現役時代は海外GI・香港ヴァーズを制し、種牡馬としては3冠馬オルフェーヴルやGI5勝馬ゴールドシップなどの大物を送り出してきたステイゴールド(21歳、父サンデーサイレンス)が5日、北海道苫小牧市の社台ホースクリニックで急死した。死因は調査中。競馬サークルにとどまらず、ファンにとっても大きなショックだ。

 偉大な種牡馬が急死。本来の繋養先である日高町ブリーダーズスタリオンステーション(SS)の今泉玄さんは「今シーズン最初の種付けをした直後でした。本当に残念としかいいようがありません」と肩を落とした。

 ステイゴールドはこの日午後2時に今年初の種付けをブリーダーズSSで行った後、馬房へ。30分ほどたつと横たわり、脈拍が速くなった。そこで獣医師に診断を依頼したが、原因は分からず、社台ホースクリニックに移送してエコー検査などを実施。脚蹴りなどをして、いつも通りの姿だったという。しかし、原因は依然不明で、いったんクリニック内の馬房で様子を見ていたが、10分ほどして息を引き取った。

 「今のところはっきりした死因がまったく分かりません。21歳になっていたとはいえ、昨年も122頭に種付けをしていたし、今年もいい子をたくさん出してくれると期待していたんですが…。スタッフ一同、落胆しています」。今泉さんも突然のことにぼう然とした様子だ。

 死因を特定するため、江別市にある酪農学園大学に移送して、6日午前10時から解剖検査を行う。

 ステイゴールドは3冠馬オルフェーヴルなどを送り出し、産駒のGI勝利数は「19」に及ぶ。600万円の高額な種付料(2015年度)が示している通り、馬産地での評価も高かった。

 現役時代に管理した池江泰郎元調教師は「突然の不幸で、とてもショック。種牡馬としても人気がありました。21歳でも若く見えたし…」と声を振り絞った。あまりに大きな存在。急死の影響は計り知れない。

 ◆ビッグレッドファームでステイゴールドを繋養していた岡田繁幸氏 「痛恨の極み。日本でNO・2の種牡馬だけに、本当に残念です。最低でもあと3、4年は頑張ってくれると思っていました。跡取り(産駒)をたくさん残していたのはよかったですけれど…」

 ◆著書『黄金の旅路 人智を超えた馬・ステイゴールドの物語』で2014年度のJRA賞馬事文化賞を受賞した石田敏徳氏 「受賞のお礼を言いに、北海道へ(ステイゴールドに)会いに行こうと思っていた矢先だったので、本当に言葉になりません」

■ステイゴールド

 父サンデーサイレンス、母ゴールデンサッシュ、母の父ディクタス。黒鹿毛の牡馬。1994年3月24日、北海道白老町の白老ファーム生まれ。96年12月1日に栗東・池江泰郎厩舎からデビュー(3着)。GI2着が4度あり、『シルバーコレクター』と呼ばれた。ラストランとなった香港ヴァーズでGI初制覇。通算50戦7勝(うち海外2戦2勝)。獲得賞金10億4299万3000円(うち海外は約2億8000万円)。重賞4勝。02年に種牡馬入りした。馬名の意味は米ミュージシャンのスティービー・ワンダーの楽曲名から。