9月末に術中死覚悟と言われながら術前に家族を待つことなく時間を早め手術室へ運ばれた父。
名医の腕のおかげで、衰弱死するしかなかった彼は口から食事が出来るようになった。
死も覚悟して下さいとの手術がうまくいった3日後、重湯を2回口から入れる事が出来た翌日
病院から(退院の打ち合わせをしたいのですが。)と入る。
これまでの4回の入院の全てが、退院してからひと月も外で過ごせていない事、たった5日前に生きる死ぬ状態でまだ、やっとお湯のようなものが2回入っただけで、自分で体も起こせないヨレヨレを退院?
「ちょっと、待って下さい。早すぎませんか?」
ゴネたので2週間延ばしてもらえた様だが
もう無理らしく、まだ貧血で顔の白い父は今日、退院する訳だった。同意するしかなかった。
けど、諦めるしかなかったのが、ここまでになれて良かったと思うしか無い。
2週間前に退院要請の電話が来てから
置いてくれてもせいぜい1週間だろうと、お迎え対応できる日を週に1日はお客様の予約を受けず用意しておいた。
一昨日の晩、父から電話が入る。
「夕食を食べた後、排便と共に真っ赤な下血があった。また、絶食で点滴が始まったから退院は出来ないと思う。」
病院からその連絡が来たのは昨夜。
「お父様から聞いてると思いますが」
まず、その一声に(はっ?なにそれ!)と思う。
「明日の退院は見送りますが、明後日直腸検査をします。ただの痔からの出血の可能性もありますので、新たなポリープや前回切除箇所からの出血でなければ、検査後また、退院の手配を進めていただきます。
明後日、お昼に来て下さい。前日の明日、検査用の紙パンツをご家族が買って来て下さい。ご本人様1円も持ってないとおっしゃるので。」
頭にね、血が上りました。だめ?短気すぎますか?
すでに出血があったから白い顔だった父。
私はまだ早いと不安を感じていたけれど、1度退院出来るのは気力回復になるし良かったと思ってた。
けど、この出血が起きた。思わず言った。
(退院する前で、本当に良かったです。しかし、紙パンツ1枚の為に明日1日、予定通りに始まった事のない検査の1時間の為に明後日1日、3日も丸1日病院にいるわけにはいきません。紙パンツ1枚だけでも退院時請求で用意してもらえないのですか?)と言った。
まず、キレられた。「退院できなくて、良かったなんてご家族の立場でよく、そんなひどい事が言えますね。ご本人の前でも言えますか?
紙パンツはご家族が前日までに購入して来てください。売店は夕方6時までですが、終わる頃来られても迷惑です。あと、電話は1度で出る様にして下さい!病院の指示に従う様に。」
歩み寄りなさいだって。
リフレクソロジーサロンです。
もちろん接客中はサイレントにしています。
しかし、馴染みのお客様はご理解を頂き施術中に着信音をお許しいただいてます。
2時間おきに着歴見てます。
必ずすぐに折り返しています。
危ないと言われた9月はひと月休みました。
この辺で呼ばれるな、と感じる所は休みをかくほしています。
50年も付き合って来た父の様子を見て
「まだ、退院出来る状態ではない」と感じていながら、仕方がない。1度出よう。
と思っていたからこそ、ともすれば、退院した晩に施設で下血だったかと思うと
その時の方がどれだけ父が意気消沈しただろう。
そう思ったからこそ、退院前で良かったと思うことの何が悪いの?
何がいつ起きるかわからないから、落ちついてる数日の内に退院させようと躍起になってるあなた達に不信感を感じるのは当然ではないの?
まだ、固まっていないところてんを突き出すみたいに。あなた達は自分の親や家族にもそういうことができるの?
「何も喋らず、病院の指示に従え」みたいな態度。患者が、ここにたどり着いた時、あなた達にすがるしかない事を分かった上でのその言葉がどれだけ、患者や家族を追い込むことか。
そんな仕事をする為に、そんな上からたたみ込む様な立場になりたくて医療の世界を目指したの?」思い出して下さい。
出来る限り、いつも歩み寄っています。
ただ、こちらも生きていくためのしごとをかかえています。病院の皆さんには感謝しています。
どうか、そのお仕事を目指した頃の思いをたまには振り返って下さい。
今朝、朝一番8時の売店開店時に術用紙パンツを1枚買って病室に届けて来ました。
本当は今日の退院の為の荷物が積んである車で。
元気な退院ならさせてあげたいに決まってるじゃないですか!この日のために靴下もポロシャツの長袖も小さくなったサイズの新品を楽しみながら買って来ましたよ。笑顔が見たくて。
病室には父のガッカリした顔がありました。
「残念だったけど、施設に帰ってからでなくて良かったよね。」言いました。
(あ〜。。行ったり来たりになるところだったな。それじゃ、やんなる。)
「だよね。そう思うよね。明日さ、午前中のお客様見送ってダッシュで来るから、術前に顔見れないけど、必ず来るから、下剤も検査もキツイかもしれないけど頑張りなね。終わる頃にはいるからね。」そう伝えました。
(全然大丈夫だから、お前は自分のすべき事をしなさい)父はそう言ってくれました。
同意書にサインをし、今、購入した紙パンツ1枚と一緒に朝の引き継ぎ中のナ〜スステ〜ションに預けました。
「あ、はい」当たり前のことの様にこちらの顔も見ずに受け取り声掛けもない。
別に、求めてないけど。。
今日はさ、とっても綺麗な青空
帰りの車で空を見上げたらね、よくわからないけど、涙がいっぱい溢れて来た。。
悔しいな〜。。ってね。
「ずいぶん忙しそうですけど、何のお仕事をされてるんですか?」
(リフレクソロジーサロン業です。)
「ハッ(笑)」
病院業務ってそんなに偉いのですか?
私は、これでもこの仕事にプライドを持って生きています。
つくづく、思いました。
病気にならない体作りに力を入れよう!と。
今は、そう思わせてもらったことにしか感謝できそうにありません。
愚痴でした(笑)