぬ気で片付けるでしょ?夏休み前とか積み残しが無いように相当段取り良くこなすでしょ?
社員:それは絶対乗り遅れませんよ。話が別です。
Y(私):なんで同じ事がその時その時で出来ないんですか?
社員:それは論点が違いますよ
・・・・

まあね。なんか論点が違いそうなのも良く理解はしてるよ。

太刀の悪い職場では部長会議でも同じ話を(笑) ちなみに、飲み会でこの話に「なるほどー」とホイホイうなずいてしまう若手現場社員の皆さんには・・・その反応が嬉しくて?、更に1時間オヤジトークが待っていますドクロ