連日、小田原市議会一般質問が続いて、白熱した議論がなされています。

今日は一般質問連載2回目。市民の声を市政に届けようプロジェクト【おだわら】さんと一緒に作った一般質問です。是非、御覧ください。

 

 <学校給食について、一般質問連載2>

【小谷英次郎】

3 子育ち・教育・子育て分野における加藤憲一市長のマニフェストについて

(2)学校給食について

本年4月、若い子育て中の母親たちが中心となり、「市民の声を市政に届けようプロジェクト」が企画され、私の元にその声を届けて頂きました。私はその声を、小田原市の各所管に伝え、職員さんのご尽力のおかげで、すべての意見要望に対して回答をいただくことが出来ました。その頂いた回答を元に、子育て中の母たちと、意見交換を行い、今回の一般質問につなげることが出来ました。多くのご意見を頂いたものが、学校給食とこどもの居場所でした。加藤憲一市長もマニフェストに給食費の無償化を掲げられていますが、多くの母たちの意見は、無償化よりも、給食の質や安全性の向上、さらに、食と教育のつながりの重視でした。そこで、給食の質や安全性の向上について、また、つくるところから、食べるところまで、四季を通じて一貫して関わる食育の充実について、伺います。

 

(答弁)

・学校給食は、国の「学校給食摂取基準」を踏まえ、各栄養素をバランス良く摂取でき、過不足がないように献立作成している。

・学校給食の理想の姿は、安全性を優先し、品質の良い食材を使用し、さらに、彩り豊かで食べやすい味付けに工夫することで、見た目とともに味覚的にも美味しく食べて満足する給食である。

・来年度から稼働する新学校給食センターでは、旬で新鮮な果物や冷たいサラダなどの提供も可能になるなど理想に近づくが、給食センターの試食会や見学等の機会を捉えて意見を伺い、献立や調理方法の工夫に生かし、更なる質の向上に努めていく。

・食品衛生法等により安全性が確認された食材を使用している。

・有害な食品添加物が添加された食品や、内容表示、保存方法等が明らかでない食品については、使用しないこととしている。

・栄養教諭が中核となり、各校への訪問、教材資料の提供、実践の紹介を行う等の個別支援をしており、各校では各教科等や給食指導、委員会活動等をとおして食育を行っている。

・また、学校農園で育てた野菜を収穫する喜びを味わったり、収穫した食材を生かした学校給食を提供したりするなど、各校の特色を生かした食育を実践している。

 

【小谷英次郎】

安全性や給食の質についての答弁を頂きました。これも多くの母親たちの声ですが、こどもが帰宅するなり、お腹をとてもすかせていて、お菓子を一気に食べ始めているなどのお話もありました。給食の量は適正に提供されているのか、伺います。

 

(答弁)

・国の「学校給食摂取基準」において、1日に必要な栄養素等の約3分の1をとること、また、家庭では摂取しにくいカルシウムについては、必要な量の2分の1をとるよう定められている。

・この基準に基づき栄養素を過不足なく摂取できるように、各学校の実態に応じて栄養士が献立を作成しており、適正な栄養量で適正な量を提供している。

 

【小谷英次郎】

栄養士さんたちの日々の努力には大変感謝申し上げます。質と安全性について再質問します。食材や加工品の情報開示はしっかりとできているのか、伺います。

 

(答弁)

・給食用食材については、小田原市学校給食用物資選定懇談会から原材料の産地、添加物、価格、成分割合、安全証明等についての参考意見を聴取し、市が選定している。

・主食や牛乳、加工食品などの神奈川県学校給食会の取扱い物資については、県給食会のホームページに掲載されており、小田原市の取扱い物資のうち生鮮食材を除く物資については市役所4階行政情報センターで公表している。

・また、青果類・魚・肉などの生鮮食材については、産地を市ホームページで公開している。

 

【小谷英次郎】

母たちは、国の基準を疑問視していました。日本の添加物について厚生労働省のHPには「日本での食品添加物の品質の規格や使用量の基準は、国際的な規格や基準にできるだけ沿うように定めていますが、一方で日本と諸外国ではこれまでの長い食生活や制度の違いなどにより、添加物の定義、対象食品の範囲、使用可能な量などが異なっていることから、単純に比較することはできません」と書かれています。実際に、海外で使用を禁止されているのに日本では使用可能な添加物は実際にあります。ショートニングやマーガリンを使用したパンやお菓子に含まれる「トランス脂肪酸」は、2018年にはアメリカで添加を禁止、2021年にはEUでトランス上限値を定めました。また、カナダ、シンガポール、台湾、香港、フィリピン、中国、韓国などでは、食品中のトランス脂肪酸濃度の表示を義務付けています。国の基準に従うことで安全性は担保されているということでしたが、小田原市独自で、世界基準に従っていくという考え方もあっていいと私は母親たちと意見交換をする中で考えました。本市の見解を伺います。

 

(答弁)

・学校給食に使用する食材は、食品衛生法で定められている「成分規格」及び「使用基準」に即した安全な食品を使用している。

・また、合成着色料、合成保存料、合成甘味料を含むものは使用しないことにしている。

・さらに、できるだけ国産、特に地場の生鮮食材を使用することにより、加工品の使用を控え、添加物や遺伝子組換え食品の使用を抑えるよう努めている。

・今後も国の基準に準じつつ、本市として食材のさらなる安全性の確保に努め、安全安心な給食を提供していく。

 

【小谷英次郎】

世界基準には従わないという答弁でした。質の向上の観点から、加藤憲一市長もマニフェストで提案されているオーガニック給食について伺います。美食のまちづくりが成功したことで有名な千葉県のいすみ市。実は私も、いすみ市で美食のまちに取り組んだ職員さんと何度も意見交換をしたことがございます。いすみ市長はコウノトリと共生する兵庫県豊岡市の取組みに感銘を受け、オーガニック給食の実現にいたりました。加藤憲一市長はまさに、観光客目線での食の豊かさではなく、こどもから高齢者まで市民のための健やかな命を支える新鮮で安全な食が何より大切と述べていました。マニフェストに掲げられたオーガニック給食の推進について伺います。

 

(答弁)

・食材として有機農産物を活用するオーガニック給食の導入については、安定的な供給や価格などの面で課題がある。

・しかし、有機農産物を給食で使用することは、安心しておいしく食べられる安全な給食の提供につながることや、食を通して自然環境などについて考えるきっかけにもなるというメリットがある。

・そのため、令和6年度の市内小学校への試験導入に向けて、生産者や関係機関と調整を進めているところである。

 

【小谷英次郎】

東京都武蔵野市では、オーガニック給食の導入により、子どもたちが給食を残さず食べるようになったことが報告されています。また、因果関係は不明ですが、学力も高くなっているとのことです。武蔵野市の給食費は全国でもトップクラスに高いですが、加工品を使わないことで極力費用負担を下げられるよう工夫する、給食・食育振興財団の協力を仰ぐなど、1食あたり50円程度の高さでおさえています。実現に向けては、千葉県のいすみ市や東京都武蔵野市の事例研究に努めて頂きたいと要望いたします。オーガニック給食の早期実現が難しければ、まずは調味料から有機的なものを取り入れてはどうか、見解を伺います。

 

(答弁)

・学校給食の食材は、学校給食用物資選定懇談会の意見を聞いたうえで、できるだけ添加物の使用が少ないものや遺伝子組み換え食材を使用していないものなど、安全で安心できる食材を選定している。

・こうした選定基準から、現在、本市の学校給食では、有機的な調味料として、有機丸大豆を使用したしょうゆを使用している。

・今後も懇談会の意見を聞きながら、より安全性の高い食材を選定していく

 

【小谷英次郎】

前向きな答弁だったと思います。次は東京都多摩市の事例を紹介します。学校給食における牛乳について。2020年6月〜2021年1月までの多摩市立小中学校給食での牛乳の廃棄量が、牛乳アレルギーの診断書を提出した児童生徒以外に提供された本数の8%にあたる11万5000本だったとのこと。これを受けて、2021年8月に多摩市教育委員会定例会に、食品ロスと児童生徒の気持ちの観点から、新学期での牛乳提供の選択を求める陳情が提出されました。結果、全会一致で、学校給食の牛乳の選択制が決まりました。もともと牛乳は日本人の体質に合わないことも言われています。本市も多摩市のように、学校給食の牛乳の選択制を行ってはどうか、見解を伺います。

 

(答弁)

・令和3年度から、体質的に乳糖を分解できず下痢を起こす病気の乳糖不耐症の児童生徒は、医師の診断を求めず保護者からの申し出により牛乳の飲用中止を可能としている。

・なお、アレルギー疾患である乳アレルギーの場合は、個々の児童生徒について症状等の特徴を正しく把握し、学校において配慮や管理する必要性から医師の診断書を提出いただいている。

 

【小谷英次郎】

令和3年から医師の診断を求めていないとの答弁でしたが、学校対応マニュアルの牛乳中止申請書には診断書を求める記載があり、改訂したものが見当たらない状況で、保護者に適切に伝わっていないと感じます。周知をしっかり行うよう要望します。ここまで質や安全性について質問を行ってきました。もう一つのテーマである食育について、加藤憲一市長のマニフェストにあるエディブル・スクールヤードについて伺います。このマニフェストには多くの母親たちが期待しています。どのように実現し、進めていくのか、市長に伺います。

 

(答弁)

・エディブル・スクールヤードを推進していくためには、保護者世代や地域の人たちの協力を仰ぎ、子ども達の食に関する学習と関連させて計画する必要がある。

・今後、エディブル・スクールヤードの規模や設置場所、内容等については、各小学校区の実情を踏まえて検討していく。

 

【小谷英次郎】

今後の取り組みに期待します。それでは学校給食について、総括的な質問に入ります。加藤憲一市長のマニフェストにおいて、段階的な無償化が掲げられました。これまで私も何度もこの質問を行ってまいりましたが、改めて、財源や無償化に向けての期間などを伺います。

 

(答弁)

・給食費無償化は、多くの市民が期待している施策であると認識しており、子育て世帯の負担軽減のため、早急に取り組むべき施策であると考えている。

・しかし、学校給食費を完全に無償化するには毎年多額の財源が必要になるため、市の財政状況や施策の優先順位、国による支援措置等を考慮しながら、無償化の範囲を段階的に拡充していくことが適当である。

・いずれにしても、できるだけ早く給食費の無償化を実現させたいと考えている。

 

【小谷英次郎】

それでは給食における最後の質問です。実際に子育て中の多くの母親たちが、最も小田原市に行ってほしいことは、アンケートの実施だったんです。児童生徒の直接の声、そして保護者の直接の声を反映させて頂きたいのです。アンケートを実施することは、家庭において、子どもと親たちと、真剣に「食」について向き合ういい機会となると私は考えています。是非とも、アンケートの実施、やりませんか。見解を伺います。

 

(答弁)

・給食の実施に当たり、児童生徒や保護者から意見を聞くことは大切なことである。

・これまでも、学校栄養士が給食時間などに児童や学級担任から直接話を聞くほか、給食試食会で参加者から喫食後の感想を聞いたり、アンケート調査を実施したりしている。

・今後も、丁寧に給食の当事者から意見を聞き、給食提供に生かしていきたいと考えているが、意見を聴取する方法については、目的・内容に応じて、適切に選択していく。

 

【小谷英次郎】

母親たちは現状の手法ではきちんとした聴取が出来ていないと言っています。私は、給食の量・時間・味などを項目別に5段階評価し、自由記述欄を設けるような実質的な内容を伴ったアンケートを提案しています。家庭で親と会話をしながら記入できるアンケートの実施を強く要望して次の質問に移ります。

 

月曜以降、随時、一般質問の内容をYOUTUBEにあげて参りたいと存じますので、楽しみにお待ち下さい。

 

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以降ご連絡です。

 

*月1で、タウンミーティング開催中

 

少人数でも構いませんので、話を聞きたいという方、ご自宅でも近くの公民館でも、お話を伺いに、また、お話をしに、参ります。市民相談はもちろんお一人からでもお受けしております。8月以降は未定です。いつでもお声がけください。

 

7月21日17時半〜 UMECO第1第2室(事前予約必須)

 

*YOUTUBE、次回作準備中です。

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*小谷英次郎とパートナーズは、市政レポートのポスティングチームのメンバーを今現在、募集しています。是非、

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