この教科書がいいとか、あの教え方がいいとか

文法ばかりじゃなくて作文を増やした方がいい、いや会話だ

 

毎日か、毎学期か先生同士の意見が合わなかったり

 

意見ならまだしも、挨拶がないとか態度が悪いとかで

仲が悪かったり

 

私たちは「なぜ」「なんのために」日本語教師をしてるんでしょう。

 

私の答えは今回のブログのタイトルです

 

若い頃、携わった学習者は結婚し、子育ても卒業し孫がいたりもする

彼らがまだ覚えているわずかな日本語で、日本の思い出を語ってくれる

 

世界中にそういう学習者がいて、彼らの人生にちょっとだけ、エキストラみたいに

出演したのかもしれないけど、それでも十分幸せだ

 

日本語教師は働く場所を選べるし、選べるような教師になるよう自己研鑽を積まないといけない

だから、その職場が嫌なら変わればいいし、いるなら楽しく仕事をしましょう。

 

私がかわいそうだと思っているのは、生活指導を担当する外国籍のスタッフ

自分自身が留学生時代にとっても苦労したのに、留学生の現実がどうかを知っているのに

 

「学費をきちんと払いなさい」

 

「アルバイトは法律を守って、制限時間内でやりなさい」

 

という矛盾したことを学生に要求しないといけない。

日本語学校にもっとも重要な仕事を、そういうスタッフに押し付けている。

 

学生も、そのスタッフも良い気持ちじゃない。

 

パンデミックで日本語教師を引退した先生の代わりに、

空前の人手不足で、養成講座を出たばかり、教育能力試験を合格しただけの

期待に胸を膨らませた新人日本語教師が教壇に立っていることでしょう。

 

皆さんが、机に突っ伏して寝ている学生をみたら

 

「なんてやる気のない学生だ」「ひどい学校だ」

 

のようなショックを受けるかもしれませんが、

彼らがなんでそんなことをしているのか、なぜその学校にはそういう学生がいるのか

ぜひ、その背景まで考えを馳せていただきたい。

 

「眼光紙背に徹す」です。

 

そして長く日本語教師が続けられたら、日本語教師をやっていてよかったという

境地に達することができるはずです