日ごと寒さが増していくこの季節は、なんとなく人恋しくなります。

 

夕暮れの帰り道、行きかう人を眺めながら

 

「どうしているかなあ…」と、あの人、この人を思い浮かべたりします。

 

 

 

 

 

昔は旅先や美術館などで絵葉書を買って書き、

 

思い浮かぶ人に気軽に送っていました。

 

絵葉書に書くくらいの分量が、多すぎず少なすぎずちょうどよかった。

 

返事はきたりこなかったりしたけれど、それで十分よかった。

 

そのくらいの距離感がとても好きでした。

 

 

 

 

 

今は、メールにしてもラインにしても

 

すごくダイレクトに相手と繋がっていきますね。

 

ニュアンスを感じ取ってやりとりをしたり、速やかな返信を心がけたり、

 

とても便利だけれど、意外と難しく感じることもあります。

 

 

 

 

そもそも、これだけフェイスブックやインスタグラムで

 

情報が瞬時に写真付きで伝えられる時代、

 

「あの人どうしているかなあ…?」なんて思い浮かべているのは

 

少数派かもしれませんね(;´∀`)

 

 

 

 

でも絵葉書時代が妙に恋しいなあと思うことがあります。

 

あのくらいの人との距離感が私は好きです。

 

 

 

 

 

 

 

 

人付き合いで、人との距離感に悩む人も多いですが

 

基本的には、自分が心地よい距離感を選んでいけばいいと思うのです。

 

時に相手に合わせたり、合わせてもらったりする中で、

 

密になったり離れたり、

 

親しくなれる人もいればなれない人もいて、

 

繋がる人とは繋がっていくし

 

離れていく人とは離れていくものだと思います。

 

 

自分の気持ちを尊重しつつ、相手を大切に想う気持ちがあれば

 

それでいいのではないかと思っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

けれども、潜在意識にあるネガティブな想いが、

 

人との距離感に影響を与えていることもあります。

 

 

 

たとえば、

 

幼い頃とても寂しい想いを経験していると、人との距離を縮めにくくなるようです。

 

寂しいことに慣れて、その距離感が普通になってしまっていると

 

その距離を縮めていくことに抵抗を覚えます。

 

反対に無謀なかたちで距離を詰め過ぎてしまうこともあるようです。

 

 

父親や母親との距離感が、友だちや異性との距離感になることも多いようです。

 

 

 

 

 

 

誰とも親しくなれないと悩まれてヒプノセラピーを受けられた方は、

 

前世で、信頼していた人たちに裏切られ、

 

人は信用できない、信じるとひどい目にあうとインプットされていました。

 

頭でそう考えているわけではなく、親しくなることを望んでいても

 

潜在意識がブレーキをかけてしまうのですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

また、今年観た映画、「静かなる情熱 エミリ・ディキンスン」の中でのエミリのセリフ、

 

「人は恐れていたものになっていく、だから私は嫌われ者になった」

 

これは強く印象に残りました。

 

 

 

エミリ・ディキンスンは19世紀を生きたアメリカの女性詩人です。

 

無名のうちに亡くなりましたが、死後1800篇近くの詩が見つかり、

 

次第にその素晴らしさが認められていったそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エミリ・ディキンスンは神経症を患っていたのではないか言われているようですが、

 

観ていて辛くなるほど、あらゆるものを拒否していきます。

 

人の優しさも愛情も、労わりの言葉も、思想も、

 

ピシャリとはねのけてしまう。

 

人を遠ざけ、生まれ育った家からほとんど出ることなく

 

孤独に生き、生涯を終えていきます。

 

 

 

それは、彼女の望んだ生き方ではなく、

 

セリフにあるように、

 

心の奥底に嫌われ者になることを恐れる気持ちが強くあったから、

 

その潜在意識にある想いが、孤独に生きる現実を生み出していったのだと思うのです。

 

 

本当は愛されたい、理解されたいと強烈に望んでいたと思います。

 

彼女の抱えていたトラウマ、心の傷はどこからきているのだろうと

 

勝手に想いを巡らせていました。

 

 

潜在意識が舵を取って、望んではいない現実を作り出していく、

 

その姿をまざまざと見たような気持ちになりました。

 

そんな葛藤から美しい詩が生み出されていったわけですが…

 

 

 

 

 

人との距離感には個性や好みがあり、どれがよいとは言えないものですが、

 

もし、潜在意識にあるネガティブな想いが、

 

望んではいないのに人との距離感を作りだしているのであれば

 

それは書きかえられたらいいですね。

 

そして心地よい距離感、見つけていけたらいいなあと思います。

 

 

 

 

 

 

 

明日が皆さまにとってよい一日でありますように。

 

おやすみなさい☆彡

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~おまけ~

 

 

先日夫と休みがあい、山の散歩をしてきました。

 

箱根の“金時山”です。

 

富士山の眺望がよいのでお正月にも登ることがあります。

 

この日はよく晴れていたけれど、雲が多かったです。

 

 

 

 

金時山の山頂から望む富士山

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

箱根スカイラインから

 

 

 

 

最後までお付き合いいただきありがとうございますm(__)m