OB2


そりゃあさ、


みんないつかは死ぬけれども、

まあ、そんなに長くない年月で。

物心がついてから、
そんなことは百も承知なんだけど、

ついつい知らないふりしてるじゃんか。

だって怖いし。

今は死んでないわけだし。

でも、

親しい人が亡くなったりすると、
あんまり怖くなくなるよねー、

死ぬことが。

そうすると、

「死にたい」

とかも思わなくなるよねー。

なんか、えらい作家の人とかが、

「アルコール中毒とか薬物依存は緩慢な自殺願望である」

とか言ってるけど、

うそだね。

あるのは「ここにはいつも同じものがある」
という安心感だけだもの。

それにしてもねえ。

せっかくタバコもやめたのにねえ。

貧乏だけど、
買ったわよ、グレンリベット15年。


ビーカンはこっちで売ってないから無理だったけど、
ちゃんとクリスタルのグラスで呑んだから。

 

ま、そのうち行くし、
異邦人でも読んで待っててちょうだいよ。
 

とっておけばよかったな。

真珠のイヤリングの話。

 

恥ずかしい学生時代を

 

一杯恥ずかしい思いをしながら、


大切な恥ずかしい時間を共有できたと思う。


テキーラの芋虫を誰が食うとか、

真珠のイヤリングの話とか。

山で拾った石の話とか、

犬の国で待ってるって話とか、

 

ばかめ。

なぜ死ぬかなー。

 

寂しいよ。

みんな寂しがっているよ。