すっかり秋も深まって、寒さも本格化してきました。
 
昨日夜1時までかかって読んでしまった本が
 
「永遠の0」 百田尚樹著
 
百田さんって「ひゃくた」って読むのです。
私はてっきり「ももだ」さんって思ってました。
 
しかもこの方、探偵ナイトスクープなどを手がけている放送作家さんなんですね。
 
この「永遠の0」のイメージと違いすぎます。
 
この本はまさやんがお薦めの本だったので、もうずっと前に図書館に予約してたのですが、忘れた頃にやっと順番が回ってきました。
 
0はゼロ戦の0です。
 
太平洋戦争のお話。
 
しかも神風特攻隊と呼ばれた人たちのお話です。
 
 
ある姉弟が、自分たちの本当の祖父(祖母は再婚して、今は血のつながらない祖父がいる)が、特攻で亡くなったことを知り、祖父を知る人物を訪ね、祖父がどんな人だったのか、なぜ特攻で亡くなったのかを調べていくお話です。
 
主人公の祖父と祖父を取り巻く登場人物はフィクションですが、基本に流れる戦争の状況などは事実に基づいて書かれていて、実際にこのようなエピソードはあったのではないかと思うようなお話です。
 
姉弟が訪ね歩いて、祖父を知る何人かの人々が語る内容は衝撃的ですが、その話の中で祖父の人物像が浮き上がってきます。
 
祖父(と言っても20台の若者ですが)の事を、臆病ものだったと罵る人や、大嫌いだったと言う人もいれば、抜群の操縦技術を持つパイロットだったと言う人や命を助けられたという人もいます。
 
いろいろな人たちが語る戦時中の話の中で、祖父の人物像がどんどんふくれあがり、最後には感動の事実が兄弟に知らされます。
 
なぜ臆病ものと言われるほど慎重だったのか、なぜそのような祖父が自分から軍に入ったのか、なぜ熟練のパイロットまで特攻として飛ばなければならなかったのか。
 
この本を読んで、いかに自分が日本で起こっていた戦争の悲惨さを知らなかったかがわかりました。
 
読んでいる途中、なんども号泣しました。
 
日本はこんな間違いを二度としてはいけないのだと思いました。