マトリックス (映画)   1999年 | 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

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マトリックス・リローデッド 2003年

マトリックス・レボリューションズ 2003年

 

監督・脚本  ラリー・ウォシャウスキー

                   アンディ・ウォシャウスキー
製作       ジョエル・シルバー
興行収入   4.6億ドル

 

キャスト
ネオ(トーマス・A・アンダーソン)  キアヌ・リーブス
モーフィアス                        ローレンス・フィッシュバーン
トリニティー                        キャリー=アン・モス  
オラクル(予言者)               グロリア・フォスター
サイファー(裏切り者)         ジョー・パントリアーノ 
タンク(オペレーター)     マーカス・チョン
ドーザー(タンクの兄)         レイ・パーカー
エイポック                           ジュリアン・アラハンガ
マウス                                 マット・ドーラン
スウィッチ                           ベリンダ・マクローリー
 
エージェント・スミス            ヒューゴ・ウィーヴィング
エージェント・ブラウン         ポール・ゴダード 
エージェント・ジョーンズ      ロバート・テイラー


予告編

 

感想
昨年、集中放映されていたのを録画して、例によって放置。

連休でようやく視聴。一作目は劇場では観ず貸しビデオ観て、その後2、3作目は劇場で観た。

 

裏でハッカーをやっている若者が、仮想現実の実態を知らされ覚醒して行くまでが描かれる。
プログラムの中にある仮想現実と、それを支える実際の世界との対比。AIを倒すために太陽エネルギーを抑え込んだ事が、却って人類自身をエネルギー源として利用する流れを作ってしまった。この辺りは構築がしっかりしていてSFらしい。
赤いカプセルを飲んで、実際に自分が置かれている世界を直視する場面の迫力は、かなり感動的。

SF映画の醍醐味と言える興奮を味わった。

 

モーフィアスの「君が吸っているのは酸素か?」にシビれる。

今までマトリックス世界で、普通人としての制約にドップリ浸かっていたネオが、そこから既成概念を外して行く。
VR世界へ入るトリガーが電話線なのは、当時全盛だったダイヤルアップ接続を思えば違和感はないが、今考えると微笑ましい。
また、母船との通信はケータイでやれるのに、侵入、脱出は固定電話でないとダメなのも面白い。

 

ネオを救世主だと盲信して命をかけるモーフィアスと、自分は違うと予言者に宣告されたネオとの感覚のズレ。ただ、トリニティの愛で甦ってから次第に変化して行くネオの気持ち。

何と言っても悪役のエージェント・スミスがいい。

サングラス顔は凄みがあるが、それを外すと意外にカワイイ目をしている。その顔で「アンダーソン君」か。 笑える。
彼は最近の映画「移動都市/モータル・エンジン」のヴァレンタインとして出演している。

 

あらすじ
プロローグ。女がホテルの一室で警察に包囲されるが、皆殺しにして逃げる。電話ボックスに飛び込んで消えた女。
PCのメールで起こされるトーマス・アンダーソン。そこには「白いウサギを追え」「マトリックスが見ている」とのメッセージ。
トーマスは裏社会で「ネオ」と呼ばれるハッカー。

客の依頼で闇のデータを渡すが、連れの女の肩にウサギのタトゥーがあり、飲みに付いて行くネオ。


そこで近づく女。トリニティと聞き驚くネオ。

国税局のPCに侵入した有名なハッカー。
危険が迫っていると教えられるネオ。疑問があなたを導いた。

 

翌朝遅刻して出社するネオ。会社は大手ソフトメーカのメタ・コーテックス社。上司からの小言を受けた後、自席で配達物を受け取る。中にはケータイ。発信音が鳴り、受けると相手はモーフィアスと言った。
狙われているとの言葉通り、黒スーツの男が迫る。窓から外に出てゴンドラで屋上に逃げろとの指示だが、恐怖で動けず捕まるネオ。

 

連行されて取り調べを受けるネオ。相手は本名のトーマス・A・アンダーソン君と呼び、裏社会での「ネオ」の名も知っていた。
モーフィアスが危険人物であり、その逮捕に協力したら、汚れた過去を清算出来ると誘う。
「電話をかけさせろ、俺には権利がある」と叫ぶネオ。

だが彼の口がいつのまにかネバ付き、完全になくなってしまった。

体を押さえられ、機械で出来た虫の様なものをヘソから入れられる。

 

目覚めると自分の部屋。夢だったと安心するが、例の男からの電話。言われた住所にトリニティが。車に乗せられると中に男がいた。
トリニティに服を脱がされると腹に器具が押し付けられる。

動転するネオ。虫が血だらけになって回収された。
家に着き改めて男からモーフィアスだと紹介される。

君はずっと感じて来た「何か間違っている」。だからここへ来た。
マトリックスって?と聞くネオに「自分の目で見るしかない」
最後のチャンスだと言って、青と赤のカプセルが出された。青を飲めば今までと同じ世界に戻れる。赤を飲めばこの先へ降りて行ける。

赤いカプセルを飲んだネオは苦しみ出して気を失う。

「あの薬は君の本当の位置を探す追跡プログラム」

 

水槽の中で目覚めるネオ。頭は丸坊主で体中にチューブが刺さっている。周りを見ると膨大な数の水槽が並ぶ。


飛行するロボットが来てネオの体を持ち上げ、ダストシュートに投げ込んだ。その体が回収されて手当てを受けるネオ。

 

目覚めるネオ。モーフィアスが話す状況。

今は1999年ではなく2199年。そしてこの船は私のネブカドネザル号。
ネオがさっき見たこの船の製造年は2069年だった。
クルーが紹介される。エイポック、スイッチ、サイファー、タンク、ドーザー、マウス、そしてトリニティ。
首の後ろにプラグを繋がれて真っ白な世界に飛び込むネオ。

そこにはモーフィアスが。
そしていつもの光景が広がる。この20世紀末は、脳が描き出す架空の世界。実際に存在するのはこれ、と見せられたのは廃墟。


21世紀の初頭、人類はAI(人工知能)により一つとなって祝杯を上げた。だがAIは単一の意識で機械全体を支配した。
人類はそれを阻止するため、空を闇に変えて太陽エネルギーを奪った。だが運命は皮肉を心得ていた。人が生み出す電力の利用に核融合を加え、機械は必要とする全てのエネルギーを手に入れた。畑だ。現実の世界は「マシン・シティ」と言われる。
マトリックスとは支配。人を支配するために作った。

 

信じない、と口で言いながらも戻れない事を認識するネオ。ある年齢を越えてからの適応は難しく、ネオを引き入れたのには理由があった。
マトリックスを変える特別な力を持つ者(救世主)の存在が予言された。人類の解放。ザイオンは最後の砦。タンクはザイオン生まれ。

 

マトリックス空間での戦闘訓練を授けられるネオ。柔術、拳法、テコンドー・・・驚異的なスピードでマスターするネオ。
モーフィアスがネオの相手をするが、ネオは全く敵わない。

「君が吸っているのは酸素か?もっと早い筈だ」
雑念を捨て、心の解き放ちを理解してスピードアップするネオ。

マトリックスで会った黒スーツの男について聞くネオ。

彼らはエージェント。監視プログラム。
マトリックスの中に安全な場所はない。

今までエージェントと戦った者は全て死んだ。

 

サイファーが機器の操作をしているところを訪れるネオ。

酒を勧められて飲む。赤いカプセルを飲んだ事を後悔しているサイファー。エージェントを見たらとにかく逃げろと忠告。

エージェントと密会するサイファー。記憶をなくしてくれ、金持ちになりたい、と言う。見返りはザイオンへのアクセスコード。

「知ってる奴を教える」

 

モーフィアスの計画でネオを予言者に会わせる事にし、行動開始。メンバーを揃え、車で移動。目的の建物のゴミ箱にケータイを捨てるサイファー。
彼女は何を知ってる?の問いにモーフィアスは

「彼女はガイド。導くだけ」 

 マトリックスへの侵入は固定電話により行う。
ネオ一人で予言者オラクルと面会。

 

ネオを見て「才能はあるけど、何かを待ってる」
モーフィアスが、ネオを救世主だと思い込むのを不憫に思うオラクル。
面会が終わり、モーフィアスは

「言われた事は胸にしまっておけ」

 

帰りに同じ猫が二回繰り返して通った事をトリニティに話すネオ。デジャブは何かを変えた時に起こる!と警戒を強めたとたんにエージェントの攻撃。

自らをエージェント・スミスと名乗る男。
脱出する扉は壁になっていて改変されている。壁の配管スペースに逃げ込むメンバー。
それが見つかり攻撃にさらされる。

途中で脱出に成功し、電話から船に戻ったサイファー。

オペレーターのタンクを撃って指揮を奪うサイファー。

通信で自分の正体を明かすサイファー。

皆の体は椅子に固定されて動けない。エイポックとスウィッチのプラグが抜かれて殺された。

次いでトリニティのプラグが抜かれようとした時、倒れていたタンクがサイファーを撃ち殺す。
トリニティに次いでネオも帰還。

だがモーフィアスが捕らえられた。
このままでは自白剤でザイオンへのアクセスコードが知られる。

 

プラグを抜く、それしかない。だがそれを止めるネオ。

予言者は俺が選択に迫られると言った。

彼を助けられる確信がある。

そしてトリニティも「私の助けが要る」と言って同行。

大量の武器を準備してエージェントのビルに正面から入るネオとトリニティ。壮絶な銃撃戦を制してエレベーターを上る。

途中で妨害に遭い、箱の上に脱出して更に上を目指す。

モーフィアスを自白に追い込むスミス。人類はウィルスと同じ。

我々が治療する。だが自白剤が効かず苛立つスミス。
ヘリを調達して空から奪還を目指す。

操縦法はタンクがトリニティにソフトを注入。
窓からバルカン砲でスミスたちを攻撃するネオ。

そしてモーフィアスを救出。

 

モーフィアスをトリニティに託してスミスと戦うネオ。

モーフィアスとトリニティは戻れた。だが実世界では船の位置が敵に知られ、タコ状の兵器センチネルの攻撃を受け始める。

戦いの中で更に反応速度が増すネオ。

スミスの撃った弾を見事にかわす。

 

だが地下鉄駅での直接対決ではスミスの方が数段上。

厳しい攻防の中で、胸に打撃を受けてネオの心臓が止まる。
横たわっているネオに抱き付くトリニティ。

彼女はオラクルから、自分が愛する人こそ救世主と告げられていた。

愛している、と言ってネオに口づけする。再び動き出すネオの心臓。

目覚めてからのネオは次元の違う戦い方となり、スミスを子供の様に扱って銃弾さえも止めた。

センチネルが船内に潜入する。トリニティの叫びで電話機に走るネオ。EMP攻撃で敵は撃退され、目覚めるネオ。

 

ネオの宣戦布告(探知システムエラーの表示)
お前たちは恐れている。俺たちの事を。変化する事を。
隠したがっている世界を人々に見せよう。

お前たちの存在しない世界。
そこでは全てが可能だ。これからはお前たち次第だ。