
隣の島から真水をくんで、来る日も来る日も舟をこぐ
瀬戸内の離れ小島で黙々と畑仕事に汗を流す
夫婦と子供2人の家族の日々映す映画「裸の島」(The naked island)
音羽信子さんがてんびん棒で崖伝いにやっと担ぎ上げて水をまく
乾ききった畑に瞬く間に吸い込まれてしまう
てんびん棒をかつぐ乙羽信子さんの危なっかしさがサスペンス仕立てになっている
そんな見方も面白い
コツコツと石を積むようなシーンの繰り返しにいつしか引き込まれる
同じことの繰り返しの退屈な映像にギブアップする観客も多い
同じように見える中にある違いを見出せれば、あなたはオトナじゃ
地味な労働をどう感じるか?
感受性のアンテナの違いでこの映画の評価が決まる、そんな映画
うまずたゆまず、水をかけ続ける内に
作物は芽生え、やがて収穫の時を迎える
生きるってなぁに??を問いかける
せりふなしの異色作で海外で数々の映画賞に輝いたふる~い映画です
どんな苦労が降りかかろうとも、頑なに1つの島に住む1家族の誇りが伝わってくる
そして、家族のあり方に完成品なんてない
いつでも途中、、、そんなことを想う映画。。。。
この作品でとくに大きな役割を果たしているエレメントは「水」
「いのち」のもとである水を、
自分で運ぶことって人間として大事なのではないかなあと思います
コツコツと愛情を蒔いて築いた大地は、自然の悪戯であっというまに壊される
それでもまたコツコツと・・・・
始めるしかないよね(^_-)-☆