3月に入って寒さも少し緩んできた頃、
母が酷い風邪をひいてしまい、父に感染してしまいました。
もともと重い慢性閉塞性肺疾患の父は、かかりつけ医院で酸素吸入しても酸素飽和度(SpO2)の値が悪くなる一方です。
院長先生は入院できる別の病院へ紹介状を書き、父は救急車でその病院へ搬送されました。
検査や処置を終えて父はナースステーション横のベッドに移されました。
そして担当医師から父の病状が思ったより重いことを知らされました。
入院直後の数日は、暴れたりチューブを引き抜いたりして拘束も受けたようです。
酸素マスクや痰の吸引。
自分が危険な状態である事を感じての恐怖からでしょうか。
高齢者が入院するとよくある「せん妄」という状態だったのかもしれません。
1週間を過ぎると、父は少しずつ快復していきます。
1ヶ月近くするとソーシャルワーカさんから退院か転院か施設かを決めて欲しいと話しがあり、ケアマネさんとも相談して別の病院へ転院してもう少し入院して貰うことに決めました。
4月末、同じ市内の慢性期病院へ転院。
地域包括ケア病棟で午前と午後の2回のリハビリがあります。
担当の理学療法士さんは女性でしたが、
看護師と違ってPTさんは同じ人が担当するので、父の状態を良く把握していて熱心で良い方でした。お父さんラッキー!
急性期病院と違って医療の面では出来る事が限られるそうですが、優しさと思いやりを大切にしている病院のようです。
5月末に、ソーシャル、理学療法士、看護師長、薬剤師、ケアマネさんとのカンファレンス。
父の状態が良く、退院で大丈夫との報告でした。
6月上旬退院。
車の後部座席に父を乗せて病院を出る時に、バックミラーで父の顔を覗くと、目が赤い
長かった入院生活から解放され我が家へ帰れる嬉しさから?
風邪をきっかけに命の危険にさらされ長期入院。
「慢性閉塞性肺疾患」の患者は、体調管理に気を抜けない。
気をつけないといけないのは、インフルエンザや肺炎だけではないんです。
タバコ1日5箱を50年以上続けてきた父。
10年前には、かかりつけ医院の先生からタバコを止めないと死ぬと言われてやっと止めたけれど。
急性増悪を繰り返すとさらに重症化していく。
在宅酸素が必要となる日も近そう。