新潟県阿賀野市の名産「安田瓦」。そのメーカーがバス停に作った「瓦でできた待合所」が、ネット上で注目を集めています。制作の経緯を取材しました。

「瓦でバス停作った」

 阿賀野市で瓦の製造・販売や屋根工事を手がける「丸三安田瓦工業」。

 そのツイッターアカウントが、「#しれっとすごいことを言う見た人もやる」に乗っかるかたちで、こんなツイートを投稿しました。

 「会社前に市営バスが通ることになったから、瓦でバス停作った」

 添付された画像に写っているのは、屋根だけでなく側面も瓦で覆われたバス待合所です。

 この投稿に対して、「全部瓦……すげえ」「新潟の観光地に認定ですね」といったコメントが寄せられ、いいねは3万4千を超えています。

副社長に聞きました

 「市営バスのバス停看板の置き場所について依頼を受けて、自発的に作った待合所です」と話すのは、副社長の遠藤秋子さん。

 雨風の強い日にバス待ちをしているお年寄りや高校生を見ていて、「地域のみなさまへ感謝の気持ちを伝えよう」と待合所を設置することに。

 2006年から1年ほどかけて自社の敷地内に作り、使った瓦は全部で約1500枚にものぼります。

周辺が「やすだ瓦ロード」に

 1枚で350kgまで耐えるという安田瓦。両面に釉薬をかけた耐久性の高い雪国仕様で、1枚ずつステンレス釘で止めてあるため、震度7まで耐えられるそうです。

 待合所設置をきっかけに、周辺が「やすだ瓦ロード」として整備され、観光スポットにもなっています。

 話題になったことについて、遠藤さんはこう話します。

 「瓦のバス停でのまちおこしが話題となり、嬉しく思います。ここをご覧いただくことで安田瓦の良さや可能性を知っていただき、瓦を使用した街並みがもっと広がってほしいと思っています」

以上withnewsより