この5月は、忙しいというか、あれやこれやあって、何かと落ち着かない日々を過ごしてしまった。というのは、私の誕生日が5月で、しかも生まれが1951(昭和26)年、喜ぶべきか悲しむべきかは別として、後期高齢者の仲間入りを果たすことになったからである。だからいろいろと重なって、バタバタした月だった。
4月だったと思うが、市からの帯状疱疹ワクチンの予防接種の案内が届いた。接種対象である75歳の誕生日を迎えるということだろう。このワクチンには2種類あって、予防効果が長期間持続するタイプと、短期間のがあって、長いのは自己負担が11800円とあり、しかもこれを2回、接種しなければならないという。「おれは大丈夫だから、そんなのいいよ」と家族にいうと、「罹ると、水疱瘡におおわれて痛いよ。つらいから、予防接種はうけときな」と説得される。当初は乗り気でなかったが、疱疹罹病者の強いすすめにより、結局、接種することにした。注射も痛いが、財布も痛い。
そして5月のはじめ、退職後も特例退職者被保険者として加入を許されていた健康保険組合から手紙が届き、そこには、「(75歳の)誕生日に脱退となりますので、この用紙を市町村の担当窓口に提出してください」とあった。そこで、近くの支所窓口に出かけて行ったら、市の職員から、「あなたは後期高齢者となるので、今までは被扶養者であった奥様は、国民健康保険に加入することになります。ですから、奥様には加入届を提出していただきます」と言われ、「そういう厄介な仕組みなのだ」と知ったのだった。それに、「今後は保険料も別々に徴収されることになりますから、年金から控除するか、銀行口座から引き落すかを選択してください」との説明に、後期高齢者になれば、ぜいたくは望めないにしても、不安なく老後が送れるかと思いきや、支給される年金に比し保険料負担が決して軽くはないことも悟ったのである。
そして運転免許証の更新手続き。更新のためには認知機能検査や高齢者講習の受講が必須ということで、事前に半日をつぶし自動車学校で検査と講習を受ける。日々の生活において、物忘れや勘違いをよくやらかしていたので少々不安であったが、何とか無事にパス。すると今度は、免許更新窓口の予約が必要とかで、慣れないオンライン予約に手こずりながらも手続きを完了したが、マイナンバーカードと免許証の一体型か、別々に持つかとの悩ましい選択や、更新手数料は現金不可のキャッシュレスとか言われ、アナログ人間にとってはあれやこれや煩わしいといったら、ありゃしない。
ここにきて何とか5月を乗り切れそうだが、後期高齢者にまつわる手続き等が各種あって、ハードルがこんなにも高いとは、想像以上であった。
ところで、やっと後期高齢者の仲間入りの手続きを終えたところで、これからの人生をどう歩んでいこうかと真剣に考え始めたとき、帯津良一医師(クリニック医院長)の言葉に出会った。健康に長生きするにはどうすればいいのか、89歳の帯津先生は、「好きなものを食べ、毎日をときめいて生きることが大切だ。『身体に良いこと』より『心に良いこと』を優先することで、自然治癒力が高まり健康につながる」とおっしゃっている。帯津先生は、朝も夜もビールを60年以上365日飲み続けているそうで、『我慢する人ほど老ける』と断言されている。(PRESIDENT Online【2026年2月】)
この帯津先生の心強いお言葉にしたがえば、これからの人生が楽しくなりそうで、何か気持ちがワクワクするのだった。