積読野郎ぜ!
「積読野郎ぜ!」は「積読野郎ぜ!!」として移転しています。
ここは「アウトライン」というテーマ設けて物語っぽいものの輪郭を思いついたまま書いてみます。

移転先 : http://wp.luac.net/
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悪の機嫌

解決篇っぽいもの

「さて」と俺が言えば場にいる全員が注目する。これだから名探偵は止められない。「晃彦さんが殺害された際にこの館にいたのは我々だけです。崖の上に無理矢理立てて館に入るにはヘリコプターを屋上のヘリポートにつけるしか手段はありません。しかし、事件当時は正に嵐。ヘリコプターを着けることはまず不可能です。よって、外部犯ということはありません。よって、犯人はこの中にいます!」
 キセルを一人ずつに向けて言い放つ。気持ちいい。皆は緊張のためか俺をじっと見るだけでそれ以上の反応はない。俺が犯人と目している人物の表情も変化がない。しかし、俺の推理を開陳すればヤツの顔も青褪めるはずだ。それまで暫く鉄面皮を決め込むがいい。だはは。
 じっくり一分もためを作って俺は続ける。
「問題は誰が犯人か。そしてなぜ晃彦さんを殺害しなければならなかったということです。所謂嵐の山荘状態ですからそんな状態で殺人を犯してしまえば容疑者も絞られるというもの。犯人にとっては不都合なだけです。閉ざされた状態でなく開かれていた状態で犯行をしたほうが外部犯に罪をなすりつけることもできたでしょう。そう、たとえばここにたどり着く絶対条件の一つヘリコプターを利用できる者に。しかし、犯人はそれを為さなかった。なぜか? ――まぁ、それはいずれお話しましょう。まずは犯行当時の状況を説明します。
 晃彦さんが殺害されたのは昨夜の午後四時から六時までの間。居間で牧夫夫妻と歓談した後に自室に向かってから遺体となって発見されるまでの間の空白期間の間に殺害されました。自室で台所に据え置かれた包丁で一刺し。包丁は事件の朝に一本紛失していることが分かっています。犯人と格闘でもしたのか室内は乱れていました。机の上に置かれたパソコンも破壊されていました。そして、そのパソコンのディスプレイにはメモ帳にダイイング・メッセージらしきものが残されていました。”踊る阿呆に見る阿呆”。この言葉がダイイング・メッセージと気がつくまでに時間は入りませんでした。初めて目にした際は犯人がカモフラージュするために書かれたものかもしれない。そう思いました。しかし、パソコンのキーボードはロックされていたため、キーを設定した者でない限り解除することはできません。指紋認証だけでなく、更には設定者が設定したパスワードも掛かっていました。犯人がそこまでしてダイイング・メッセージを偽装する必要性は皆無です。殺害現場でゆっくりとそんな作業をしていたら誰が部屋に現れるか分かりませんからね。パソコンの使い手であれば一分あれば偽装工作は可能かもしれません。しかし、私がこれまで観察してきた中では誰もそれに該当しません。日常的にパソコンに触れている方もいらっしゃいますがそれでもマウスオペレーションが常でキータイピングを軽やかに行い、且つ知識を所有している方はいらっしゃいません。そういった理由でこれは晃彦さん自身が残したメッセージだと分かりました。
 では事件当時の皆さんのアリバイを確認していきましょう。まず晃彦さんの夫人である琴葉さん。今もそうでらっしゃいますが、内臓を悪くしておられまして静養中の身。ここにお越しいただいただけでも相当お疲れのご様子で、事件当時も自室のベッドの上で休んでおられました。そしてお手伝いの秋子さんが午後いっぱいベッドの隣で小説の朗読をなさっておられた。事件発生当時も朗読は続いておられましたね。お互いのアリバイはそれで証明されます。
 次に晃彦さんの息子の高一君。自室でテレビゲームをしていた。そのゲームはオンラインゲームでネットを介した知り合いと一緒にアラメキア採掘場というダンジョンでパーティプレイをしていた。これはしっかりしたアリバイですね。パーティの仲間が高一君のプレイ振りで証明してくれています。誰かが高一君になりすましてしまえば済む話かもしれませんが、ゲームのプレイ方法を知るものはこの場にいませんし、ゲームしながらチャットもするなんて器用なことは慣れていないとできません。一日二日でそこまで上達するには経験というものが必要ですからね。
 次に牧夫夫妻。今で晃彦さんと別れた後も二人は居間に残り誰も顔を出さないことをいいことに事件発覚までの間常に乳繰り合っていた。せめて居間に鍵を掛けておいて欲しかったですね。私が居間に入った時はどうしたもんかと思いましたよ。お二人は私が入っても意に介さずプレイ続行なさるんですから……」
 俺がそこまで言うと牧夫がにやけながら言った。「いやぁ、自分で言うのもなんですが絶倫でして。都合六発はがんばりましたよ、がはは」
「高一君もいるんですから口を謹んでくださいよ」俺は苦笑いだ。容疑者なら容疑者らしく真剣になってもらいところだ。俺は咳払いして続ける。
「行為に夢中になっていた夫妻には犯行を行う時間はありませんでした。途中抜け出したんじゃないか、と思う方もいらっしゃるかと思いますが、居間の隣の部屋に耳を当てて盗み聞きしていた執事の山形さんが証人です。彼は二時間ずっと、晃彦さんの部屋に向かうまで聞き耳を立てていたのです。これは夫妻のアリバイを証明するだけでなく間接的に山形さんのアリバイも保証します。山形さんは五時五五分まで聞き耳を立てていましたが、六時に晃彦さんを呼びに行かないとならないことを思い出し晃彦さんの部屋に向かい、変わり果てた姿を発見することになりました。
 では最後に料理人の鉄仁さん。彼は午後三時のおやつを作り終えたあとも夕食の準備がありましたのでずっと厨房にいらっしゃいました。レシピを見せてもらいましたが確かに仕込みなどを考えるとフルに動かなければ夕食には間に合わないものでした。なんでしったけ、満漢全席? まさかここで食べられるとは思いませんでしたよ。おいしかったですよ、ご馳走様。
 と、これで全員のアリバイが証明されてしまったのです。私は途方にくれましたが晃彦さんの残したダイイング・メッセージに取り組むことにより事件の真相に辿り着きました」
 ハンチングを被り直す。何意味はない。それっぽい動きをしただけだ。
 ふと、改めて全員の顔を確認すると驚くべきことに皆眠っていた! 目を閉じ、瞼の上にマジックで目を書いて起きた振りして眠っていた! なんだ、こいつらは! 容疑者の癖に!
 俺は怒りの余りハンチングを脱ぎ床に投げ捨てて、部屋の窓を開けてそこから崖の下に飛び込んだ。
 ――誰も話を聞いてくれない名探偵なんて存在してはならないのだ。
困ったもんだ。名探偵も大変。

ミステリっぽいもの

ちょいと思いついたことをだらだらと書いていこうかな、と。

 普及し始めた頃にはどうなるんだろう、と思っていた携帯電話ないし PHS。これらの利器のせいで古典的コードのミステリは書けなくなるんじゃないだろうか、と読めなくなるんじゃないだろうか。そう思っていたがそうでもないようだ。クローズドサークルテーマのミステリに携帯電話なんて存在は容易に外部との接触の機会を生み出すことができるので
「で、電話線が切断されている……」
「な、なんだって!」
「嘘! いやよ!」
 という状態がバカらしくなるんじゃないだろうか、と思っていたけどそれでもクローズドサークルテーマのミステリは生まれ続けているようだ。最近読んでいないから内容は知らないが、そういったあらすじのミステリは書店などでみかける。まぁ、普及前の設定にしてしまえばいいのだろうけど。
 僕は大学でミステリ研究会なんかに所属はしているけど、ミステリを最近読まない。正直それどころではないから。かけもちでなんとなく入った映画研究会の方が楽しいから。同期で可愛らしい女子学生がいて、むさくるしいミステリ研究会に出入りするよりかは健康的だ。心もはずむというもの。
 ミステリ研究会にまだ籍を置いているのは単純な理由。僕がこうして一人称でつづっていることから分かるように僕がワトソン役になれる機会があるから。先輩に名探偵っぽい人がいてね。これといったモデルがいるわけじゃないんだけど、言動がどうにも名探偵っぽいし、先日も構内で起きたリアカー消失事件を解決して用務員のおじさんに喜ばれていたよ。そのときたまたま僕が関わっていてワトソン訳の座を手に入れることができたわけ。リヤカー消失事件事態には大した魅力もないだろうから読んでくれている人に語ることはないだろうけど(いや、ほんとにつまらない話だよ)。作家にでもなれて書くことなくなったら書いてみるよ。
 こうして一人称で書いているからにはなんか事件があったように思われるかもしれない。でも事件なんて起きていないんだ。こうして文章にして公開しているのは単純な理由。書いてみたかっただけ。書かないと文章自体書けなくなるからね。所謂習作。事件が起きたらなんか書くよ。映画研究会の可愛い同期と恋仲になった場合も書きたいけど、そんなの恥ずかしいから自分の中でしまっておくことにするよ。

どうなんだ、こりゃ。

やっぱり Google 先生おかしいよ。

ここがページランク5って。 そんなバカな。 自分のやっているサイト中一番ランク高い。なぜだ・・・。

CSS ひとまずおしまい

移転先と同じようにしたけど、こんなもんかな。移転先のデザインを変えるかもしれないけど。

そして、ここはどうするか。ジャンルはそのままにしておくとして何をするか。

ひとまず CSS いじってお茶を濁すことに決定。

がりごりいじります。

と思ったらガタガタ。いじりにくいなー。

複雑

リニューアル

移転してまっているのですが、リニューアルされて使いやすくなってる…。
困ったな。どうしよう。

CSS 編集できるのナイス。カラム調整できるのもナイス。コンテンツのレイアウト変更できるのもナイス。ページナビゲーションも改善されてナイス。半月待ってればよかったかな。でも「積読野郎ぜ!!」もだいぶ更新してしまったし。再利用するには何をやればいいのか。うーむ。

# それでも WordPress に TB 打つと文字化ける…。ここはなんとかしてほしい。WP の問題?

移転しました

『積読野郎ぜ!』は『積読野郎ぜ!!』として、サーバを移転しました。
エクスクラメーションマークが一個追加されて、ブログツール WordPress で構築されているくらいの違いです。
WordPress なのが大きいんですがね。使いやすいです。

http://wp.luac.net/

にて運営していますので、今後ともよろしくお願いいたします。

# 移植にほぼ半日費やしましたよ。疲れた。

加納朋子『月曜日の水玉模様』集英社文庫



著者: 加納 朋子
タイトル: 月曜日の水玉模様

以前買ったもの読了。なるべくネタには触れないで書きます。

私事ですが、昨日退職して短い期間ですがプーとなりました。時間が出来たのでなるべく本読もうと思います。他にもやりたいことあるのでどれだけ読めるか分かりませんが。

さて、加納氏の本作。OL と調査会社の調査員が活躍する「日常の謎」シリーズです。新本格第一世代、特に法月氏がぶつかった「名探偵の無根拠性」に対する一つの回答が「日常の謎」と思います。探偵が事件への介入、解決に不自然でなく舞台へ上がるには「日常の謎」は自然な方だと思います。

短編集なのですが、個人的な印象では後半に進むに従ってご都合主義色が強まってしまったかな、という印象。陶子の周辺の状況だけで解決へのパーツがそろいすぎ、という印象でしょうか。短編という枚数制限があるから仕方ないのかな、とは思いましたが。雑誌掲載だったらしいので枚数制限はいたし方ないでしょう。

「加納朋子の半分は優しさでできている」と思えるくらいに加納作品には根っからの悪というものは存在しません。日常を生きる我々も、あの人はあの面で嫌だけれど、別の面ではいい人だよな、とか思う所もあるでしょう。性格悪くて有名な近所のおばちゃんがいたとしても、性格悪いからと言って彼女に子どもがいないわけでもなく、その子どもは礼儀ができていたりします。子どもを育てるだけでも愛情は必要だし優しさも必要ですから。

と、話が逸れましたが、要は優しい小説たちで構成されているね、と。謎と論理のエンターテインメントとしては第三篇の「水曜日の探偵志願」がよかったかな、と思いました。

仁木悦子『赤と白の賭け』講談社文庫



著者: 仁木 悦子
タイトル: 赤と白の賭け

これまた絶版系。

新本格出てきた頃にミステリ読み始めたのですが、新本格のルーツと言われる過去作品などを遡って読んでいたりしたのですが、今の読者ってどうなのかな。新本格そのものがルーツみたいな作家さんもいるだろうから、その読者は遡っても新本格までなのだろうか、とか思ったり。

作品が古すぎると手に入れるのも大変だから仕方ないかな、と思いつつ。それに刊行点数も多いから今を追っかけるだけでも大変ですからね。本は売れないと言っても買う人は買って読んでいるのでそれなりに需要はあるかと思われます(アメブロに「本・書評」ジャンルがあるのも需要があるからだろうし)。

昔から読まない人は読まないからなー。今の自分も買っているだけで読んでないしね。ネットやってなければ読んでいたかもしれない、と思いつつ。

仁木悦子『二つの陰画』講談社文庫



著者: 仁木 悦子
タイトル: 二つの陰画

昭和56年刊行で280ページ弱で340円。嗚呼、安い・・・。

仁木兄妹シリーズではないみたい。
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