昔のミニカーやプラモデルは
ショーモデルやデザインスタディの車…
所謂プロトタイプと呼ばれた自動車が製品化されることが多かった。

σ(´ι _`;)はイタリア製のそれら(のデザイン)が特に好みだったのだが
ゲルマン系の中ではMERCEDES C111がお気に入りだった。

調べてみるとデザイナーのブルーノ・ルッコと言う人はイタリア出身で
(現在はドイツ国籍に帰化しているらしい)
ものすごく端折って言うとルッコは
現在のメルセデスベンツの形を決定付けた人物なのだが
C111が何処かイタリアンな造形を感じさせるのは
彼の出自と関係あるのかも知れない。

さて
そんなMERCEDES C111だが
プロトタイプにも関わらず細部の異なる(或いは全然デザインの異なる)
複数の車両が存在し、一体何台制作されたのだろうかと調べてみると
海外に資料によれば

A total number of 13 Mercedes-Benz C111 were produced in which 11 were registered for the road and had a number plate on them.

とあるので、これを素直に信じればトータルで13台制作され
その内の11台が登録されて行動走行可能なナンバー付きと言う事だ。
しかし16台生産されたという記述もあって
なにをどう含んでの台数なのかまでは解らなかった。

と言うのはC111は大まかに分けると5種類の形が存在し
最初の1969年に発表された3ローターを積んだFRP製ボディのもの。

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これは当時の恐らくメルセデスベンツ公式の動画を見ると
黄色と白の二台が確認出来る。


(同時に並んでは映らないが走行中の白の車内から黄色いC111が一瞬映る)
現在はロゼワインと呼ばれるオレンジメタリックに統一されている様だ。
尚クォーターピラー部が抜けているタイプとルーバーになっているタイプがある。

1970年に登場したC111-Ⅱと呼ばれるタイプは全車オレンジメタリックで
最初は4ローターヴァンケルエンジン
次いで直列5気筒ディーゼルエンジン
そしてV8エンジン搭載車が存在し、この型が一番台数が多いらしい。

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ボンネット上のルーバーの有無やホイール
ヘッドライト前のインテークの有無
フロントオーバーハングが明らかに長くヘッドライトの幅が狭く
ポジションライト?がスクエアな個体など

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模型を製作する視点で資料を探すと個体の特定が困難だ。

もっとも細部の違いは実験車両ゆえにあまり意味が無いと言うか
それこそ実験毎に色んなメイク&トライを繰り返しているだろうし
時期によって異なるのは当然でそれを数えて台数を予想してもアテにはならない。

複数台のC111-Ⅱが展示されている以上
プロトタイプとしては相当の台数が製作されたことは確かだ。

*現在と言ってもこの展示は
「2015年のC111の45周年を記念するイベント」
での展示ではある。


C111-ⅢとⅣになるともう市販車然とした形には見えず
全然デザインも違ってランドスピードレコードみたいだ。
こうなると自分の興味から外れてしまう。
なんせⅢは垂直尾翼が1枚、Ⅳには2枚ついている。
色はどちらもシルバー。

この後バブル期後期にメルセデスベンツはC112

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と言う恐らくは市販前提のプロトタイプをフランクフルトショーで発表するが
これはどの研究者もC111の台数には含めていないだろう。
それに、あんまかっこよくない(笑)
これならイズデラ

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の方がカッコイイ。

又、時系列的にはもっとも古いのではないかと思われる
ランボルギーニイオタの様なヘッドライトを持つ
如何にも実験車両的な中途半端な作りの物が一台
色はオレンジ。

そして、これが良く解らないのだが
コルベットの様なアメ車みたいな装飾過多なC111が一台存在する。

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完成度は高く、市販車だったと言われても納得するが
全然メルセデスベンツらしくない、すごく古臭いデザインなので
これも時代的に何処に該当するのか解らない。
色はシルバー。

だからものすごい数リリースされた模型やトイも色んなタイプがあって
でも殆どがC111-ⅠとⅡだな。最近になって一番最後に書いた
コルベットみたいなヤツのミニカー(多分レジン完成品)が出たが。

で、今回入手したのは韓国製のメーカー不明のC111-Ⅱ

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atヤフオク。
Battery Operatedの所謂ミステリーアクション玩具だ。
この手のトイってHong kong製が多いのだけど
Made in koreaって珍しいな。
我が家にある韓国製の製品(部品レベルでは解らない)は
サムスンのSDカードだけだ。

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良く出来ているがスリーポインテッドスターがちょっとおかしい。

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家紋みたいだ。
箱にはBENZ SUPER と胡散臭く書かれている。

内装も含め結構細かい。

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ドアとライトが開閉出来る。
リアバンパーのリフレクターだかバックフォグだかが
ちゃんとクリアパーツになっているのもポイント高い。

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大きさが表示されていなかったしスケール表記も無くて
質問しようにも見つけたのが終了間際で自動延長も無く
まあ1/18くらいだろ1/12と言う事はないにしても
と思ってロクに調べず落札。
1/16程度の模様。だからSchucoのC111と同じスケールだ。

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出品者は

20年以上前にプロポーションが良かったため、購入したものです。
メーカーは不明です。
今まで、ショップであまり見かけたことがありませんので
レアかもしれません。

と書いていたが、確かにレアはレアかも知れない。
色々検索しても同じものは他に出て来ない。

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ARNOLD-REX 1/12 

が、プロポーションはARNOLD-REX PAYA RICO等と比べると
そこまで良くは無いかな。
ボディが厚く腰高で、特に下1/3の黒い部分…
それとこのホイール/タイヤとホイルアーチのクリアランスは無いわ。

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色々調べて比べた結果、どうもGAMAのコピーの様である。

うーん…GOOD!と言うよりNO BAD

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一応箱もついて状態は未使用品レベルだし、満足度は65点かな(´ι _`;)