樹種を問わず園芸を趣味とする人は気温の上昇とともにテンションも上昇していると思います
いくつになっても砂場で遊ぶ子供と変わらなく時間を忘れて汗だくになって土いじりをしているのではないでしょうか?
晴れた日には植物も土も鉢もキラキラ輝いて見えて植物は本当に夢中にさせてくれます

さて、今日は雨になってしまいましたがこの時期にしかできないブティアのスパースウォッチングをしてきました



公園と街路樹のブティアのスパースを一本づつ徹底的に確認していきます

緑色のスパース


これも


これも


これも


これは先端だけカフェオレのような色


ほとんど同じ画像なのでこれくらいにしておきましょうか
かなりの本数を見て回ったら3時間も経っていました

スパースウォッチングの目的はButia eriospathaを探す事で 国内のブティアはブラジルヤシとヤタイヤシさらにその交配させた種であるという謎の情報の検証です

緑のスパースが多い中カフェオレ色のスパースを持つブティアもいくつかありました



このような錆色の少し毛深いスパースを持つブティアがあります





これはButia eriospathaなのか?
根元に種子が落ちていなかったのでRPSの種子と比較できなかったのでなんとも中途半端な検証となってしまいました
また次回の楽しみにしておきます

今回のフィールドワークでもうひとつ気になったブティアはこちらです


一見若干小ぶりのココスヤシとして売っているよく見るブティアですが

種子がかなり小さいのです

左が国内に広く出回っているブティア 右がこのブティアの種子

Butia catarinensisとの比較
左がButia catarinensis 
色が黒いのは鉢から出して水洗いした直後の為


こうして見ると
Butia catarinensisの種子と同サイズです

錆色のスパースを持つブティア
小さな種子を作るブティア
本当に国内のブティアはヤタイヤシとブラジルヤシ その交配種だけということで信じてしまって良いのだろうか

そして今回の収穫
私は以前より植物学者に敬意を払いココスヤシをブティアと呼ぶべきだと思っていますが 今まで公園などのプレートにはヤタイの特徴は皆無なのにヤタイヤシと書かれていたり ココスヤシと書かれてその下にButia capitataの名称のままになっているものでしたが

このようなブティアと大きく書かれて下にButia ココスヤシ と併記された真新しいプレートを見つけました
現在の属名がしっかり書かれて無理に種小名を特定していないのがまた良いです 
種小名はその種の特徴を確認した上で書かれたほうが全く特徴を掴んでいないのにヤタイヤシと書かれるよりも誤解を招くリスクが無くなると思います

ココスヤシを育てている人でもココスヤシは知ってるがブティアは知らないという人が多い中ブティアという名称を認知して貰うには併記する事が最善な方法だと思うのでこれは私にとって嬉しい収穫でした

ココスヤシがブティア Butiaである事を知ればより多くの情報を得ることもできより楽しさも増すと思います