お医者の先生、それはちょっと違うかも? | グレースケアのとんち介護教室

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時代の先端にして崖っぷち、ケアのトレンドを脱力レビュー。

昨日は病院に、身寄りのない認知症の方を訪ねて、後見の相談。


去年同居の身内を亡くされてから、急に行動障害が強く出てきたという。在宅が難しくなり緊急で入った施設では、アグレッシブ過ぎたり引きこもったり。うつ病との看たてで今の病院へ移り、向精神薬を処方、途中肺炎で転院治療。

結果、施設にいたころよりも大分落ち着いてきたとのこと。
一時は食事もとらず言葉もなかった状態を考えると、治療が効果を上げたようだ。


お医者の先生は、若くてとても誠実、丁寧に症状を説明して下さる。

…自分の中に意識が向きがちなので、外のことへほとんど関心がありません。状態の起伏が大きいのですが、普通の人だったら、中と外への関心が5:5のところ、この方の場合は、いいときでも8:2くらいです…
…話しかけても、内容が具体的になると、自分のことを話し出してかみ合いません…


うーむ。 ひととおり伺ってから、ご本人と会う。

初対面ながら、こういうときは、すでに以前からの知り合いのように、ごぶさた~元気でした~!? というムードで迫るのが吉。身体の調子、家族親類の近況、地元の様子、いまの暮らしぶりや病院のこと。さらにチラリと後見やお金の管理のこと…。

いやご本人、いぶかしる間もなく親しげに、よくお話される。確かに内容はちぐはぐで、具体的につっこむとよく分からないのだけど、でも内にこもっている感じはしない。


先生はびっくり、、、いや今日はこの病院へ来てから、一番状態がいいですね。こんなに詳しく話ができるとは思いませんでした…。


なんだかよく分からないけど、確かに、ご本人の状態が変わるっていうのはあると思うし、1回会っただけでは何とも言えないのだけど、、、


先生これは多分、私がご本人の話したいことをそのまま話して頂いて、理解できなくても相手の言葉を使いながら、さも「久しぶりに会った知り合いと親しげに語り合う」かのようにやったからでは、ないでしょうか…? うーん、分からん。


本人が変わる以上に、相手が変わると、本人も変わる。見え方が。


つづく。




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