てんゆうでござる! -鍼灸と易占と?- -116ページ目

半年の重荷

それは半年ほど前のこと。

いつも寡黙な患者さんのKさんが、さらに神妙な感じ。

鍼をして休んでいてもらうと、普段は口から音と液体を出しながら”ぐっすり”と寝ているのに、この日はその気配すらない。

違和感を覚えながら治療をしていると、

「先生、易で観てもらえない?」

一言。

以前冗談半分で、お嫁さん探しの占いでお嫁さんを射止めたせいか、真顔で聞いてきました。

「いいですよ。どうしました?」

「実は嫁さんが妊娠したんだけど、産むか中絶するか、もめていて…」

折角の懐妊。
お嫁さんは一回りくらい下だけど、Kさんもオイラと同い年。そう若くはない。
早めに子供も持っていないといけないと思うのに何故…?

「嫁さんが境界型の糖尿病だったんだけど、妊娠で血糖値が上がっちゃって、このまま出産になると20%くらいの確率で子供に異常が出るらしいから、今回は子供をあきらめて、糖尿尿のコントロールをしっかりしたから妊娠すれば危険な確率はずっと減るらしいんだよ。俺達(夫婦)は『80%も安全性があるから産みたい』と、思うんだけど、医者や周りがね…」

ん~。相談内容が超ヘビーです。
最終的な判断は本人達とはいえ、場合によっては、小さい命の抹消を言わなくてはいけないケースもある。

「赤ちゃんは大丈夫か」「奥さんは大丈夫か」
この2点で易を立てた。

結果。
「赤ちゃんは大丈夫だと思う。ただ、奥さんの産後の体調は気を付けて」
と、判断。

「そっか、何とか産む方で頑張ってみようかな」

Kさん、そう言って帰路に就きました。

オイラ、易で判断したものの、内心ドキドキ…
…o(;-_-;)oドキドキ

もしも子供に異常が現れたら…。

「易が当たらないじゃねぇーか!」
と、罵られても、異常を持った子供を育てる親の苦労に比べたら何て事はない。

Kさんが帰られてからも「う~」という感じ。

「こんな思いをするなら相談を受けなければいい」
とも言えるが、相談内容は選べない。
「こんな内容は良いけど、こんな内容はダメ」
と、逃げていては信頼は無くなるし、自分も成長しない。
「自分に与えられた命題」として、ぶつかっていくしか無いと思う。

その後も治療にいらっしゃる度、「どう?どう?」と、まめにチェック。

確実に月日を重ねていきました。

……

そして、昨日来院。

「5日に男の子生まれましたw」

おぉー、やったー!!!

「えっ、子供異常ない? 奥さんも元気??」

「うん、子供は今、黄疸出てるけど、どっちも大丈夫」

★:゚*☆※>('-'*)♪オメデトウ♪(*'-')<※★:゚*☆
正直「ホッ」としました。

「名前は?」

「教えてもらった画数通り……(略)」

そういえば、赤ちゃんの名付けの画数相談
値切られたっけ(笑)

しゃっくり

映画版で「北斗の拳」が作られたそうで。
ケンシロウの吹き替えは阿部寛。
「お前はすでに死んでいる」のセリフはイメージできるけど、
「アタタタタター!」は、神谷明を超えられるか?

 *  *  *  *  *  *  *  *

昨日、診療終了後、奥さんと少し買い出しに。

帰ってきたら、タイミングを見計らったように電話が。

「はい、○×△□です」

「先生、しゃっくり何とかなりません?」

「しゃっくり?」

「お父さん、しゃっくり止まらなくて、隣でうるさくて眠られないの」

しゃっくり(または、ひゃっくり)。正式には”間代性横隔膜痙攣”といいます。
胃や食道などからの刺激を受けて痙攣を起こしたり、場合によっては、上位頸椎(首の骨ですね)から出る”横隔神経”が刺激を受けて、横隔膜が痙攣するパターンが多いです。

よく「しゃっくりが百回続くと死ぬ」とか「1日中止まらないと死ぬ」などと聞いたことがあると思いますが、基本的には迷信。
但し、あまりにも”しつこい”場合には(”何日も止まらない”とかね)、内臓疾患を伴っている場合もあるようです。

「いつから、しゃっくり出てるんですか?」

「昨日の夕方からかなぁ。でも、2~3時間止まっていたり、昨日は寝られたりしているし…」

と、いうことはあまり大げさに考えなくても良さそう。


さて、しゃっくりは背中に鍼をするとすぐ止まるのですが、まずは出来ることをやってもらいましょう。

「スプーン有りますよね。あれでノド○ンコを転がしたり、さするようにしてみて下さい」

「え? どこですか?」

「だから”ノド○ンコ”」

「え~!? どうやるんですか?」

「いや、前後でも左右でも転がしてみて下さい」

「はぁ、やってみます。」

「ダメだったら、また連絡下さい。お大事に」

しゃっくりを止めるには「ビックリさせる」「コップに水を入れて反対側から飲む」などと聞きますが、ようが強制的に刺激を加えて、痙攣のリズムを狂わせると良いようです。

我が家では、子供が小さかった頃には脇をくすぐって、息を出来ない状態にして治していました。
手軽に出来るのですが、時にはチビッてしまうのが難点(笑)

なお、東洋医学の古典では「草の葉で鼻の中を刺激して、くしゃみを出させると良い」と、あります。
くしゃみも急に横隔膜を動かしますので、効果的なのでしょうね。



電話の奥様、今朝、ご丁寧にご挨拶に来て戴いて

「いや~、あれですぐに止まりました。助かりました」

と、おっしゃって「今晩でも、どうぞ」と、ビールとおつまみを置いていって下さいました。
平日は飲まないので、日曜まで我慢だ orz

朝食にシリアル

医療用メールを取っているのですが、こんな記事がありました。
※追記あります

朝食のシリアルが健康体重の維持に役立つ

健康体重の維持の話題になると、朝食が1日のうちで真に最も重要な食事であることを多くの栄養学者が口をそろえている。
しかし、食べる内容は食べる時間と同じく重要であり、2件の新しい研究でコールドシリアルがよいかもしれないという結果が示された。


 体重維持には朝食が大切なんですね。
 寝る前に食べないことが重要と思ってました。

信じられないほど多くの人が朝食を抜いたり、クッキーやドーナツで済ませたりしている。

 どこの国でも、朝は忙しいのでしょう。
 ”朝食にクッキーやドーナツ”は、やはりお国柄?

それに比べると、牛乳をかけたシリアルは簡単でスピーディで、適切なシリアルを選べば、カルシウム、繊維を始めとする多くの栄養素を摂取できる。

 御飯やパンだけに比べるとバランスは良いでしょうね。
 あと、牛乳も低脂肪にするとコレステロールの増加にも効果的でしょうか。

定期的に朝食を摂取する人では、朝食を摂らない人に比べ、全体的に1日の摂取カロリーが高い傾向がある。

 お腹が空きすぎて食べ過ぎるのでしょうか?
 変に食事を抜くと、吸収率がアップして太りやすくなるとも聞きますね。

しかし、朝食を食べるかどうかよりも朝食にシリアルを食べるかどうかの方が健康体重の維持と密接に関連した。

 そんなに良いか?”シリアル”??
 私は軽すぎて、ちょいと物足りないなぁ。

箱からそのまま砂糖がたっぷりかかったシリアルを出して食べることは、特別に健康的な朝食ではないことは明白。

 確かに。
 対策としては、

低糖シリアルとチョコレート味のシリアルをミックスして糖分を減らすことで、見ためと味はチョコレートのようであるが、実際には糖分を半分に減らすことができ、子供は全く気がつかないかもしれない。

 これは確かに誤魔化される。
 一時期、カ○ビーのシリアルにはまっていた我が家の子供達にも使った手だ!


ということで”朝食にシリアル”とは言いますが、個人的には、何より健康の為にも朝食を抜かないことが大切ですかね
(Y)o\o(Y) フォフォフォ

~追記~
本日発表されました。

「夜遅く食べると太る」

「BMAL1」と呼ばれるたんぱく質の量が細胞内に多いと、脂肪の量も多いことに着目し実験。

このBMAL1は「体内時計」と関連があり、1日の中でも活動状況に変化があるようです。

「BMAL1を持たないマウスの細胞を栄養過剰の状態にしても、細胞内の脂肪は増えなかった。
細胞皮膚などに存在する脂肪を蓄えない細胞を遺伝子操作し、BMAL1を大量に作らせる実験をすると、細胞内には脂肪が蓄積された。
他の実験から、BMAL1は、脂肪酸やコレステロールの合成を促進していることも分かった。このため、BMAL1が脂肪の蓄積に必要だと結論づけた。


「体内に脂肪を蓄積するのに、大きな影響を持つたんぱく質と言える」ということでしょう。

「体内のBMAL1の量は、一日のうち午後10時から午前2時ごろが最高で、最も少ない午後3時ごろの約20倍に達する。夜遅くの食事を避ければ肥満予防につながるのではないか」

肥満には”3時のおやつ”は良いけれど、午後9時過ぎの食事には気を付けなくてはいけませんね。