息子が柔道部でリンチをした相手を植物人間にしてしまった母-須賀川市立第一中学 柔道部リンチ事件- | 優しい歌

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いろいろと

いろんな事件で若い人や少年(少女も含めて)が逮捕された事件の話を聞くたびに
被害者はいたましい、被害者の家族はも可哀想と思うのですが
同時に、加害者の親御さんはどんな気持ちでいるんだろうなあ、と考えないではいられません。

ドラマや週刊誌の記事などには、いろんな事件で子供を捕まえて親が呼ばれたりすると、ウチの子に限って、とか、相手も悪いとか、悪い友人の影響だとか、百万言を費やしてでも、ウチの子は悪くないと言い張る親が出てきますが
もちろんそういう人もたくさんいるのでしょうが
普通はやはり、自分の子供のしでかしたことを申し訳なく思い、どうやって償ったらいいのか、自分の子育てのなにが悪かったのか、後悔と苦悩の思いに悩まされると思うんです。

このお母さんは、子供をかばって、悪くないと言い続けているわけですが
本当に本当には、どんな気持ちなのだろう。
コトの善悪はともかくとして、子供を庇おうとすること自体は、母親なら当然のことでしょうし、事件が起きてすぐには混乱して、冷静な判断もつかないものでしょう。
自分の子は悪くないと思いたい。そう信じたい。
こんな悲惨な事件の、加害者が自分の息子とは思いたくない。
だから、嘘もついてしまったし、うちの子の所為ではないと言い張ってしまった。
一度口に出した以上は取り消すことはできないし、自分でも自分のついた嘘が真実のような気になってしまったりする。
それでも。

口では「うちの子のせいではない」いいはっても、本当には。
心のどこかでは、やはり自分の子が悪いのか、自分の育て方が悪かったのか、何故こんな運命になってしまったかと悩む気持ちだってあるんじゃないだろうか。

事件から3年がたち、女の子は依然として意識不明のままで、自分の息子はといえば、結局高校にもいかずに、まっとうな社会人へのレールから大きく外れてしまった。
どこで間違ってしまったのかと、苦悩の日々を送っているのではないでしょうか。

願わくばその苦悩が、自己憐憫ばかりではなく、被害者への申し訳ないという気持ちにかわっていきますように。