出稼ぎ隊通信 | 陸前高田 ヤルキ キャンプ

出稼ぎ隊通信

こんちわ!
出稼ぎ隊長のキモラタクヤです。
今日も陸前高田の海チカで瓦礫とたわむれていました。
今日は雨も降らず厳しい日差しもなく
過ごしやすい一日でした。

今 僕がやっているバイトは「瓦礫の手選別」で陸高中の瓦礫がダンプカーで運ばれて来ます。
それをショッピングセンター跡の広い駐車場に下ろして重機で分別し、細かい部分は僕らが手作業で分けていきます。

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↑こんな感じのダンプがピストン輸送をしています

そして
重機で平らに広げられた瓦礫の中から
石、鉄、布、材木、樹木、を大まかに分別していきます。分けきれない残りの瓦礫は一つの山になっていて後々第二次分別をやる予定です。

photo:02


↑広げられた瓦礫ロード

瓦礫はトラックによって違いがあります。竹林系、オイル系、漁港系、住宅系など中には釘やガラスが混じってて摺り足で歩かないと危ないです。でも下ばっかり気にしてるとパワーショベルの餌食になります。
でも作業前後のミーティングで危険事項の確認をしっかりしますし無理のないペースで作業しています。

仲間は僕とユンボ以外は全員地元の人達です。震災前は漁師さん、コンビニ店員、レストラン店長様々です。
皆さん何をするにも不自由なこの街でなんとかこの街にしがみついています。
また誰しもがこの先どうなるか見えない状況に不安を抱えています。
あと瓦礫の中には陸高の人々の生活が
詰まっています。
思い出がつまった物がブルドーザーで無作為に瓦礫の山に変わっていくことは被災者にとってとても辛いことだと思います。
それでも諦めることなく肉体的にも精神的にもキツい仕事を頑張っています。

現場は目立つ場所ということもあって週末は色んな人が見にきます。
中には観光バスに乗って案内人に連れられて観光地に遊びに行くような格好をした人達が何のことわりもなしに作業員と瓦礫の写真をコンパクトカメラでパシャパシャ撮って行くこともあります。
自分が生まれ育った街が流されやむなくそこで働いてそれが見せ物になっている光景は胸が痛くなります。

ハッキリ言ってこの仕事は臭くて汚くて危険で格好悪い。
好きでやる人はいない仕事です。
でも復興に向けて1番最初の仕事であり誰かがみんなのためにやらなければならない大事な仕事です。
報道に取り上げられない仕事で頑張っている人達がいることを皆さんに忘れて欲しくない。
今 僕はそう願っています。

キモタク

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